リスティング広告(検索連動型広告)とは?【2022年7月最新】仕組み・特徴・注意点を解説!
デジタル音声広告(オーディオアド)とは、音声広告の一種。radiko・Spotifyに代表されるインターネットラジオ・音楽配信サービスへ出稿できる広告を指します。
インターネットラジオ・音楽配信サービスの普及に伴い、市場規模が拡大している「オーディオアド」。今回は「デジタル音声広告の基本」を、初心者の方でもわかるよう丁寧に解説します。
- 音声広告が注目される背景・メリット
- デジタル音声広告を出稿できる主要メディア3選
- オーディオアド配信までの流れ
- オーディオアドを効果的に配信するコツ
ユニークワンはインターネット広告専業の代理店として、800社以上のお客様を支援してまいりました。オーディオアドに関するお問い合わせは、こちらからお気軽にどうぞ。
目次
1.デジタル音声広告(オーディオアド)とは?
「デジタル音声広告」は音声広告のひとつで、オーディオアドとも呼ばれます。「デジタル音声広告」と「対話型音声広告」、大きく2つのタイプがあります。
(2)対話型音声広告:ユーザーと音声でやりとりする広告
今回は、前者の「デジタル音声広告(オーディオアド)」について解説します。
1-1.インターネットラジオ・音楽配信サービスへ出稿できる
デジタル音声広告は、radikoをはじめとする「インターネットラジオ」や、Spotify等の「音楽配信サービス」に配信できる広告です。インターネット・スマートフォンの普及により、アプリでラジオや音楽を楽しむユーザーは増加しています。
ICT総研の調査によると、「定額制音楽配信サービス」の利用者は増加傾向にあります。
(2022年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査|ICT総研【ICTマーケティング・コンサルティング・市場調査はICT総研】 を参考に作成)
1-2.従来のラジオ広告との違い
従来から、音声による広告として「ラジオ広告」があります。従来のラジオ広告と比べた「デジタル音声広告」の特徴は3つあります。
(1)広告を届けたいユーザーにターゲティングできる
ラジオ広告は、番組を視聴するユーザー全員へ広告が流れる形式です。
しかし、デジタル音声広告は広告を届けたいユーザーをターゲティング可能です。たとえば、性別や年齢、普段聞いているコンテンツなどから興味関心をターゲティングできる媒体もあります。
(2)リアルタイムでなくても視聴してもらえる
ラジオ広告は、一般的にリアルタイムで聞いているユーザーに配信します。
一方、radikoに代表されるインターネットラジオは、放送日以降も番組を聴けます。リアルタイムで聴けないユーザーにも広告を届けることができるのです。
(3)広告が視聴されると費用が発生
ラジオ広告は「広告枠に費用を支払う」のが一般的です。「この番組・この時間帯に広告を出すには●万円」というイメージです。
一方オーディオアドは、広告枠へ支払う形式だけではなく「広告が聴かれると費用が発生」というメニューもあります。通常のネット広告における「クリック課金」と同じイメージで、ユーザーのアクションが起きて初めて費用が発生するタイプも選べます。
1-3.デジタル音声広告が注目される背景・市場規模
インターネットラジオ・音楽配信サービスの普及に伴い、「デジタル音声広告(オーディオアド)」への注目度は増しています。
デジタルインファクトが2020年2-3月に行った調査によると、日本国内における「デジタル音声広告」の市場規模は、2022年時点で145億円規模・前年比290%と規模が急拡大すると推測されていました。
急速な市場規模の拡大を経て、2025年には420億円規模になると見込まれています。
(デジタルインファクト、デジタル音声広告の市場調査結果を発表|日本経済新聞,2020年3月27日 を参考に作成)
2.デジタル音声広告3つのメリット
デジタル音声広告には、他の広告メニューと比べて3つのメリットがあります。
(2)抵抗感が少なく、広告を受け入れてもらいやすい
(2)広告をスキップされず最後まで聞いてもらいやすい
2-1.ブランド認知に効果がある
オーディオアドは、聴覚に訴えかける広告で「ブランド認知」に効果的と言われています。これは、様々な調査で明らかになっています。
Spotifyが行った「ニールセンニューロ調査(2020年6月)」では、①音声のみ/②動画のみ/③音声+動画 の3種類の広告素材で「ブランド伝達強度(※)」を計測。その結果、「①音声のみ」の広告は他に比べて「ブランド伝達強度」が高まる、という結果になりました。
(脳波からみるデジタル音声広告の効果|Spotify Advertising を参考に作成)
