成果の出るランディングページ(LP)とは?ホームページとの違い・作り方・活用方法|地方企業での事例も
EFO(Entry Form Optimization)とは「入力フォーム最適化」を指します。Webサイト上でアクション(会員登録や資料請求)するとき、必ず通るのが「入力フォーム」です。フォームにたどり着くユーザーはアクションの意欲が高いはずですが、実は想像以上に多くのユーザーがフォームから離脱しています。
EFOによりコンバージョン率を高めるのは、Webサイトで成果を高めるために欠かせません。
今回の記事では、
- EFOに取り組む重要性が分かる
- 離脱率の高いフォームの特徴と改善ポイントが分かる
- 無料ツールでEFOを手軽に始める方法が分かる
EFOというと、専門ツールを使わないといけないのでは?と感じる方もいます。しかしGoogleアナリティクスなど、今お使いのツールでもEFOに取り組むことができるのです!
Web初心者の方でも取り組みやすいEFO(フォーム改善)のコツをお伝えします。
目次
1.EFO(入力フォーム最適化)とは
EFOとは「エントリーフォーム最適化(Entry Form Optimization)」の略称です。
(上記は当社のお問い合わせフォーム)
お問い合わせや会員登録、商品購入などのアクションを取る際、ユーザーはフォームに情報を入力します。ユーザーがストレスなくアクションを完了できるよう、フォームを改善していくのがEFOです。
EFOに取り組む流れとしては、Webサイトの改善と同じく「PDCA」の順序で取り組みます。
(2)フォームを変更:ボトルネックとなる部分を改善する
(3)変更結果の分析:フォーム変更が成果につながっているか分析する
(4)さらなる改善の実行:改善ポイントがあれば追加で変更する
フォームを改善することでコンバージョン率(CVR)が向上し、売上拡大につながることが期待できます。
2.EFOでフォーム改善に取り組む重要性
EFOが重要なのはWebサイトの成果=コンバージョン率の向上に直結するからです。
フォームへ訪れた方のうち、80%のユーザーは離脱すると言われています(参考:フォーム解析ツールベンダー「Formisio」調査,2013年)。フォームからの離脱率を改善することは、集客施策と同じくらい、コンバージョン数に大きなインパクトがあります。
たとえばフォームの送信完了率が20%/30%の場合で見てみましょう。
広告費100万円かけてフォーム到達に至ったユーザーが1,000名とします。送信完了率20%の場合、CPAは5,000円となります。一方送信完了率が30%の場合、CPAは3,333円となります。フォーム送信完了率を10%改善することで、CPAは30%以上改善することができるのです。
3.離脱率の高い入力フォーム・3つ特徴
ここからは、離脱されやすくなってしまう入力フォームの特徴をお伝えします。
「自社サイトで当てはまるものはないか?」という視点でチェックしてみましょう!
3-1.入力項目が多い
パっと見た時に入力項目が多いと「面倒だな…」という印象になり、多くのユーザーが離脱してしまいます。
また、1画面の入力項目は多くなくてもステップが多いと面倒と感じられてしまうことも。ステップが表示されない場合も「いつまで続くの?」とだんだん煩雑に感じられ、離脱されてしまいます。
3-2.入力が面倒になる形式
項目の数が少なくても、入力が面倒な形式だと離脱されてしまいます。
例えば「住所」の入力欄で
・都道府県/市区町村/番地 などセルが分かれすぎ
・郵便番号を入力しても自動で住所が反映されない
といったフォームだと「やっぱいいや」と離脱したくなりませんか?
また、選択式の項目では「スクロール形式」だと手間になる場合も。例えば店舗が10店舗以上ある場合、スクロールだとそもそも見にくかったり間違って他の店舗をタップしたり…が考えられます。
もう一つ「ストレスフル」なフォームとして「半角/全角」が指定されているもの。システム上仕方ない場合もありますが、半角/全角どちらで入力しても自動補正されるフォームがベストです。
3-3.エラー表示が分かりにくい
やっとフォームを入力していざ送信…という段階で「エラー」となると、少しうんざりしますよね。
例えば「どこがエラーなのか分かりにくい」フォームになっていませんか?
