【入門編】ディスプレイ広告とは?リスティング広告との違い・成果を上げる5つのポイント
Webサイトやアプリ上に画像・動画などの形式で表示される「ディスプレイ広告」。
なかでも主流メニューとして挙げられるのが「GDN」「YDA(旧YDN)」という2大アドネットワークです。
GDNは「Googleディスプレイネットワーク」、YDAは「Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)」の略称。GDNとYDAはどちらもディスプレイ広告ですが、ターゲティングや掲載面など様々な違いがあります。
今回のコラムでは、
- GDNとYDA(旧YDN)の違い・特徴がわかる
- GDN・YDA(旧YDN)特徴を理解したうえで最適な広告運用ができる
これからディスプレイ広告を出稿したい人、ディスプレイ広告で成果を高めたい人はぜひご覧ください!
※YDNは現在「Yahoo!ディスプレイ広告 運用型(YDA)」にアップデートされていますので、この記事ではYDAに統一いたします。
目次
1.ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上に画像や動画、テキスト形式で表示される広告です。バナー形式で表示されることが多いため「バナー広告」と呼ばれることもあります。
1-1.ディスプレイ広告の特徴
ディスプレイ広告の特徴は3つです。
(1)認知拡大から成果獲得まで、幅広い目的で使用できる
(2)ターゲティングの種類が豊富(人・プレースメント)
(3)クリック単価が比較的安い
▼ディスプレイ広告の基礎知識については、こちらをご覧ください!
【入門編】ディスプレイ広告とは?リスティング広告との違い・効果的な活用方法
1-2.リスティング広告との違い
インターネット広告の王道と呼ばれる「リスティング広告(検索連動型広告)」。
両者の特徴を理解して、目的・商材に応じて最適な広告メニューを選択することが重要です。
リスティング広告 | ディスプレイ広告 | |
広告の表示場所 | 検索結果画面 | 様々なWebサイト・アプリ |
クリエイティブ | テキスト | 画像・動画・テキスト |
ターゲティング | 検索キーワード=顕在層向き | 人・配信面など幅広い=潜在層向き |
リスティング広告は検索結果画面上に表示され、自ら検索する「ニーズ顕在層」へのアプローチに向いています。
一方ディスプレイ広告は、ユーザーの属性や興味関心、配信面などでターゲティングします。積極的に検索してはいないが商材に興味がありそうな潜在層にアプローチすることができます。
2.GDN・YDA(旧YDN)とは?
冒頭でもご説明した通り、GDNとYDAは、ディスプレイ広告の代表的な2大アドネットワークです。
アドネットワークとは、様々なWebサイトやアプリなどにまとめて広告を配信するための仕組みを指します。
2-1.GDNとは
GDNは「Googleディスプレイネットワーク」の略称で、Google広告から出稿できるディスプレイ広告メニューです。
YouTubeやGmailなどGoogleが提供するサービスをはじめ、さまざまなサイト・アプリに広告を出稿できます。
2-2.YDA(旧YDN)とは
YDAは「Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)」の略称で、Yahoo!広告から出稿できるディスプレイ広告メニュー。
2020年7月から、YDNから進化したYDA(Yahoo!ディスプレイ広告 運用型)への移行が進んでいます。
外部サイトやアプリはもちろん、Yahoo!関連のサービスサイト(Yahoo!JAPANやYahoo!天気など)に広告が表示されるのが特徴です。
3.GDN・YDAの違い
GDN・YDAの違いを4つの観点から開設します。
(1)掲載面(プレースメント)
(2)ターゲティング
(3)広告運用面
3-1.掲載面(プレースメント)
GDNとYDAでは、ディスプレイ広告が掲載されるサイトやアプリが異なります。
GDNのプレースメント
GDNの掲載面で特徴的なのは、YouTubeやGmailなどのGoogleが提供するサービスに広告を掲出できる点。
それ以外にも、提携する200万以上のウェブサイトや動画、アプリなどに配信できます。
GDNを通じて、世界中のインターネットユーザーの90%以上に広告を表示できるほどの広大なネットワークです。
YDAのプレースメント
YDAは、Yahoo!JAPANのトップページやYahoo!ニュースなど、Yahoo!関連のサービスに広告を出せるのがポイントです。提携パートナーには朝日新聞やクックパッドなど、利用者の多いサービスがたくさんあります。
(引用元:Yahoo!ディスプレイ広告概要資料)
3-2.ターゲティング
ディスプレイ広告のターゲティングには「ユーザー」および「配信面」の2軸があります。
GDN・YDAのターゲティングは共通する部分も多いですが、今回は両者の違いにフォーカスを当てます!
