コラム

UNIVERSE Adsとは?特徴・費用・始め方を中小企業向けに解説

公開: 更新: インターネット広告

Google広告やYahoo!広告のディスプレイ広告は出しているものの、「UNIVERSE Ads」という名前を提案資料で見かけて、何が違うのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

「UNIVERSE Adsとは何なのか、自社でも使えるのか」「費用はどれくらいかかり、いつから配信できるのか」とお悩みではありませんか。

UNIVERSE Adsは、株式会社マイクロアドが提供するDSP(広告配信プラットフォーム)です。

GoogleやYahoo!の広告の代わりというより、届けたい相手や使いたいデータによって選ぶ選択肢の1つです。

この記事では、UNIVERSE Adsの特徴から費用・始め方までを、中小企業の目線でわかりやすく解説します。

※本記事は執筆時点(2026年9月)の情報です。最新の仕様はマイクロアドの公式サイトでご確認ください。

  • マイクロアドのDSP「UNIVERSE Ads」の仕組みと主な特徴
  • Google・Yahoo!のディスプレイ広告との違いと使い分けの考え方
  • 課金方式・最低出稿額・配信開始までの期間など費用と始め方
  • UNIVERSE Adsの検討前に確認したい計測・予算・体制のポイント

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

リスティング広告の運用代行に関するご相談は、こちらからお気軽にどうぞ。

 

目次

1. UNIVERSE Adsとは?マイクロアドが提供するDSP

UNIVERSE Adsは、株式会社マイクロアドが提供する広告主向けの広告配信プラットフォーム(DSP)です。

まずは「DSPとは何か」から整理します。

DSPとは|複数の広告枠にまとめて入札できる広告主向けの仕組み

DSP(Demand-Side Platform)とは、広告主が複数のWebサイトやアプリの広告枠に、まとめて広告を配信するための仕組みです。

Webサイトやアプリの運営者側は、SSP(Supply-Side Platform)という仕組みで広告枠を販売しています。

SSPとは、Webサイトやアプリなどの媒体運営者が、広告枠の販売管理や収益の最大化を行うためのプラットフォームです。

DSPはこのSSPとつながり、広告が表示されるタイミングごとに「この人に、この金額で表示したい」と自動で入札します。

入札とは、広告枠を購入するための金額を提示することです。

条件に合う利用者に対して、条件に合う価格で広告を表示できる点が、DSPの基本的な考え方です。


UNIVERSE Adsの概要|2021年に正式提供を開始

UNIVERSE Adsは、2019年1月にβ版として提供が始まり、2021年1月に正式提供されました。

マイクロアドがそれまで提供していた「MicroAd BLADE」から移管する形で立ち上がったサービスです。

公式サイトでは、主な特徴として次のように紹介されています。

・Google、fluct、OpenX、COMPASS、Ad Generation、D2CなどのSSPと接続
・「2,000億/月を超える日本最大級の配信先を保有」(マイクロアド公式サイトの表記)
・導入アカウント数2,700件突破(同)

「UNIVERSE」と「UNIVERSE Ads」の関係

名前が似ているため混同しやすいのが、「UNIVERSE」と「UNIVERSE Ads」の違いです。

・UNIVERSE:さまざまなデータを集めて整理するプラットフォーム(DMP)
・UNIVERSE Ads:UNIVERSEのデータを活用して広告を配信する仕組み

DMP(Data Management Platform)とは、自社や外部のデータを集約し、広告配信などに活用するための基盤です。

UNIVERSE Adsを利用するには、UNIVERSEとUNIVERSE Adsのアカウントが必要です。以前はそれぞれ別に申し込む必要がありましたが、現在は1つの申し込みで開設できます。

UNIVERSE Adsは「データの基盤」と「広告配信」がセットになったDSPだと理解しておくと、この後の特徴がつかみやすくなります。

 

2. UNIVERSE Adsの特徴

UNIVERSE Adsの特徴を、公式情報をもとに整理します。

マイクロアドの公式ブログでは「業界特化型のデータ」「AIによる自動入札」「ブランド価値の毀損防止」が主な特徴として紹介されています。

ここでは、2024年以降に拡充された位置情報・コネクテッドTVへの配信もあわせて解説します。

210社以上のデータと連携したターゲティング

UNIVERSE Adsは、210社以上のデータプロバイダーと接続する「UNIVERSE」と連携しています(公式サイト)

