ジオターゲティング広告を【丁寧に】解説!位置情報を取る仕組み・おススメの広告サービス3選
「ジオターゲティング広告」とは、位置情報を活用したWeb広告の一種。GPSやWi-Fiなどを活用して、特定のエリアにいるユーザーに広告を配信することができます。
今回のコラムでは、
- ジオターゲティング広告の仕組み
- ジオターゲティング広告が向いている/不向きなケース
- Google広告などの「地域ターゲティング」との違い
- おススメのジオターゲティング広告媒体
を解説します。
ユニークワンは、インターネット広告代理店としてジオターゲティング広告も取り扱っております。詳しく知りたい・相談したい方はこちらよりお問い合わせください!
※広告媒体の情報は、2022年6月現在のものです。最新情報は媒体公式サイトをご確認ください。
目次
1.ジオターゲティング広告とは?
まずはジオターゲティング広告の基本を理解しましょう。
1-1.位置情報データからターゲットを定める広告
ジオターゲティング広告とは、一言でいうと位置情報データから配信ターゲットを定める広告。
GPSなどによって収集した位置情報から細かくターゲティングできます。「今現在そのエリアにいるユーザー」だけではなく、移動履歴から「過去そのエリアを訪れたユーザー」などにも配信することが可能です。
1-2.位置情報を取得する仕組み
ジオターゲティングで位置情報を取得する代表的な仕組みは5つあります。
手法 | 内容 |
1.GPS | ・スマホに搭載。人工衛星により位置情報を特定。 ・精度は誤差数m~10m前後 |
2.ビーコン | ・Bluetoothを使って情報発信できる端末。 ・建物・店舗内などの近距離で活用される。 |
3.Wi-Fi | ・Wi-Fiアクセスポイントにつながると位置情報を特定 |
4.通信基地局 | ・スマートフォンの通信基地局をもとに位置情報を特定 |
5.IPアドレス | ・ネットワーク上で通信相手を識別するための番号 ・固定IPアドレスを利用していれば特定の企業・業種を指定可能 |
手法によってターゲティング精度や用途はさまざまです。広告媒体によっても採用する手法が異なるので、後ほどご紹介します。
1-3.ポスティングに比べ効率的な配信が可能
ジオターゲティング広告は、現在地や訪問履歴などから細かいターゲティングができます。ポスティングなどで不特定多数のターゲットにチラシを配布するよりも、より確度の高いユーザーへ効率よく配信が可能です。
ジオターゲティング広告の課金体系は「クリック課金(CPC)」または「インプレッション課金(CPM)」がメイン。クリック課金を選択すれば、クリックされて初めて費用が発生するので、コストパフォーマンスも高いといえます。
また、媒体によっては「来店計測」が可能。広告を配信したユーザーが実際に来店したかどうか分かります。広告をクリックして来店したユーザー数や、クリックせず表示だけで来店したユーザー数も確認可能です。
2.ジオターゲティング広告の向き/不向き
ジオターゲティング広告は、便利ではあるものの万能ではありません。ネット広告代理店の視点から向いている/向いていないケースをご紹介します。
2-1.ジオターゲティング広告が向いているケース
ジオターゲティング広告が向いているのは「個人顧客向けの実店舗・施設」を持っているケースです。
たとえばフィットネスジムの場合、ジム周辺にいる30-40代女性にターゲティングすることで認知拡大につながります。また、近隣のジムやヨガスタジオへ頻繁に訪れるユーザーにターゲティングすることで、ターゲットへので認知拡大につながります。
2-2.ジオターゲティング広告が不向きなケース
裏を返すと「個人顧客向けの実店舗」を持っていない企業は、ジオターゲティング広告に不向きともいえます。
たとえばBtoB企業の場合、ジオターゲティング広告よりも「リスティング広告」や「Facebook広告」など他の手法の方が効果的なケースも多いです。
ただし、BtoB商材によってはジオターゲティング広告が有効なことも。たとえば「売上高」や「業種」で狙いたい企業をターゲティングできる媒体もあります。
3.Google広告などの「地域ターゲティング」との違いは?
