コラム

Web広告「審査」の基本|Google広告・Yahoo!広告の審査基準・落ちた場合の対処法とは?

公開: 更新: インターネット広告

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Web広告を配信するには「広告審査」を通過する必要があります。各広告媒体が設けたポリシーに準じているかどうか、機械または人により判定されます。

今回は、王道の広告媒体である「Google広告」と「Yahoo!広告」の広告審査について詳しく解説します。

  • 広告審査の仕組みや審査期間
  • 審査に落ちないために気を付けるポイント
  • 審査に落ちてしまった場合の対処法

ネット広告を配信したい方にとっては避けて通れない「審査」。これを読めば、審査は怖くありません!

ユニークワンは、Google広告・Yahoo!広告の正規代理店として多くのお客様をサポートしてきました。広告運用に関するご相談はこちらからお気軽にお申し付けください!

※掲載内容は、2022年6月時点のものです。正確な情報は必ず媒体別の公式ヘルプをご確認ください。

 

1.Web広告の「審査」とは

Web広告の審査について、基本的な内容を押さえましょう。

1-1.審査の目的は「安全・適切な広告」を掲載するため

そもそもなぜ審査があるのでしょう。広告審査の主目的は「ユーザーにとって安全・適切な広告を掲載」するためです。ユーザーに誤解や不快感を与えてしまう可能性のある広告は、ポリシー違反となり審査を通過できません。

また、広告審査は広告主を守るためでもあります。誇大広告・違法な広告を出稿してしまい消費者に被害が発生すると、たとえ悪意がなくても重大な責任が問われます。広告審査では、このようなリスクを未然に防いでいるのです。

1-2.広告審査の基準

広告審査は、各媒体の広告掲載基準・ポリシーに沿って審査されます。

運用型広告における代表的な審査内容を大まかにまとめてみました。

項目 審査内容の一例
商材のジャンル ・禁止コンテンツ(偽装品、危険ドラッグなど)に該当しないか
・制限付きコンテンツ(アルコール、医薬品など)のルールを遵守できているか
・法的要件等を侵害していないか
見出し・説明文 ・誤解を与える誇張表現などを使用していないか
・商標権を侵害していないか
画像・動画 ・誤解を与える誇張表現などを使用していないか
・不鮮明な画質ではないか
誘導先ページ ・機能しない・アクセスできないなどの不備はないか
・ユーザーの利便性を損なうページではないか(複製しただけのコンテンツ、不必要に操作しにくいページなど)

各広告媒体により、ポリシーは異なりますので詳細は公式ヘルプをご覧ください。

Google 広告のポリシー – Google 広告ポリシー ヘルプ
広告掲載基準:もくじ – ヘルプ – Yahoo!広告

1-3.広告審査の仕組み

広告クリエイティブを入稿次第、広告審査は開始されます。

多くの媒体では「システムによる自動判定」と「人による目視の判定」を組み合わて審査を進めています。

審査の所要時間は数時間~数日間程度です。媒体や商材、広告クリエイティブによって異なります。また、年末年始やお盆、ゴールデンウィークなどの長期休暇では、審査スケジュールが変更になることもあります。

取り扱う商材によっては、広告審査以前に事前審査が必要になることも。その場合は審査の所要期間が長くなるので、注意しましょう。

 

2.Google広告の審査を知ろう

ここからは、メジャーな広告媒体である「Google広告」の審査について解説します。

2-1.審査基準

Google広告の審査基準は「Google広告ポリシー」として設けられています。

Google 広告のポリシー – Google 広告ポリシー ヘルプ

大きく分けて下記4つの内容でポリシー違反はないか審査されます。

項目 内容
1.禁止コンテンツ ・宣伝することが禁止されているコンテンツ
・例)偽装品、危険な商品やサービス、不適切なコンテンツ
2.禁止されている行為 ・広告掲載で禁止されている手法
・例)広告ネットワークの不正使用、不実表示 など
3.制限付きのコンテンツと機能 ・法律または文化的観点から取り扱いに注意を要するコンテンツ
・例)アルコール、ギャンブル、ヘルスケア、政治 など
4.編集基準と技術要件 ・高品質で魅力的な広告を配信するための編集基準・技術要件
・例)あいまいな表現・機能しないリンク先の禁止、画質要件 など