データプロバイダーとは、利用者の属性や興味関心に関するデータを提供する事業者のことです。

また、公式情報では2,500以上の興味関心カテゴリが用意されているとされています。

自社で集めたデータだけでは届けにくい相手にも、外部データを使ってアプローチできる点が特徴です。

AIによる自動入札

UNIVERSE Adsは、AIによる独自のアルゴリズムで入札額を調整します。

公式ブログでは、広告枠・利用者・曜日や時間帯などの変数をもとに、CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)を予測し、適正な価格での入札と配信を行う仕組みと説明されています。

コンバージョンとは、問い合わせや購入など、広告を通じて達成したい成果のことです。

自動入札は、この成果につながりやすい表示に予算を寄せるための機能です。

ただし、成果は商材や配信設定、クリエイティブによって変わるため、導入すれば必ず成果が上がるものではありません。

業界特化型のデータメニュー

UNIVERSE Adsには、特定の業界向けに設計されたデータメニューがあります。

公式ブログで紹介されているのは次のメニューです。

・IGNITION:自動車
・シラレル:BtoB
・Circus:エンターテインメント
・Pantry:食品・飲料
・IASO:医薬
・Vesta:化粧品・美容

たとえばBtoB企業であれば、業種や企業規模といった観点で広告を届ける設計を検討できます。

各メニューの利用条件や費用はデータによって異なり、細かな条件があります。

詳細はお問い合わせください。


位置情報やコネクテッドTVへの配信にも対応

UNIVERSE Adsでは、位置情報を使った配信と、コネクテッドTV(インターネットに接続されたテレビ)への配信にも対応しています。

位置情報を使った配信(UNIVERSE Ads Geo Targeting)について、公式サイトでは次のような配信方法が紹介されています。

・指定した住所の半径50mから、10m単位で対象エリアを選定
・郵便番号・町丁目単位でのエリア指定
・特定の場所に過去に訪れた人への配信
・指定エリアに住んでいる人・勤務している人への配信

2025年2月の公式発表では、累計配信実績が8,500案件を突破し、約1.4億の広告IDと連携したとされています。

店舗への来店を目的とした広告と相性を検討しやすいメニューです。

コネクテッドTVへの配信

2024年5月の公式発表により、3,500万MUB(月間ユニークブラウザ数)に及ぶコネクテッドTVの広告配信面へのターゲティング配信が可能になりました。

特定の番組やCMの視聴者、曜日・時間帯、市区町村単位のエリアなどを指定できるとされています。

ブランド価値を守る仕組み

UNIVERSE Adsでは、広告配信先の品質をリアルタイムに判定し、配信先を制御する仕組みが用意されています(公式ブログ)

2021年の正式提供時には、Integral Ad Science(IAS)の入札前判定を導入したことも発表されています。

これは「ブランドセーフティ」と呼ばれる考え方です。

自社の広告が、ブランドイメージにそぐわないWebサイトに表示されるリスクを抑えるための対策です。

 

3. UNIVERSE Adsで使えるターゲティングの種類

公式ブログでは、UNIVERSE Adsのターゲティングが4種類に分けて紹介されています。

ここでは、中小企業にとって身近なものから順に解説します。

リターゲティング|サイトに訪れた人にもう一度届ける

リターゲティングとは、自社のWebサイトを訪れたことがある人や、アプリを利用したことがある人に、もう一度広告を届ける方法です。

一度サイトを見た人は、商品やサービスにすでに関心を持っている可能性があります。

検討の途中で離脱した人に思い出してもらう目的で使われます。

なお、UNIVERSE Adsではリターゲティングのみの配信であれば最低出稿金額がありません(公式FAQ)

費用の詳細は後ほど解説します。

デモグラフィックターゲティング|年齢・性別で届ける

デモグラフィックターゲティングとは、年齢や性別などの属性で配信先を絞る方法です。

商品やサービスの主な利用者層がはっきりしている場合に使いやすいターゲティングです。

サイコグラフィックターゲティング|興味関心・行動・業界データで届ける

サイコグラフィックターゲティングとは、興味関心や行動、価値観などにもとづいて配信先を選ぶ方法です。

UNIVERSE Adsでは、トピックカテゴリや外部のデータプロバイダーのデータ、先ほど紹介した業界特化型のデータを使えます。

UNIVERSE Adsの特徴がもっとも表れるターゲティングといえます。

オールリーチ|ターゲティングせず広く届ける

オールリーチとは、ターゲティングで絞り込まず、幅広い人に広告を届ける方法です。新しい商品やサービスを多くの人に知ってもらいたい場合に選択肢になります。

どのターゲティングが優れているかではなく、「誰に、何のために届けたいか」によって選ぶものです。

複数を組み合わせて使うこともできます。

 