【入門編】ディスプレイ広告とは?リスティング広告との違い・効果的な活用方法
(1)ユーザーターゲティングでの主な違い
GDN | YDA | |
カスタムセグメント | 作成できる | 作成できない |
エリア指定 | 半径指定や関心のあるユーザーなど様々 | 用意された地域から選択 |
サーチターゲティング | できない | できる |
ユーザーターゲティングでの主な違いは3つあります。
●カスタムセグメントの有無
カスタムセグメントとは、特定のジャンルやサービスに興味関心・購買意欲のあるユーザーセグメントを独自に設定できる仕組みです。
GDNでは、広告管理画面から検索キーワード、ウェブサイト、アプリなどを指定して自由にセグメントを作成できます。
指定したセグメントでの推定広告表示回数やユーザー属性なども把握できます。
狙いたいユーザーを詳細に狙うことができます。
YDAでは現在カスタムセグメント機能はなく、既存のカテゴリから興味関心・購買意欲などを選択します。
●エリア指定の違い
GDNのみで実施できるエリア指定の方法ができます。
・指定地点からの半径ターゲティング
・「その地域に関心のあるユーザー」「その地域を定期的に訪れるユーザー」など、様々な状況にターゲティング可能
●サーチターゲティング
一方、YDAでしか実施できないターゲティングは「サーチターゲティング」。
過去に指定したキーワードで検索したユーザーに対して広告を配信できます。
(2)プレースメントターゲティングでの主な違い
プレースメントターゲティングは、GDN・YDAともに大きく変わりません。
下記の3種類があります。
●サイトのカテゴリ(GDN:トピックターゲット/YDA:サイトカテゴリ)
媒体側で分類されたサイトカテゴリーを指定して広告を配信できます。
(例)「スポーツ」カテゴリに分類されるサイトに広告を配信
●キーワード(GDN:キーワード/YDA:コンテンツキーワード)
設定したキーワードに関連するサイトに広告を表示させることができます。
(例)キーワード「オンライン英会話」に関連するサイトに広告を配信
●プレースメント
指定したWebサイトやアプリなどの広告枠に広告を配信できます。
(例)Yahoo!ニュース内の広告枠に配信
3-3.運用面での違い
広告運用の面でも違いがあります。
具体的には「予算の管理方法」です。
GDNの場合、リスティング広告とディスプレイ広告は同じ予算枠(=同じ広告アカウント)で管理します。
YDAの場合は、リスティング広告とディスプレイ広告は別々の予算枠(=別々の広告アカウント)で管理します。
例えばリスティング10万円+ディスプレイ広告10万円=合計20万円と想定している場合、
GDNであれば全体の予算枠を20万円で設定し、運用していく中で配分を決めます。
一方YDAの場合は、最初からリスティング10万・ディスプレイ広告10万と配分を定めて入金する必要があります。
どちらも予算配分はあとから変更できますが、GDNの方がより柔軟に変更しやすいといえるでしょう。
4.GDN・YDAで用意すべき画像サイズ
ディスプレイ広告のクリエイティブは大きく2種類。(1)レスポンシブタイプと(2)バナータイプです。
4-1.レスポンシブタイプ
レスポンシブタイプは、画像や動画+テキスト(見出し・説明文)で構成される広告です。
GDNでは「レスポンシブディスプレイ広告」、YDAでは「レスポンシブ広告」と呼びます。
規定サイズの画像・動画とテキストを入力しておけば、デバイスに合わせて最適なサイズで広告を表示してくれる便利な広告タイプです。
レスポンシブタイプは、GDN・YDAともに共通するアスペクト比(横縦比)の画像を使用できます。
YDA用のサイズで準備しておけば、GDNの推奨サイズ要件を満たします。
画像の種類 | YDA | GDN | 横縦比 |
横長 | 1,200*628 | 600*314以上 | 1.91:1 |
スクエア | 300*300 | 300*300以上 | 1:1 |
ロゴ(省略可) | 180*180 | 128*128以上/512*128以上 | 1:1/4:1 |
※画像サイズは横*縦、単位=px
画像サイズは共通点が多いですが、見出し・説明文の入稿は若干異なります。
