マーケティングとは?【入門ガイド】意味や種類、Webにおける手法まで丁寧に解説。
「競合調査」は、マーケティングの戦略立案・実行で欠かせないもの。競合他社と比べた自社の強みを見つけ、商品開発・プロモーションに活かすことが重要です。
しかし「競合調査って具体的に何をすればいいの?」「調査しただけで終わってしまう…」と課題を感じている方も少なくありません。
この記事では、「Webマーケティング施策」の立案・実行という観点をメインに、競合調査について解説します。
- 競合調査のやり方
- 競合調査で調べる項目
- 競合調査に便利な無料ツール
- 競合調査を売上・成果につなげるコツ
ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。中小企業を中心に、マーケティング支援も多数承っています。
マーケティングに関するお問い合わせは、こちらからお気軽にどうぞ。
目次
1.競合調査とは?
競合調査とは、自社と類似する商品・サービスを提供する他社の動向を調査することです。マーケティング施策を企画・実行するための重要なステップです。
1-1.3C分析の一環
競合調査は、「3C分析」の一部です。3C分析とは、「市場・顧客(Customer)」「自社(Company)」「競合(Competitor)」の3つの頭文字です。
この3つを分析することで、自社の特徴や強み、市場動向、競合の動きを把握でき、マーケティング戦略の立案に役立ちます。「競合調査」は、「競合(Competitor)」の分析に含まれます。
1-2.他社と比べた「自社の強み」を見つける
競合調査行うのは、他社と比較して「自社ならではの強み」を見つけるためです。
例えば、自社商材が「競合他社よりも品質が高い」「顧客満足度が高い」など、他社と比較することで自社の強みを明確に把握できます。競合調査を元にし、自社の強みを最大限に活かす戦略を策定し、プロモーションでの訴求点を考えられるのです。
2.競合調査の流れ・やり方
競合調査は、以下のステップで進めるのが一般的です。
2-1.競合調査の目的・仮説を立てる
まず、競合調査の「目的」と「仮説」を明確にしましょう。
例えば、「新サービスを開発するため」や「Webプロモーション施策を改善するため」など、競合調査に関わる人が共通の認識をもつのが重要。目的が定まらないと、「調査すること」自体が目的化してしまい、改善策につながりません。
目的とあわせて「調査で検証する仮説」も併せて設定しましょう。競合調査には時間・手間がかかります。仮説もなしに「とりあえず調べてみる」では、有意義な結果が得られないことも。たとえば「自社商材Aは他社より〇〇が強みなのでは?」と、自社の商材や抱える課題をベースに仮説を立てると良いでしょう。
2-2.競合他社をピックアップする
次に、競合他社をピックアップします。すでにベンチマークしている企業があれば、このフェーズは飛ばして問題ありません。
ただ、せっかく調査をするのであれば直接的な競合(類似の商材を提供している企業)だけでなく、間接的な競合(異なる商材だが、同じ顧客をターゲットにしている企業)も視野に入れるとよいでしょう。
2-3.調査項目を決める
次に、調査する項目を決めます。
調査項目は、競合調査の目的・仮説に基づいて選びましょう。例えば「Webプロモーション戦略の改善」を目的とした競合調査であれば、商材の価格や特徴はもちろん、WebサイトやSNSアカウントの運用状況、Web広告の出稿状況について調査します。
代表的な調査項目については、後ほど解説します。
2-4.競合について調べる
2-3で選んだ項目を調査します。効率的な調査のために、競合調査ツールを使うと便利です。無料で使えるものも多くあるので、後ほど解説します。
2-5.施策を実施・検証する
最後に、収集した情報を元にマーケティング戦略を改善します。新たな施策を実施したり、商品開発の方向性を見直すことにつながります。その後、改善の効果を検証し、必要に応じてさらなる調査や改善を行います。
3.競合調査で調べる内容
競合調査における調査項目は、多岐に渡っています。その中から、特に重要な項目について詳しく解説します。
3-1.経営・事業方針
競合他社の経営方針や事業方針を理解することは非常に重要です。これにより、競合他社がどのようなビジョンを持ち、どのような戦略を取っているのかを把握することができます。
経営・事業方針は公式Webサイトや年次報告書、経営者のインタビューなどから得ることが可能です。
3-2.商品・サービス
競合他社の商品やサービスについて深く理解することは、自社の製品開発やマーケティング戦略を立てる上で必須です。競合他社の製品の特徴、価格設定、品質、顧客の評価などを把握し、自社の製品と比較しましょう。
3-3.Webサイト・採用サイト
競合他社のWebサイトや採用サイトの設計や内容も重要な調査項目です。これらから、競業他社がどのようなメッセージを発信しているか、また、どのような人材を求めているかを理解することができます。
3-4.プレスリリース・SNS
競合他社のプレスリリースやSNSの投稿を追跡することで、最新の動向や情報を得ることができます。新製品のリリース、新たなパートナーシップ、企業の業績など、最新情報を把握することで競合の動きをリアルタイムで理解することができます。
