
なぜ自分に関係のある広告が表示されるのか?Googleのパーソナライズの仕組みや自分に表示される広告ジャンルの確認方法も解説
ウェブ広告関連でよく耳にする用語の「リターゲティング」や「リマーケティング」。
「ターゲット」には「標的」という意味がありますが、ウェブ広告での「リターゲティング」とは「自社サイトを訪れたユーザーを対象として広告を出すこと」を指します。
今回の記事を読むことで、
ウェブ広告のことをよく知らない…という初心者の方でもわかりやすい解説となっています!
目次
リターゲティング広告とは、「自社サイトを訪れたユーザーを追跡して配信する広告」です。
みなさんも、一度あるサイトを訪れたあと、他のWebサイトやSNSを使っているときにそのサイトの広告を見た覚えがありませんか?まさしくそれが「リターゲティング広告」です。「リマーケティング広告」とも呼ばれます。
訪問したサイトの広告が表示される、裏側の仕組みはどうなっているのでしょうか?答えは、“Cookie”という仕組みが利用されています。
Cookieとは、Webブラウザにユーザーの情報を保存するための仕組みです。例えば、一度ログインした後ページを遷移するときに、ログイン状態のまま遷移できるのはCookieのおかげです。Webブラウザがサイトから提供されるCookie情報を保存することで、「Aさんはサイト●●に訪問した」という情報がブラウザ上に残ります。リターゲティング広告では、このCookie情報を利用して広告を配信しています。
実際にリターゲティング広告を配信するには、Webサイトにタグを設置する必要があります。タグが埋め込まれたページにユーザーが訪れると、Cookieがユーザーに付与されます。それを目印として広告はユーザーを追跡し、ユーザーが見ている別のサイトやSNSにも自社広告を表示させることができるのです。
例えばGoogle広告の場合、以下のようなタグをWebサイトに設置します。各ページの<head></head>タグの間に張り付けることで、そのページを訪れたユーザーのデータを蓄積することができます。
ちなみに、広告媒体ごとにリターゲティング用のタグは異なるので注意が必要です。例えば、Google広告とFacebook広告を出稿している場合、それぞれの媒体から発行されるタグを設置する必要があります。
リターゲティング広告において、Cookieと並んで重要な概念が「リスト」です。名前の通り、リターゲティングで追跡するユーザー一覧を指します。リターゲティング広告では、タグが設置されたページにユーザーが訪問すると、そのユーザーが「リスト」に蓄積されることになります。
先ほど説明した「タグ」を埋めることで自動的に作成されるリストもありますが、広告の効果を高めるにはリストの設定や組み合わせが重要になります。
ここでは、今日から利用できる効果的なリストの活用パターンを3つご紹介します。
何らかの理由でコンバージョンしなかったユーザーを追跡することができます。迷ったら、まずはこのリストだけでも作成しておくとよいです。
「サイト訪問者」全体から、「コンバージョンしたユーザー」を除外設定することで作成できます。
例えば、同じ人材派遣サイトを見ているユーザーにも、「仕事を探したい!」というユーザーもいれば「人を採用したい!」というユーザーもいますよね。この場合には、「仕事検索ページを見たユーザー」「企業向けページを見たユーザー」というリストを作成し、それぞれに適した広告を出し分けることで、クリック率やコンバージョン率の向上が見込めます。
Cookieを付与されたユーザーを何日間追いかけるか、リストごとに指定することができます。デフォルトでは30日間という期間が設定されていることが多いですが、媒体によって異なります。商品やサービスの検討期間によって、期間の設定を分けることが重要です。
Cookieなどにより細かいターゲティング設定ができるようになった一方、「自分の行動が監視されているみたいで少し嫌だな…」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ユーザーの行動履歴を収集する技術を「トラッキング」と言います。実際、近年利用者のプライバシー保護は加速しており、特に2020年9月にApple社よりリリースされた「iOS14」へのアップデートは、トラッキングに大きな影響をもたらしています。
具体的には、プライバシーガイドラインが大きく変更され、Cookieなどのオンライン識別子を利用する際に、ユーザーの許可が必要となります。つまり、Apple製品でiOS14を使用するユーザーに対しては、許可を得ない限りユーザーを識別するデータを取得できないため、従来よりもターゲティングが困難になる可能性があります。
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プライバシーガイドラインの変更に伴い、Cookieの保存期間が24時間~7日間に短縮されることになります(広告媒体や遷移先サイトごとに異なります)。つまり、リターゲティングリストに蓄積できるデータ量が減少してしまうことが懸念されます。
媒体ごとに対応が進んでいる途中ですが、リターゲティング広告だけでなく、ユーザーの行動履歴の影響が少ない以下のターゲティングを組み合わせて広告戦略を考える必要があります。
リターゲティング広告は、コンバージョンにつながりやすいユーザーに狙い撃ちで広告を配信できる、とても便利な仕組みです!しかし一方で、ユーザーのプライバシー保護の動きのなかで今後ますます用途が制限される可能性もあります。
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