Google広告やYahoo!広告、SNS広告(Facebook/Instagramなど)といった一般的な運用型広告でも配信エリアを指定するターゲティングは可能です。そのため、広い意味では「ジオターゲティング広告」に含まれます。
しかし、今回は上記の広告媒体と「ジオターゲティング広告」は区別して紹介します。ここからは「Google広告」と比較したジオターゲティング広告の特徴を説明します。
3-1.Google広告より細かいエリア指定が可能
「ジオターゲティング広告」は、Google広告と比べて配信エリアをより細かく設定できます。
Google広告で設定可能な半径指定は、特定地点より1kmから。対してジオターゲティング広告では、数メートル~数十メートルという細かい単位で半径指定が可能です。また、半径だけでなく自由な形での範囲設定ができる場合もあります。
3-2.Google広告では出来ないターゲティングもできる
「ジオターゲティング広告」だけでしか使えないターゲティングもあります。
例えば「●●ストアに過去1か月のうち5回以上訪問したユーザー」というように、ジオターゲティング広告では訪問頻度を細かく指定できます。また、媒体ごとの独自データによりユニークなターゲティングも。例えば「GeoLogic Ad」では、車検データを利用したターゲティング(車種・走行距離など)が可能です。
ただし、ターゲティングの柔軟性はGoogle広告の方が高いです。Google広告では「カスタムオーディエンス」の作成や「オーディエンスリストの類似ユーザー」への拡張配信も可能。商材や目的に応じて適切な手段を選択しましょう。
3-3.媒体によって最低出稿金額が設けられている
Google広告は予算を自由に設定できる一方、ジオターゲティング広告は、媒体によって最低出稿金額が設けられていることがあります。また、固定のクリック単価やインプレッション単価が設けられている場合もあります。
4.初心者におススメのジオターゲティング広告媒体3選
ここからは、おススメのジオターゲティング広告をご紹介します。なかでも「初めてジオターゲティング広告に挑戦する」という方におススメな媒体を3つご紹介します。
4-1.広告初心者に優しい「GeoLogic Ad(ジオロジックアド)」
引用元:https://ad.geologic.co.jp/
「GeoLogic Ad(ジオロジックアド)」は、株式会社ジオロジックが提供するジオターゲティング広告。最低出稿費用・システム利用料がなく、1クリック150円の分かりやすいシステム。「まず少額から試してみたい!」という方にお勧めです。バナー広告だけでなく、動画や音声クリエイティブも配信できます。
ジオロジックアドでは特定の地点はもちろん、施設や店舗を一括指定することができます。また、車検データや新聞購読データと組み合わせたユニークなターゲティングも可能です。
4-2.乗り換えアプリのデータを活用!「Adgram(アドグラム)」
(引用元:https://ad-info.val.jp/lp/adgram/)
「Adgram(アドグラム)」は、株式会社ヴァル研究所が提供するジオターゲティング広告サービス。特徴は乗換案内サービス「駅すぱあと」の移動予測データを基にしている点。「駅にいる人」や「電車に乗っている人」というターゲティングが可能です。旅行業や不動産、人材系サービスで多く活用されています。
最低出稿金額は10万円~と、手ごろな予算でスタートできるのも魅力。スマホアプリにバナー広告の形式で配信されます。
4-3.自由にエリア設定・来店計測も可能「ASE Ad(エースアド)」
(引用元:https://www.fout.co.jp/freakout/product/ase/)
「ASE Ad(エースアド)」は、株式会社フリークアウトが運営するジオターゲティング広告。保有する広告枠が多く、広告在庫数は月間約2,600億PVと国内最大級。アプリだけでなく、LINEやTwitterなどのSNSにも出稿できます。
広告を見たユーザーが実際に店を訪れたかを測る「来店CV」を計測可能です。
5.ジオターゲティング広告を効果的に配信する3つの方法
ここからは、ジオターゲティング広告を効果的に配信するためのコツを3つご紹介します。
5-1.クリエイティブは複数パターンでテストする
ジオターゲティング広告では、1つのキャンペーンに複数のクリエイティブを入稿することができるケースがほとんど。ABテストをしてクリエイティブの勝ちパターンを見つけましょう。
なお、ABテストのパターン数は2-3つがベスト、多くても5つまでがよいといえます。パターンが多すぎるとクリエイティブごとの配信量が少なくなり、比較するための十分なデータが得られないこともあるので注意しましょう。
また、ABテストで比べる軸は「1つ」にするのもポイント。2つ以上の要素で比べてしまうと結果で差が出た時にどの要素が影響しているのか検証できないからです。
たとえば「背景の色」と「CTAボタンテキスト」の2つを変えてしまった場合、結果に差があったときどちらが要因か判断できません。
基本的に、ABテストをする場合は1つの要素以外は固定するのがおススメです。
ABテストについては、下記の記事もご覧ください!
具体例あり!「ABテスト」とは?効果的なやり方・注意点をネット広告代理店が解説!
「ABテスト」とは、ネット広告やランディングページ、Webサイトを改善する手法のひとつ。ABテストの目的やメリット、やり方、陥りがちな落とし穴を解説します。
5-2.成果獲得の広告も並行して配信する
ジオターゲティング広告は基本的に「認知拡大」に向いている広告です。実際の購入や来店、会員登録などにつなげたい場合は「成果獲得」に向いている広告も並行配信するのがおススメです。
分かりやすい例では、検索エンジンの検索結果上に表示される「リスティング広告(検索連動型広告)」。
自ら積極的に情報収集しているユーザーに向けて広告を配信できます。
ジオターゲティング広告で「認知拡大」を狙いつつ、商品・サービスにマッチした検索キーワードに広告を出稿して「成果獲得」も狙うことで、相乗効果が期待できます。
5-3.定期的に分析して改善する
ジオターゲティング広告では、細かくターゲティングを指定できます。狙ったターゲットが適切なアクションをしているかをチェックし、必要に応じて改善していく必要があります。
具体的には、まず広告施策の目標を定めることが大切です。「広告表示回数●回」「クリック数●回」など、目的に応じて適切な指標・数値を設定するのがポイントです。この時、指標は1つ(多くても2つ)に絞ったほうが振り返りやすいです。
広告媒体を選ぶときは、管理画面から「どの指標」を「どのくらいの粒度」で見られるのか、媒体社へ確認しましょう。
6.まとめ:ジオターゲティング広告を効果的に活用しよう!
位置情報のターゲティングを活かす「ジオターゲティング広告」について解説しました。
- GPSやWi-Fi等の仕組みを用いてターゲティングする
- 実店舗を持つビジネスに向いている
- 効果的に配信するためにはコツが必要
ジオターゲティング広告を効果的に配信するには、質の高いクリエイティブを用意する必要があります。また、定期的に分析して改善することが重要です。
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