特に留意してほしいのは「3.制限付きのコンテンツと機能」と「4.編集基準と技術要件」。

「制限付きコンテンツ」の注意点は3つ。

ターゲティングが制限されることがある(年齢制限など)
地域によってポリシーが異なる場合がある
通常の審査以外に申請が必要なケースもある

取扱いに注意を要するカテゴリーのため、広告配信を検討する際は注意しましょう。

「編集基準と技術要件」は、広告フォーマットによって要件が細かく分かれています
特にチェックしてほしい項目は後述しますが、詳細は公式ヘルプをご覧ください。

広告のフォーマットと機能 – Google 広告ポリシー ヘルプ

2-2.審査の仕組み・期間

Google広告の審査は、入稿 または 編集が完了次第スタートします。

審査対象は広告内のすべてのコンテンツ
広告見出し、説明文、キーワード、リンク先、画像や動画などが審査されます。

審査の仕組みは明記されていません。しかしおそらく「システムによる自動判定」と「人の目による判定」を組み合わせてると考えられます。

審査は、多くの場合1-2営業日以内に完了します。
ただし広告内容によっては時間がかかる場合もあります。

掲載開始後も、ポリシーの見直し等により「ポリシー違反」となる場合があります。この場合、掲載停止になってしまうため審査状態は定期的に確認しましょう。

2-3.審査結果の確認方法

Google広告の審査状況は、管理画面より確認できます。

広告またはキーワード、広告表示オプションの一覧から「ステータス」列を確認しましょう。

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審査に関するステータスは、下記です。

審査ステータス 配信可否 説明
審査中 配信されない 広告は審査中
有効 配信される 設定したすべてのターゲットに配信可能
有効(制限付き) 配信される(制限あり) 一部の状況では配信不可
有効(地域制限付き) 配信される(制限あり) ターゲット地域に配信不可
不承認 配信されない ポリシーに準拠していないため配信不可

※参考:広告のステータスを確認する – Google 広告 ヘルプ

審査が開始されると「審査中」ステータスとなります。審査が完了すると「有効」「有効(制限付き)」「有効(地域制限付き)」「不承認」のいずれかのステータスとなります。

有効」であれば問題なく配信できます。

有効(制限付き)」は、アルコールや医薬品のようなセンシティブなジャンルと認定されると、一部状況で配信できない場合があります。

有効(地域制限付き)」の場合は、ポリシーの制限により設定したターゲット地域に配信できません。
例えばギャンブルに関しては、国ごとに細かいポリシー規定があるので準拠しないと希望のエリアに配信できない場合があります。
ただし、ターゲット地域に関心を示しているユーザーには表示されます。

※参考:Google広告ポリシーヘルプ「ギャンブル、ゲーム」

不承認」の場合は、広告がポリシーを満たしていないため配信できません。管理画面より不承認部分を確認し、修正する必要があります。

2-4.審査に落ちた場合の対処法

「不承認」となった場合は、下記のステップで広告を修正しましょう。

1.審査に落ちた理由を確認する
2.広告を修正・再度入稿する

審査に落ちた理由を確認する場合、Google広告管理画面から「ポリシーの詳細」を見ます。
「ポリシーの詳細」は、[表示項目]>[属性]から追加できます。

不承認となったポリシーを確認し、修正したら再度入稿しましょう。

ポリシーの違反箇所・理由が不明な場合はサポート窓口へ問い合わせましょう。審査部門は独立しているためサポート窓口は別部署ではありますが、審査落ち箇所の対処例を挙げてもらえます。

管理画面右上「?(ヘルプ)」から「お問い合わせ」をクリックします。

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画面表示通りに進めていくと「電話」「チャット」「メール」の3通りで問い合わせが可能です(2022年6月現在)。
ただし、相談内容やGoogleの勤務形態等により、問い合わせ形式や対応時間、返信までに要する時間は変動する可能性があります。

問い合わせる場合は、メールアドレスや電話番号、氏名、広告アカウントIDなど基本情報を用意しておきましょう。また、チャットやメールで問い合わせる場合はキャンペーン名やグループ名、該当箇所のキャプチャ画像も用意しておくとスムーズに問い合わせできます。