同調査によると、ブランド名以外の要素が入り込む「動画」と比べ、「音声のみ」ではブランド名の伝達を阻む情報が少なかったと考察されています。
商材名・会社名の認知度を高めたい場合、デジタル音声広告は最適といえるでしょう。
2-2.広告を受け入れてもらいやすい
一般的なWeb広告は、画面を操作している途中に広告が入るので「邪魔だな」と感じられてしまうこともあります。しかしデジタル音声広告は、視覚への影響はなく耳で聞き流せるので、広告への抵抗感は少ないと考えられます。
Adobeは、スマートスピーカーに関する調査を2019年に実施しています。同調査によると、音声広告は他の広告(Web広告・CMなど)に比べ押しつけがましくないと、対象者の約40%が「好意的な印象」を持ったことが分かりました。
2-3.スキップされず最後まで聞いてもらいやすい
オーディオアドは、広告を最後まで聞いてもらいやすいです。
radiko・Spotifyのような「音声アプリ」におけるオーディアアドの場合、音声広告をスキップできないことが多いです。そのため、配信した広告を確実にユーザーに届けることができ、完全聴取率も高くなっています。
3.デジタル音声広告を配信できる代表的なメディア3選
デジタル音声広告を配信できる主要メディアを3つご紹介します。
3-1.radiko(ラジコ)
radiko(ラジコ)は、日本最大級のラジオ配信サービスです。無料で利用できるのが人気の一つで、月間ユニークユーザーは約900万人に達するプラットフォームです(2022年8月時点・プレスリリース参照)。
(引用元:ラジコとは|radiko公式サイト)
radikoの音声広告(ラジコオーディオアド)は、全国各地の放送局から差し替え可能な広告枠を取得。コンテンツの間に音声広告を挿入できます。
ユーザー属性(年齢・性別など)だけでなく、興味関心セグメントでもターゲティング可能です。従来のマス広告と異なり、リーチしたいユーザーをピンポイントに狙えます。
ラジコオーディオアドでは、ブランドリフト調査による効果検証も可能。さらには、音声広告を聞いたユーザーへのリターゲティングなど、他のWeb広告との連携配信もできます。
3-2.Spotify(スポティファイ)
Spotify(スポティファイ)は、世界的に人気のある定額制音楽配信サービスです。2022年10月現在、183の国と地域で、4億5,600万人ものユーザーが利用しています(参考:Spotify公式サイト)。
Spotifyのデジタル音声広告は、楽曲と楽曲の間に広告が配信されます。クリック可能な「コンパニオンバナー」もあわせて設定可能です。
(引用元:(公式)Spotifyのデジタル音声広告 | Spotify Advertising)
Spotifyのデジタル音声広告では、さまざまなターゲティングが利用できます。
カテゴリ | 詳細 |
ユーザー属性 | 年齢、性別、場所 |
デバイス・接続方法 | デバイスプラットフォーム、自動車など |
聴取行動 | よく聞く音楽・ポッドキャストのジャンル |
関心事予測 | 類似オーディエンス |
アプリ外の活動 | サードパーティデータに基づく興味関心など |
広告への反応履歴 | Spotify広告への反応に応じたリーチ |
※ターゲティングの詳細:Spotify Advertising 公式サイト
よく聞く音楽やポッドキャストのジャンルでターゲティングできるのは、Spotifyの大きな特徴です。
3-3.YouTubeオーディオ広告
YouTubeオーディオ広告は、YouTube や YouTube Music でオーディオコンテンツを聴くするユーザーへ音声広告を配信できます。長時間のリスニング中や、YouTube がバックグラウンドで再生されているときに再生される広告です。
2021年2月に日本でβ版がリリースされ、2022年10月24日にすべての広告主がオーディオ広告を利用できるようになりました(参考:Google広告公式ヘルプ)。
(引用元:YouTube オーディオ広告を作成する|Google広告公式ヘルプ)
上記のように、画像+音声のシンプルなクリエイティブを配信します。
特徴は、YouTube動画広告と同様の細かいターゲティングを活用できること。ユーザー属性はもちろん、「カスタムセグメント」を使った柔軟なターゲティングが可能です。
また、ユーザーターゲティングだけでなく広告の掲載場所(プレースメント)の観点でもターゲティング可能。Google広告を使ったことがあれば、簡単に出稿できます。
4.デジタル音声広告を出稿する流れ
4-1.広告を配信する媒体を選定
まずは、配信媒体を選定しましょう。媒体のユーザー属性や最低出稿金額、配信可能ターゲティングなどに応じて最適な媒体を選びます。