フォーム全体が赤くなれば一目で分かりますが、エラー表示が小さいとその箇所を探すのに手間取ってしまいます。さらに言えば、全ての項目を入力完了した時ではなく「入力した段階で」エラーが分かった方がよいです。
4.フォーム改善で成果を高める3つのポイント
フォーム改善で成果を高めるには3つのポイントに取り組みましょう。
(2)ストレスなく入力できる環境
(3)フォームまでたどり着きやすい導線
4-1.入力項目はシンプルに
入力項目はできるだけシンプルにしましょう。
まず見直すのは項目数。株式会社WACULの調査によると、フォームの項目数が多いほどフォーム通過率が下がるという負の相関がみられます。
(引用元:WACULテクノロジー&マーケティングラボ「B2Bサイトのフォームにおけるベストプラクティス研究」)
入力項目を減らすには、最低限どの項目を聞きたいかを洗い出しましょう。
また、ユーザーの検討段階に応じて適切なフォームに改善していくべきといえます。
たとえばBtoB企業の場合、上記のようなフローになると思います。
【興味関心】
会社やサービスに少し興味を持った段階です。アクションとしてはメルマガ登録やセミナー申込など、軽めなものが考えられます。この時は「会社名」や「メールアドレス」など、最低限の入力項目に抑えるべきといえます。
【比較検討】
より興味が強まり具体的にサービス検討をしている段階です。料金表やサービス資料などのダウンロードが行われるタイミングといえます。この段階では「興味関心」段階よりも具体的な項目(部署名など)を聞いてもOKです。
【問い合わせ】
サービスに魅力を感じ「この会社に相談しよう!」と決断している段階です。会社規模や役職など、フロント担当者が対話を行う上で有益な項目も織り込むとよいでしょう。
興味関心の強まりに合わせて項目数は増えていくとはいえ、あまりにも項目数が多いと離脱されやすくなるのは同じです。「会社住所」や「検討レベル」、「自社サービスを知ったきっかけ」など、ヒアリング段階で聞いても問題のない内容はできるだけ省きましょう。
4-2.ストレスなく入力できる環境を作る
ユーザーがストレスなく入力できるよう整えるのも重要です。代表的な改善ポイントとして3つ挙げます。
・入力完了まで「残り〇項目」と出る
・エラー時にはすぐに&分かりやすく表示される
このあと紹介する分析ツールも使いつつ、どこで離脱されているか確認してストレスを軽減していきましょう。
4-3.フォームまでたどり着きやすい導線にする
EFOでは「フォーム自体の改善」も重要ですが、そもそもフォームを見てもらえなければどんなに良いフォームでも意味がありません。
特に「たくさん見られているページ」は、フォームまでスムーズにたどり着ける導線かをチェックしましょう。特に確認すべきは問い合わせや資料請求などの「アクション」を促す部分=「CTA」です。
(1)CTAボタンの位置
CTAボタンの位置は導線として非常に重要なので、下記の点を確認してみましょう。
・ファーストビューにCTAボタンがあるか?
・PC/スマホどちらでも分かりやすい位置にあるか?
・ページが長い場合は、途中でCTAボタンを挟めているか?
(2)CTAボタンの文言
CTAボタンの位置だけでなく、内容も重要です。「ユーザーが行動したくなる」ものかを確認しましょう。
・CTAの文言は分かりやすい内容か?
・行動したくなる表現になっているか?
例えばボタンに「資料請求」とだけ書いてあるよりも「たった1分で完了!資料請求はこちら」の方が手間が少なく見え、資料請求したくなりませんか?
フォームの導線改善は「ABテスト」をすることで効率的に進めることができます。詳細については下の別記事を見てみてください!
具体例あり!「ABテスト」とは?効果的なやり方を解説!
「ABテスト」とは、ネット広告やランディングページ、Webサイトを改善する手法のひとつです。「目的を明確にして」「改善インパクトの大きい部分から」テストをすることがポイント。効果的なやり方を解説します!
【番外編】EFOと合わせて集客施策も忘れず
フォームやその導線を改善するのはもちろん重要ですが、そもそもサイトへの流入数が多くないと改善効果が見られません。
EFOと合わせて、ネット広告やSEOといった集客施策にも取り組みましょう。
集客方法は多種多様ですが、ニーズが顕在化しているユーザーに訪問してほしい場合は「リスティング広告(検索連動型広告)」がおススメ。積極的に情報を検索しているユーザーに対して適切な広告を配信し、成果につなげていきましょう!
▼リスティング広告についてはこちらもご覧ください!
リスティング広告(検索連動型広告)とは?仕組み・特徴・注意点を解説!
