Metaリード獲得広告の「数」と「質」をどう設計するか|目的別の使い分け

Meta広告の管理画面を開いていると、あちこちで「Advantage+」という言葉を見かけます。
「Advantage+ オーディエンス」「Advantage+ がオンの配置」といった表示です。
チェックが最初から入っていることもあり、「これは何だろう」「オンのままでいいのだろうか」「勝手に何かを変えられてしまうのでは」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Advantage+ が何なのか、AIが何を材料にして、実際に何をしているのかを、Metaの公式情報をもとにわかりやすく整理します。
専門用語もその都度説明しますので、Meta広告を触りはじめたばかりの方も安心して読み進めてください。
※Meta広告そのものの仕組みから確認したい方は、下記コラムもあわせてご覧ください。
Meta広告とは?始め方・費用・ターゲティング・配信面・特徴をわかりやすく解説
Meta広告とは、Meta社が提供するFacebookやInstagram、Messengerなどのサービスに配信できるWeb広告のことです。
ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。
リスティング広告の運用代行に関するご相談は、こちらからお気軽にどうぞ。
目次
まずは言葉の意味からです。ここを取り違えると、この後の話がすべてぼやけてしまいます。
Metaの公式ヘルプでは、Advantage+ を次のように説明しています。
「製品スイート」とは、複数の製品をまとめた呼び方です。
つまりAdvantage+ は、ひとつの機能の名前ではありません。
中身には、誰に届けるか(オーディエンス)/どこに出すか(配置)/いくら使うか(予算)/どう見せるか(クリエイティブ)といった、担当する領域の違う機能が複数含まれています。
そのため「Advantage+ をオンにしていますか」という質問には、本来「どの機能の話ですか」と聞き返すのが正しい、ということになります。
実際の管理画面では、Advantage+ は次のような名前で登場します。

「Advantage+ ○○」という形になっていれば、その○○の部分をAIが担当していると考えると分かりやすくなります。
なお、「Advantage+ セールスキャンペーン」のように、キャンペーン全体をまとめてAIに任せるタイプもあります。
こちらはより広い範囲を自動化するもので、詳しくは後半でご案内する記事で解説しています。
公式ヘルプには、Advantage+ オーディエンスの仕組みについて次のように書かれています。
「シグナル」とは、ユーザーの行動や属性にまつわる手がかりのことです。
数百万という単位は、人が手作業で確認できる範囲を大きく超えています。
かつては、広告運用者が年齢・性別・興味関心を細かく指定し、配信面を選び、予算を振り分けていました。
現在は、その判断の一部をAIのほうが速く、細かく行える領域が増えてきた、という流れです。
運用者の仕事がなくなるという話ではありません。
後述するとおり、AIに渡す材料をどう整えるか、何を成果として教えるかは、引き続き人が決める部分です。
「AIが自動で最適化する」と言われても、何をもとに判断しているのかが分からないと不安が残ります。
ここは公式に明記されています。
Advantage+ オーディエンスがオーディエンスを見つける際、次の情報を利用すると公式ヘルプに書かれています。

※「Metaピクセル」とは、自社サイトに設置する計測用の短いコードのことです。訪問や購入といった行動をMetaに伝える役割を持ちます。
3つとも、自社のアカウントに蓄積されたデータです。どこか外部から借りてきた情報ではありません。
ここが理解できると、次のことが腑に落ちます。
たとえば「資料請求」を成果として計測していれば、AIは資料請求をしそうな人を探します。
「購入」を成果にしていれば、購入しそうな人を探します。
AIは、教えられた成果に向かって進むという性質を持っています。
配信を始めたばかりで、まだコンバージョンが数件しかない。サイトにピクセルを設置したばかり。こうした状況では、AIが参照できる材料が限られます。
この場合、「Advantage+ が効かない」のではなく、「材料が貯まるまで時間がかかる」と捉えるほうが実態に近いと考えています。
始めてすぐに判断せず、ある程度データが溜まってから評価する。これはAdvantage+ に限らず、自動最適化の仕組み全般に言えることです。
ここからは、機能ごとに「実際どう変わるのか」を見ていきます。
Advantage+ オーディエンスをオンにすると、自分が指定した条件の人だけでなく、AIが「反応しそうだ」と判断した人にも配信が広がります。
「せっかく絞ったのに広がってしまうのは困る」と感じるかもしれません。
ただし、すべてが無制限に広がるわけではありません。
地域や、除外したいリストなど、AIが超えない設定もきちんと用意されています。
この「広がる項目」と「広がらない項目」の違いは、実務で最も誤解されやすい部分です。
詳しくは、この記事の最後にご案内する記事で解説しています。
「配置」とは、広告が表示される場所のことです。
Facebookのフィード、Instagramのストーリーズ、リールなど、Meta広告には多数の配信面があります。
Advantage+ 配置をオンにすると、公式の説明では「配置全体で最も費用対効果の高い機会を見つけます」とされています。
つまり、成果につながりやすい場所に自動的に予算が寄っていきます。
配信面ごとに最適な画像サイズや動画の長さは異なるため、素材を複数の比率で用意しておくと、この機能が活きやすくなります。
Advantage+ キャンペーン予算は、複数の広告セットの予算をまとめて管理する機能です。
これまで「広告セットAに1万円、Bに1万円」と手動で分けていたものを、キャンペーン全体で2万円と設定し、成果の出ているほうへ自動で寄せるという動き方になります。
ここが最も気になる方が多い部分かと思います。
実際に何が起きるのか、公式の情報をもとに具体的に見ていきます。
公式ヘルプには、次のように書かれています。
調整の種類は「エンハンス」と呼ばれ、公式ヘルプには30種類以上が列挙されています。その一部を挙げます。