なお、広告審査が1日以上経っても完了しない場合の窓口は別途あります。
こちらより問い合わせください。

 

3.Yahoo!広告の審査を知ろう

メジャーな広告媒体のひとつである「Yahoo!広告」の審査についても解説します。

3-1.審査基準

Yahoo!広告の審査は「広告掲載ガイドライン」に基づいています。
なかでも特に重要なのは「広告掲載基準」です。

広告掲載基準:もくじ – ヘルプ – Yahoo!広告

目次は全部で10章ですが、大きく分けると下記6分野でガイドライン違反はないか審査されます。

分野 内容
1.ユーザーの利便性 ・ユーザーの利便性を損なう広告は掲載不可
・例)バックボタンで直前のページに戻れない など
2.表現に関する注意 ・ユーザーに誤解・不快感を与える表現は禁止
・例)広告主の明示、非公式サイトが「公式」と名乗るのは禁止 など
3.掲載できない広告 ・法令・社会規範に違反するものは掲載不可
・例)誹謗中傷、著作権侵害、未承認の医薬品 など
4.個別の掲載基準 ・取り扱いに注意を要するコンテンツ
・例)アルコール、ギャンブル、ヘルスケア、政治 など
5.子供向けサービスへの掲載基準 ・Yahoo!きっずへの掲載基準を満たす必要あり
・例)たばこ、貸金業等成人向けの商品は掲載不可 など
6.広告商品・機能ごとの掲載基準 ・広告種別や広告機能により、個別の掲載基準あり
・例)検索広告、ディスプレイ広告、クイックリンクオプション など

特に留意してほしいのは「4.個別の掲載基準」と「6.広告商品・機能ごとの掲載基準」。

「4.個別の掲載基準」については、Google広告と同様に注意が必要です。業種によっては、通常の広告審査以外に特定団体からの認定などが別途必要な場合があります(例:金融商品取引業:金融庁による許可番号がサイト上に必要)。

取扱いに注意を要するカテゴリーのため、広告配信を検討する際は注意しましょう。

「6.広告商品・機能ごとの掲載基準」は、広告フォーマットによって要件が細かく分かれています。特にチェックしてほしい項目は後述しますが、詳細は公式ヘルプをご覧ください。

第10章 広告商品、広告機能ごとの掲載基準があるもの – ヘルプ – Yahoo!広告

3-2.審査の仕組み・期間

審査は、入稿されたすべての広告・キーワード・画像・動画・およびウェブサイトが対象。システム」と「目視」での両方で随時行われています。

審査期間は、公式ヘルプによると入稿から3営業日前後とのことです。

Google広告同様、Yahoo!広告でも掲載開始後のガイドライン違反判定はありえます。この場合、掲載停止になってしまうため審査状態は定期的に確認しましょう。

3-3.審査結果の確認方法

Yahoo!広告の審査状況は、管理画面より確認できます。

広告またはキーワードの一覧から「審査状況」の項目を確認しましょう。
※ディスプレイ広告の管理画面にて手順をご紹介します。

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一覧に見当たらない場合は「表示項目」から追加します。
審査状況だけでなく「審査完了日」や「審査申込日」も追加可能です。

審査に関するステータスは、下記です。

審査ステータス 配信可否 説明
審査中 配信されない 広告は審査中
承認済み 配信される 設定したすべてのターゲットに配信可能
掲載不可/掲載停止 配信されない ガイドラインに抵触するため配信不可
編集内容審査中 配信される(編集前の内容) 編集前の内容で配信される

審査が開始されると「審査中」ステータスとなります。審査が完了すると「承認済み」または「掲載不可(開始後のガイドライン違反は”掲載停止”)」のステータスとなります。

承認済み」であれば問題なく配信できます。

掲載不可(または掲載停止)」の場合は、広告がガイドラインを満たしていないため配信できません。管理画面より違反部分を確認し、修正する必要があります。

ちなみに「編集内容審査中」は、広告ではなく登録済みのキーワードや広告表示オプションのURL情報などの編集により、審査中の状態を示します。このステータス表示中は、編集前の内容で広告が配信されます。承認されると、編集内容が反映された広告が掲載されます。承認されなかった場合は、編集前の内容で配信されます。