3-5.広告の出稿状況
競合他社の広告出稿状況を調査することも重要です。どのような広告をどのようなメディアで展開しているのか、どのようなメッセージを伝えているのか、広告の出稿頻度や時期などを理解することで、彼らのマーケティング戦略を推測することができます。
4.無料でも使える!競合調査のおすすめツール5選
競合調査を効率的に行うには、目的に応じてツールを活用しましょう。ここでは、無料でも始められる5つのおすすめツールをご紹介します。
4-1.Googleトレンド
「Googleトレンド」とは、検索エンジンにおけるキーワードの人気度をチェックできるツールです。
トップ画面には最新の急上昇ワードが表示されているほか、特定のキーワードやトピックがどれぐらい検索されているかチェックできるようになっています。期間を指定して特定のトピックの人気度を確認したり、競合キーワードとの比較ができたりもします。
競合のサービス名・社名を入れてみると良いでしょう。
ただし「人気度」とはあくまで相対的な数値で、実際の検索ボリュームを表しているわけでないので注意です。
人気度の動向
数値は、特定の地域と期間について、グラフ上の最高値を基準として検索インタレストを相対的に表したものです。100 の場合はそのキーワードの人気度が最も高いことを示し、50 の場合は人気度が半分であることを示します。0 の場合はそのキーワードに対する十分なデータがなかったことを示します。
(引用元:Googleトレンドヘルプ)
また、ある程度検索ボリュームが大きなものを対象としているため、検索ボリュームが少ないと表示されないことも。具体的な検索ボリュームを知りたい場合は「Googleキーワードプランナー」も活用してみましょう。
Googleキーワードプランナーの効果的な使い方
流入を狙いたいキーワードがどのくらい検索されているのか?関連キーワードで狙えるものはあるか?を調べるのに有効なのが「Googleキーワードプランナー」。その使い方をご紹介します。
4-2.SimilarWeb(シミラーウェブ)
「SimilarWeb(シミラーウェブ)」とは、他社サイトのアクセス状況を確認できる無料ツールです。会員登録・ログインしなくても手軽に使える人気のツールです。
アクセス数や滞在時間はもちろん、ユーザー属性や流入チャネル、流入キーワードなど、さまざまな分析が可能です。
(引用元:SimilarWebにおけるユニークワンサイトの調査結果)
シミラーウェブでは、匿名のトラフィックデータなどを独自の組み合わせで解析しています。毎日何十億ものシグナルを分析しているので、精度も高いといえるでしょう。
どんな目的の競合調査においても、必ず使いたいツールのひとつです。
4-3.Google広告「オークション分析レポート」
Google広告を出稿している場合、「オークション分析レポート」機能を使ってみるのもいいでしょう。
オークション分析レポートとは、同じ入札(オークション)に参加している他の広告主と掲載結果を比較できる機能。検索・ショッピング・P-MAXのキャンペーンで利用できます。
上記は「検索キャンペーン」のオークション分析レポートです。下記の項目を確認できます。
・インプレッションシェア
・広告の重複率
・上位掲載率
・ページ上部表示率
・ページ最上部表示率
・優位表示シェア
どの項目も、専門性が高く初心者の方には難しいかもしれません。公式ヘルプページを見てもなかなか難しい場合は、こちらからユニークワンへぜひご相談ください。
4-4.Meta社「広告ライブラリ」
Facebook・Instagramを運営するMeta社。「広告ライブラリ」を利用すると、他社のFacebook広告・Instagram広告のクリエイティブをチェックできます。
「北欧雑貨」のような商品カテゴリはもちろん、会社名を直接指定して広告クリエイティブを確認することも可能です。
(引用元:Meta広告ライブラリにおける「ユニークワン」の調査結果)
広告クリエイティブの画像・動画はもちろん、リンク先ページや配信先プラットフォーム、FacebookやInstagramのアカウント情報など、かなり細かい情報を確認できます。
他社の広告戦略を把握し、自社の広告施策の改善につなげましょう。
4-5.Instagram分析ツール「ooowl(オウル)」
Instagramを積極的に活用する業界の場合、Instagram分析ツールを利用するのも良いでしょう。
「まずは手軽に試してみたい!」という方には、Instagram分析ツール「ooowl(オウル)」がおススメ。SNS初心者にとっての「使いやすさ」にこだわったシンプルな分析ツールです。
30日間の無料トライアルで、自社アカウント全体の傾向や投稿ごとの分析が可能です。有料プランにすると、「競合分析機能」が利用できます。
競合他社のInstagram運用状況を一目で確認可能。競合アカウントのフォロワー数や投稿数、いいね数はもちろん、投稿の詳細も分析可能。反応の良い投稿がわかります。
月額6,600円(税込)~とお得な料金なのも魅力のひとつ。どんなツールか気になる方は、ぜひサービスサイトをご覧ください!