「リスティング広告」は、検索画面の一番上に表示される広告。その仕組みと特徴を初心者向けに解説します。おすすめの業種や初心者にありがちな落とし穴なども紹介します。
5.EFOに役立つ!無料でも便利なツールの使い方
EFOに取り組もうと情報収集すると「EFOツール」がたくさん出てきますよね。
しかし、初期費用・月額費用が結構かかるものもあり「使いこなせるの…?」と不安になる方もいらっしゃるはず。
「まずは自社サイトの現状を知りたい」「なるべく手間と費用をかけずに分析・改善したい」という場合は、「無料ツール」でも大いに役立ちます。
ここからは、気軽に使える無料ツールをEFOに生かす方法をご紹介します。
5-1.フォームの離脱率を調べる:Googleアナリティクス
フォーム周りの現状把握・分析に役立つのが「Googleアナリティクス」。無料のアクセス解析ツールで、Web担当の方であれば知らない人はいないのではないでしょうか?
フォーム改善に役立つGoogleアナリティクスの使い方を3つご紹介します!
(1)フォーム導線を改善すべきページを見つけられる
「問い合わせをしていないユーザー」のセグメント(=条件付きのグループ)を作り「ランディングページ」を見てみましょう。
問い合わせしていないユーザーがどのページを最初に見ているのかを把握することで「多く見られているページから導線を改善したほうがいい」と目星をつけることができます。
(2)フォームからコンバージョンに至る途中の離脱が分かる
コンバージョン設定のうち「目標プロセス」をしておくと、各ステップにおける離脱率が分かります。「コンバージョン>目標>目標到達プロセス」から確認できます。
コンバージョンまでに複数のステップがある場合、どこで離脱率が高いか分かれば改善の糸口がつかめます。
※コンバージョン設定についてはこちらの記事もご覧ください!
(3)入力項目ごとのタップ数が分かる
Googleアナリティクスで「イベント設定」をすることで、入力項目ごとのタップ数を確認することができます。
この設定には「Googleタグマネージャ」というツールと連携すると便利です。詳細はこちらの記事をご覧ください!なお、具体的なイベント設定方法はサイトやフォーム状況により異なります。気になる方はぜひご相談ください!
5-2.フォーム上でのユーザーの動きを確認:ヒートマップ
ユーザーの動きを可視化できる「ヒートマップ」もぜひ活用してみてください。
(引用元:User Heatサービスページ)
ユーザーが「クリック」した箇所や「アテンション(ページのどの部分に着目しているか)」箇所を一目で確認することができます。
無料で使えるヒートマップツールとして代表的なのは下記3つです。
・ミエルカヒートマップ(株式会社Faber Company)
・User Heat(株式会社ユーザーローカル)
・Clarity(マイクロソフト)
無料で使えるページ数や上限PV数、機能などはそれぞれ異なるので、詳細は各サービスページにてご確認ください!
5-3.分かりやすいフォームを簡単に作る:formrun
使いやすいフォームを手軽に作りたい!という場合は「formrun(フォームラン)」というフォーム作成ツールもおススメです。
(引用元:formrunサービスページ)
問い合わせや申し込みなど、様々なケースに対応するフォームのテンプレートが豊富です。マウス操作で簡単に作れるので専門知識も不要。無料プランもあり、気軽に試すことができます。
ちなみにユニークワンのセミナー申込フォームも「formrun」を使っています!
ぜひ参考までにご覧ください。
5-4.本格的に改善したい場合はEFO専用のツールを使おう
ご紹介した無料ツールでもEFOに取り組めますが「もっと本格的に取り組みたい!」という場合は有料のEFO専用ツールを使うべきです。
エラー表示のサジェストや自動補正機能、高度な分析機能など、EFOに特化した機能が豊富です。代表的なEFOツールは下記の2つが挙げられます。
・GORILLA EFO(Bruce Clay Japan)
・Gyro-n EFO(株式会社ユニヴァ・ジャイロン)
気になる方はぜひ調べてみてください!
6.まとめ:フォームを改善して成果につながるWEBサイトにしよう!
EFO(入力フォーム最適化)は、Webサイトの成果を高めるために重要な施策であることをお伝えしました。
- ストレスなく入力できる、使いやすいフォームに改善しよう!
- フォーム改善と合わせて、導線改善や集客施策も忘れずに
- 無料ツールでもEFOをスタートできる!
とはいえ「フォームの分析や改善まで手が回らない…」という方も多いはず。
ユニークワンは、業種・規模問わず多くのお客様のWebサイト改善を支援してきました。
当社の強みは「数字にこだわり分析と改善を繰り返す」こと。
一度サイトを制作したら終わり!ではなく、分析に基づく改善を繰り返しお客様と伴走します。
「Webサイトを改善して問い合わせを増やしたい!」という方は、ぜひユニークワンへご相談ください!
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