※参考:審査状況のステータスについて – ヘルプ – Yahoo!広告

3-4.審査に落ちた場合の対処法

審査に落ちた場合は、審査落ち理由を確認し修正する必要があります。

審査状況の「?」マークをクリックすると、審査落ち理由が確認できます。

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広告の再審査依頼」をクリックすると、広告を編集できる画面へ遷移します。
該当箇所を修正したら「内容を保存し再審査を依頼」をクリックしましょう。

審査内容について不明点がある場合は、電話、チャットまたはフォームから問い合わせることも可能です。問い合わせの際は「アカウントID」を準備するとスムーズです。

各問い合わせ方法の詳細は、こちらのページをご覧ください。

 

4.ここに注意!よくある審査落ち事例5選

ここからはよくある審査落ち事例をお伝えします。

4-1.見出し・説明文:不適切な表現を使っていた

一番よくあるのは見出しや説明文で不適切な表現を使っているケースです。

例えば「最大」「No.1」などの最上級表現は、クリエイティブや誘導先に根拠の明記がないと審査落ちする場合があります。客観的な事実に基づく根拠がないと、ユーザーに誤解を与える可能性があるためです。

記号にも注意が必要です。たとえば「顧客満足度90%以上!!!」のように感嘆符の羅列は禁止されています(Google・Yahoo!ともに)。

ヘルスケア商品や金融商品などのセンシティブなカテゴリは注意しましょう。たとえば「好きなものを食べても1ヵ月で5キロ痩せる!」のように劇的な効果を謳った商品は違反となるケースがあります。

審査落ちを防ぐには、ユーザーに誤解を与えそうな誇大表現は使用しないことです。とはいえ平易すぎる文章では目を引かないので、バランス感が大事になります。

4-2.誘導先サイト:無効なリンク先になっている

誘導先サイトが原因で審査落ちすることもあります。

よくあるのは「無効なリンク先」になっていること。たとえばURLが変更されたことで配信途中なのに審査落ちしていた、というケースは少なくありません。

運用型広告は日々管理画面を見るのが基本ですが、配信途中の停止は気づきにくいです。メール通知などを設定して見逃さないようにしましょう。

4-3.画像:画質や加工に問題がある

ディスプレイ広告や画像オプションなど、画像クリエイティブは注意点が多いです。

たとえば低画質な画像や、ストロボ効果などにより不鮮明な画像は審査落ちする場合があります。

また、広告の主体者が不明確で審査落ちするケースも。たとえばイメージ広告(バナー広告)の場合、画像内にロゴが入っていないことで審査落ちすることもあります。

広告フォーマットによって画像に関するポリシーは異なります。たとえばGoogle広告の「ファインド広告フォーマット」は、クリック可能に見える画像」と「自撮り写真の画像」がNGです。

(引用元:Google広告ポリシーヘルプ「ファインド広告のフォーマット要件」

詳細は、各媒体の公式サイトをご覧ください。

4-4.動画:非公開設定になっている

Google広告のYouTube動画広告でよくあるのが、動画が非公開となっていて審査落ちするケース。ちなみに、広告用動画をYouTubeチャンネルに一般公開したくない場合は、「限定公開」でも問題ありません。

YouTube動画広告の審査については、こちらの記事もご覧ください!

YouTube広告で審査に落ちないためのチェックポイント|よくある審査落ち事例と対処法

YouTube広告で審査に落ちないためのチェックポイントや注意点、審査落ちした場合の対処法を解説します。

4-5.キーワード:商材との関連性がない

リスティング広告(検索連動型広告)で出稿するキーワードと商材の関連性が薄いと、審査落ちする場合があります。あくまで関連性の高いキーワードで入稿しましょう。

 

5.まとめ:審査基準を守ってクリーンな広告配信を!

Web広告の「審査」について、Google広告・Yahoo!広告にスポットを当ててご説明しました。

  • 広告審査は「安全・適切な広告を掲載する」ためにある
  • 各媒体のポリシーを遵守する必要がある
  • テキストや画像、リンク先など「よくある審査落ちポイント」は要チェック

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