4. Google・Yahoo!のディスプレイ広告との違いと使い分け

中小企業がディスプレイ広告を始める場合、Google広告のディスプレイ広告や、LINEヤフー広告 ディスプレイ広告が候補に挙がることもあるでしょう。

ここでは、UNIVERSE Adsとの違いを整理します。

なお、Yahoo!広告のディスプレイ広告は、2026年4月からLINE広告と統合され、「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」として提供されています。

配信面の違い

3つのサービスでは、広告が表示される場所の成り立ちが異なります。

・Google広告(ディスプレイ広告):Googleディスプレイネットワーク。Google広告ヘルプでは「200万以上のウェブサイトや動画、アプリ」と説明されています
・LINEヤフー広告 ディスプレイ広告:LINEやYahoo! JAPANなど、LINEヤフーの配信面が中心です
・UNIVERSE Ads:Googleを含む複数のSSPを経由して、さまざまなWebサイトやアプリに配信します

配信面の一部は重なることもあるため、「どれが一番広いか」という比較ではなく、それぞれの配信面の成り立ちの違いとして理解しておくとよいでしょう。

使えるデータの違い

もう一つの大きな違いは、ターゲティングに使えるデータです。

・Google広告・LINEヤフー広告:それぞれの会社のサービスの利用状況などにもとづくデータ
・UNIVERSE Ads:外部のデータプロバイダーのデータ、業界特化型のデータ、位置情報データなど

どちらが優れているかではなく、探す相手が違うと考えるとわかりやすいでしょう。

LINEやYahoo! JAPANの利用者に届けたいならLINEヤフー広告、特定の業種や来訪エリアで届けたいならUNIVERSE Ads、というように目的によって向く媒体が変わります。

始め方・課金方式の違い

Google広告とLINEヤフー広告は、広告主が管理画面からアカウントを作成し、自社で配信を始められます。

UNIVERSE Adsは、アカウントの開設、タグ設置、審査などを経て配信を始めます。

課金方式はCPM課金です。詳しくは次の章で解説します。

どんなときにUNIVERSE Adsを検討するか

Google広告やLINEヤフー広告のディスプレイ広告で成果が出ているなら、その運用を続けることも十分に正解です。

そのうえで、次のような場合はUNIVERSE Adsを選択肢に入れる考え方があります。

・BtoBの商材で、業種や企業の属性で広告を届けたい
・店舗ビジネスで、特定のエリアに住む人・訪れた人に広告を届けたい
・自動車・食品・美容など、業界特化型のデータが用意されている領域の商材を扱っている
・すでに運用しているディスプレイ広告とは別の配信面・データで、新しい見込み顧客に接点を持ちたい

いずれかに当てはまる場合は、既存の広告と並行してUNIVERSE Adsを試す価値があります。

 

5. UNIVERSE Adsの費用と始め方

ここからは、UNIVERSE Adsの費用と始め方を、公式FAQの情報をもとに解説します。

課金方式はCPM課金

UNIVERSE Adsの課金方式は、CPM課金です(公式FAQ)

CPM(Cost Per Mille)とは、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する課金方式です。

クリック数ではなく表示回数に応じて費用が決まるため、クリックされなかった表示にも費用がかかります。

一方で、多くの人に広告を見てもらうこと自体に価値がある認知目的の配信では、表示回数を基準に費用を把握しやすいという面もあります。

そのため、「表示回数・クリック数・コンバージョン数を、それぞれどう評価するか」を配信前に決めておくことが大切です。

最低出稿額・推奨期間

公式FAQでは、最低出稿額と推奨期間について次のように案内されています。

・リターゲティングのみの場合:最低出稿金額なし
・サードパーティデータを利用する場合:データプロバイダーによって最低出稿金額が異なる
・推奨期間:3か月以上
・アカウント開設:無料