※公式ヘルプでは、生成AIを使用するもの(またはその選択肢があるもの)に「AI」というラベルが付けられています。
知っておきたいポイントが3つあります。
① 一部はデフォルトでオンになっていることがあります
公式ヘルプには「一部のエンハンスはデフォルトでオンになることがありますが、いつでもオフにできます」と明記されています。
気づかないうちに適用されている可能性がある一方で、オフにする手段は用意されているということです。
② 生成AIで作られた画像には表示が付きます
Metaの生成AI機能を使って作成、または大幅に編集された広告画像には、透明性のための表示が付きます。AIで作ったことが伏せられるわけではありません。
③ 適用される内容は状況によって変わります
選んだ広告フォーマットや配置、カタログの使用有無によって、使えるエンハンスは異なります。また、配信先の人によっても適用される内容が変わることがあります。
ブランドの世界観を厳密に管理したい場合は、どのエンハンスがオンになっているかを一度確認しておくと安心です。
Advantage+ リンク先は、ウェブサイトとアプリの両方でのコンバージョンを促進する機能です。
ユーザーの状況に応じて、遷移先が選ばれます。
ここまでの内容をふまえて、よくいただく質問を整理します。
一律に決めるものではない、というのが実際のところです。
公式ヘルプでは、Advantage+ オーディエンスについて「リターゲティングキャンペーンを除くほぼすべてのキャンペーンタイプについて、A/Bテストを実施することをおすすめします」と案内されています。
※「リターゲティング」とは、一度サイトを訪れた人などに再度広告を配信する手法です。届ける相手が決まっているため、配信を広げる仕組みとは目的が噛み合いにくくなります。
Meta自身が「テストして確かめてください」と言っているわけです。
オンにするかどうかは、思想で決めるより、自社のアカウントで比べるほうが確実です。
オフにする手段は用意されています。
クリエイティブのエンハンスは個別にオフにできますし、オーディエンスにも「AIが超えない設定」があります。
「全部お任せ」と「まったく使わない」の2択ではなく、機能ごとに選べるというのが実際の姿です。
Metaは、Advantage+ オーディエンスについて目的別の数値を公表しています。

※いずれもMetaが公表している数値であり、すべてのアカウントで同じ結果になることを保証するものではありません。
目的によって差があるという点は、期待値を持つうえで参考になります。
次に該当する広告では、Advantage+ オーディエンスを利用できません。
これらは特別な広告カテゴリとして扱われ、ターゲティングに制限がかかります。
該当する業種の方は、はじめから別の設計で考えることになります。
使えますが、判断できるまでに時間がかかります。
前述のとおり、AIは自社に蓄積されたデータを材料にするためです。
配信開始直後の数字だけで「効いた/効かない」を判断せず、ある程度データが溜まってから評価することをおすすめします。

ここまでで、「Advantage+ とは何か」「AIが何をしているのか」が整理できたかと思います。
次に出てくるのが、「では、自社はどこまで任せればいいのか」という問いです。
Advantage+ について、要点を整理します。

Advantage+ は、中身を知らないまま使うと不安になり、知ったうえで使うと選択肢が増える機能です。
大切なのは「全部任せるか、まったく使わないか」を決めることではなく、それぞれの機能が何をしているのかを理解したうえで、自社の状況に合わせて選ぶことだと考えています。
「自分のアカウントでどの機能がオンになっているか分からない」「計測が正しく動いているか自信がない」「テストの結果をどう読めばいいのか判断がつかない」という場合もあるかと思います。
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