GDNの場合、最大15つの見出し・最大4つの説明文と上記画像を入稿します。
見出し・説明文・画像の組み合わせは自動的に決まります。
一方YDAの場合、見出し・説明文・画像の組み合わせは手動で設定する必要があります。
4-2.バナータイプ
バナータイプは、画像または動画単体で構成される広告です。
レスポンシブタイプと異なり、見出しや説明文は設定しません。
Google広告では「イメージ広告」、YDAでは「バナー広告」と呼びます。
それぞれで推奨される画像サイズがあるので注意しましょう。
バナータイプの画像サイズは、GDNで約50種類、YDAで9種類とGDNの方がバリエーションが充実しています。
ただし、GDNとYDAを併用することも多いと思うので、まずはGDN・YDAに共通するサイズの画像を用意しましょう。
共通するサイズは以下の通りです。
サイズ(横幅*立幅,px) | 表示される場所(両者共通) |
300*250 | PC/タブレット/スマホ |
728*90 | PC/タブレット |
160*600 | PC/タブレット |
320*50 | スマホ |
300*600 | PC/タブレット |
468*60 | PC/タブレット |
320*100 | スマホ |
GDN・YDAそれぞれの対応サイズを詳細に知りたい方は、公式ページよりご確認ください。
・Google広告ヘルプ「アップロードされたディスプレイ広告の仕様 」
・Yahoo!広告ヘルプ「 バナー(画像) 」
5.GDN・YDAのどちらを配信すべき?
よく「GDNとYDAどちらを配信したほうがいいの?」というご相談をいただきます。
結論から言うと、GDN・YDA両方で配信してみて成果の良い方に予算を寄せていく運用が一番いいかと思います。商材やターゲットによって、どちらの媒体が合っているかをまず見てみるのが重要だからです。
ただし、予算の都合でどちらか一方でまず配信したい!という場合もあるかと思います。
そんな時は、
・人に細かくターゲティングしたい:GDN
・サーチターゲティングを使ってみたい:YDA
と使ってみたいターゲティングに応じて使い分けるとよいでしょう。
また、Yahoo!JAPANの公式データによると40代以上のユーザーが全体の65%以上となっています(出典:Yahoo!JAPAN媒体資料(2021年9月改訂版) p16)。
Google公式発表のデータがないので絶対とはいえませんが、中高年層を狙いたい場合はYDAを使ってみるのもよいかもしれません。
ここで、GDN・YDAを並行配信した具体的な事例もご紹介します。
・目的:サイト誘導→学校に興味関心を持ってもらう
GDN・YDAともに同予算・同ターゲット・同期間で配信しました。
広告表示回数 | クリック数 | クリック率 | 【参考】成果数 | |
GDN | 50万回 | 4000回 | 0.8% | 10 |
YDA | 150万回 | 1,500回 | 0.1% | 40 |
※各指標の数値は概数です。
「サイト誘導」という目的では、GDNの方がクリックを多く獲得し、クリック率も高かったです。クリック率が比較的高いスマホ・タブレットへの配信比率が高かったためと考えられます。
ただ、成果数(受験詳細ページ等の閲覧)を見ると、YDAの方が多いと分かります。GDNに比べ親世代への配信が多く、子どもの進学先を具体的に検討するユーザーに届いたといえます。
このように、なるべく同条件で並行配信することで傾向をつかめます。
6.まとめ:GDN・YDAの特徴を理解して成果を最大化しよう!
ディスプレイ広告の王道、GDNとYDAの特徴について解説してきました。
- GDNとYDAは掲載面・ターゲティング・広告運用面で違いあり
- GDNの特徴:人に細かくターゲティングできる
- YDAの特徴:サーチターゲティングが使える
ディスプレイ広告の効果を高めるためには、効果的なクリエイティブ作成や入札調整など、さまざまな専門知識が必要になります。
ユニークワンは、Google広告・Yahoo!広告の正規パートナーとして多くのお客様を支援してきました!ディスプレイ広告でもっと成果を上げたいというお客様は、ぜひご相談ください。