サードパーティデータとは、自社以外の事業者が提供するデータのことです。

業界特化型のデータや外部データを使ったターゲティングは、データごとに条件が異なります。

細かな条件があるため、詳細はお問い合わせください。

「最低出稿額なし」は、リターゲティングのみの場合の条件です。

すべてのメニューを少額から使えるという意味ではない点に注意しましょう。

配信開始までの流れと期間

配信開始までの流れは次のとおりです。

・UNIVERSE・UNIVERSE Adsアカウントの開設
・タグの設置
・配信設定
・広告の入稿・審査
・配信開始

UNIVERSEとUNIVERSE Adsのアカウントは、以前はそれぞれ申し込みが必要でしたが、現在は1つの申し込みで開設できます。

期間の目安は次のとおりです(いずれも公式FAQ)

・アカウントの発行:通常2〜3営業日
・開始から配信まで:通常8〜10営業日
・広告の審査:通常2〜3営業日(月末から月初にかけての申請は、翌月4日以降の対応)

また、サードパーティデータを利用する場合は、利用前に承認が必要です。

広告を配信したい時期が決まっている場合は、余裕を持ってスケジュールを組みましょう。

自社で申し込む場合と、代理店に任せる場合

公式FAQによると、UNIVERSE Adsの利用に代理店契約は必須ではありません。

自社で運用する場合は、アカウントの申し込み、タグの設置、クリエイティブの準備、配信設定、レポートの確認までを自社で行います。

社内にWeb広告の運用経験があり、担当者の時間を確保できる場合は選択肢になります。

代理店に任せる場合は、ターゲティングの設計やデータメニューの選定、既存の広告との予算配分などをまとめて相談できます。

どちらが良いかではなく、自社の体制に合う方法を選ぶことが大切です。

 

6. UNIVERSE Adsを始める前に確認したいこと

UNIVERSE Adsを検討する際に、事前に確認しておきたいポイントを整理します。

コンバージョンの計測準備ができているか

UNIVERSE Adsでは、配信開始までの手順にタグの設置が含まれています。

タグとは、Webサイトに埋め込み、訪問やコンバージョンを計測するためのコードです。

問い合わせや購入などの成果を正しく計測できていないと、AIによる自動入札も、広告の効果検証も十分に機能しません。

なお、UNIVERSE Adsでは複数のコンバージョンポイントを設定できます(公式FAQ)

「どの行動をコンバージョンとするか」を事前に決め、計測できる状態を整えておきましょう。

3か月程度の期間と予算を確保できるか

公式FAQでは、3か月以上の配信が推奨されています。

配信を始めてすぐの時期は、ターゲティングや入札の調整が進んでいる途中の段階です。

短期間の結果だけで判断すると、UNIVERSE Adsが自社に合うかどうかを見極めにくくなります。

あらかじめ「いつまで・どれくらいの予算で試すか」「どの指標で評価するか」を決めておくと、判断がぶれにくくなります。

誰に届けたいかを言語化できているか

UNIVERSE Adsの特徴は、外部データや業界特化型のデータ、位置情報を活用したターゲティングにあります。

「どの業種の企業に届けたいか」「どのエリアの人に届けたいか」「どんな興味関心を持つ人に届けたいか」が明確になっているほど、データを活かした配信設計を検討しやすくなります。

クリエイティブを用意できるか

UNIVERSE Adsの公式マニュアルでは、静止画のバナー、レスポンシブ/ネイティブ広告、動画広告など、複数の広告フォーマットが案内されています。

どのフォーマットで配信するかによって、必要な素材が変わります。

配信したいフォーマットを決めたうえで、入稿規定に沿った素材を準備しましょう。

 

まとめ

UNIVERSE Adsは、株式会社マイクロアドが提供するDSPです。

この記事のポイントを振り返ります。

  • 210社以上のデータプロバイダーとの連携や業界特化型のデータ、位置情報を活用したターゲティングが特徴
  • ターゲティングは、リターゲティング・デモグラフィック・サイコグラフィック・オールリーチの4種類
  • Google・LINEヤフーのディスプレイ広告とは配信面と使えるデータが異なり、目的によって選ぶもの
  • 課金方式はCPM課金。リターゲティングのみなら最低出稿額はなく、3か月以上の配信が推奨
  • 開始から配信までは通常8〜10営業日

まずは「どの成果を計測するか」と「誰に届けたいか」を整理するところから始めてみてください。

ユニークワンでは、UNIVERSE Adsをはじめ、Google広告・LINEヤフー広告など複数のディスプレイ広告の運用に対応しています。

Webマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

「自社にはどの広告が合うのか」「UNIVERSE Adsのデータメニューの条件を知りたい」といったご相談も、こちらよりお気軽にお問い合わせください。

 

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