広告配信ができる代表的なメディアは、radiko(ラジコ)・Spotify(スポティファイ)・YouTubeオーディオ広告など。「3.デジタル音声広告を配信できる代表的なメディア3選」の項目で詳しく解説しましたので、参考にしてみてください。
4-2.音声データを用意・入稿
次に、広告として配信する音声データを用意しましょう。広告素材にはそれぞれの媒体で、秒数やファイルサイズに入稿規定があります。
例えば「YouTubeオーディオ」では、下記のような仕様があります。
・広告の長さ:最長15秒
・ファイルサイズ:最大128GB
・アスペクト比:16:9(4:3 の場合、左右両端に黒い帯が追加される)
(参考:Google広告ヘルプ YouTube オーディオ広告を作成する)
入稿規定に沿ったデータを用意し、入稿を進めます。
4-3.広告審査後、配信開始
各媒体には掲載基準があります。広告が基準に基づいた審査に通過することで、配信をスタートできるのです。
各媒体の詳しい入稿規定や審査基準などは、こちらへお問合せください。
5.オーディオアドを効果的に配信する3つのコツ
オーディオアドを効果的に配信するには、3つのコツがあります。
(2)印象に残るクリエイティブを作る
(3)動画広告・指名検索広告をあわせて配信する
5-1.言いたいことは短く伝える
デジタル音声広告のクリエイティブは、15秒・30秒など短い時間のメニューが多いです。そのため、商材名・特徴がコンパクトに伝わるようなクリエイティブにしましょう。
オーディオアドは聴覚のみに訴えかけます。ながら聴きのユーザーも多いので、情報を詰め込んでもブランド認知につながりません。
5-2.印象に残るクリエイティブをつくる
聴覚のみに訴えかけて印象に残るためには、インパクトをあたえるクリエイティブを作る必要があります。
印象的なクリエイティブをつくるアイディアとしては。下記があげられます。
・耳に残るメロディーとあわせてブランド名を伝える
・人気の俳優・声優に出演してもらう
・時間帯にあったセリフを言う(例:朝なら「おはようございます」を入れる)
ながら聴きのユーザーにも注意を向けてくれるような、インパクトのあるクリエイティブを配信しましょう。
5-3.動画広告・指名検索広告をあわせて配信する
デジタル音声広告だけでなく、動画広告・指名検索広告もあわせて配信すると効果的です。
(1)動画広告
Spotifyが行った「ニールセンニューロ調査(2020年6月)」では、デジタル音声広告を事前に聴くことで、動画広告の効果が高まるという結果が出ています。音声で内容を事前に把握できたことで、動画広告の内容理解が深まったと考えられます。
(脳波からみるデジタル音声広告の効果|Spotify Advertising を参考に作成)
Webでの動画広告といえば、YouTubeはもちろん、Instagram・TwitterといったSNS上でも動画広告を配信できます。
特にYouTube広告は、目的に応じてさまざまな広告メニューが用意されています。YouTube広告について詳しく知りたい方は、下記コラムもご覧ください。
【全7種類】YouTube広告の種類・出し方を丁寧に解説!費用やターゲティングも分かる
この記事では、YouTube広告の種類や費用、広告の配信方法、成果を出すためのコツを丁寧に解説します。
(2)指名検索広告
「指名検索」とは、検索エンジンで特定の商材名・会社名を検索する行動です。
音声広告を配信することで商材名の認知が高まると「どんな商品なんだろう?」と検索するユーザーも出てきます。そのときに、自社ホームページへ誘導できるようにリスティング広告を掲載しておくとよいでしょう。
わざわざ広告を掲載しなくても、自然検索結果で公式サイトが上部に表示されることは多いです。しかし、リスティング広告の設定次第では、自社ブランドの指名検索キーワードであっても他社の広告が表示されてしまうこともあります。
せっかく自社に興味を持ってくれたユーザーを取りこぼさないためにも、指名キーワードでリスティング広告を配信することをお勧めします。
ユニークワンは、リスティング広告の運用代行サービスで多くのお客様を支援しております。詳しく知りたい方は、こちらからお気軽にご連絡ください。
6.まとめ:オーディオアドでブランド認知をアップ!
今回は、デジタル音声広告(オーディオアド)について解説してきました。
- オーディオアドの市場規模は拡大する見込み
- 広告への抵抗感が少なく、ブランド認知に効果がある
- インパクトを与えるクリエイティブが重要
- 指名検索広告を並行配信するとよい
ユニークワンはインターネット広告専業の代理店として、800社以上のお客様を支援してまいりました。オーディオアドに関するお問い合わせは、こちらからお気軽にどうぞ。