初心者向けSNS分析ツール「ooowl(オウル)」
ooowl(オウル)は、初心者向けのInstagram・X(旧Twitter)分析ツールです。誰でも使いやすいシンプルな機能に厳選し、お手頃価格で提供しています。
【番外編】本格的に利用したい場合は有料ツールも!
(1)Ahrefs(エイチレフス)
Ahrefs(エイチレフス)とはシンガポールに本社があるAhrefs社が提供しているSEO分析ツールです。
(引用元:Ahrefsホームページより)
全世界で60万人が導入しているSEOツールで、世界最大級の被リンクデータ量があります。
競合調査はもちろん、自社サイトの解析やーワードリサーチなどにも強みを発揮します。プランは月額12,500円~あります。
(2)Dockpit(ドックピット)
Dockpit(ドックピット)とは、株式会社ヴァリューズが提供するリサーチエンジンです。
(引用元:Dockpitホームページより)
国内最大規模である250万人のWeb行動ログデータを元に市場調査を実現しています。
URLを入力するのみで競合サイトのアクセス状況を把握でき、データは属性情報を含めて詳細な分析ができるようになっています。
Dockpitは有料で料金プランは公開されていません。公式サイトからの問い合わせが必須です。
5.競合調査を売上・成果につなげるコツ
競合調査は、ただ情報を集めるだけではなく、その情報を活用して自社のビジネス成果につなげることが重要です。ここからは競合調査を売上や成果につなげるためのコツをいくつか紹介します。
5-1.ユーザーの気持ちになって商品を見る
競合他社の商品やサービスをただ調査するだけでなく、自分がそのユーザーであると考えてみましょう。その商品やサービスを使ってみて、どんな体験ができるのか、どんな価値があるのかを感じてみてください。これにより、顧客が何を重視しているのか、どのような体験を求めているのかを理解できます。
5-2.クチコミやレビューも確認する
競合他社の商品やサービスのクチコミやレビューをチェックすることも重要です。これにより、実際のユーザーがその商品やサービスに何を感じ、どのような問題を持っているのかを知ることができます。また、自社の商品やサービスが競合他社のものと比較してどのように評価されているのかを理解することもできます。
5-3.ユーザーに訴求「しない」ポイントも決める
競合調査を行う際には、自社がどのように差別化を図るのか、どのポイントに焦点を当てるのかを決定することが重要です。しかし、同時にユーザーに訴求しないポイント、つまり自社が競合他社とは違う方法で提供している価値についても明確にすることが重要です。
これにより、自社の製品やサービスが市場において独自の存在感を持つことができるでしょう。
6.まとめ:効果的な競合調査を実施しよう!
今回は、「Webマーケティング施策」の立案・実行という観点をメインに、競合調査について解説しました。
- 実施する前に目的・仮説を設定する
- 競合と比べた自社の強みを見つけるために実施する
- 競合調査に便利な無料ツールはたくさんある
- ユーザーの気持ちになりきる
ユニークワンはインターネット広告専業の代理店として、800社以上のお客様を支援してまいりました。中小企業を中心に、マーケティング支援も多数承っています。
マーケティングに関するお問い合わせは、こちらからお気軽にどうぞ。