成果の出るランディングページ(LP)とは?ホームページとの違い・作り方・活用方法|地方企業での事例も
「記事LP」とは、読み物型のランディングページ。通常LPと比べて広告感が薄く、自然に読み進めてもらえるという特徴があります。インフィード広告など、相性の良い広告とセットで活用することで成果を最大化することができます。
今回の記事では、下記を解説します。
- 記事LPとは?通常LPとの違い
- よくある失敗:既存の記事風ページは記事LPに使える?
- 記事LPの作り方と成果を上げるコツ
目次
1.記事LPとは?
「記事LP」とは、読み物型のランディングページを指します。ネット広告の遷移先である「ランディングページ」の一種です。
1-1.一般的なLPと記事LPの違い
LP(ランディングページ)とは、ネット広告をクリックしたユーザーが最初に見るページです。特定の商品・サービスについてユーザーにアクション(商品購入や資料請求など)を取ってもらうことを目的としています。
一般的なLPと記事LPの違いは、訴求軸です。
一般的なLPは商品・サービスの魅力を中心に訴求します。一方記事型LPは、ユーザーの知りたいこと・困っていることを起点としています。最終的に商材のPRにつながりますが、ユーザーに寄り添った内容で訴求するのが記事LPの特徴です。
1-2.記事LPを活用するメリット
(1)広告感が薄いので読んでもらいやすい
関心度の大きさによってユーザーを以下の3つの階層に分けることができます。
・準顕在層:興味関心の高いユーザー
・顕在層:積極的に情報を求めているユーザー
一般的なLPに比べて、記事LPは広告感が薄く読んでもらいやすいです。特に、まだニーズが明確でない潜在層にとっても受け入れてもらいやすいといえます。
(2)共感→アクションにながりやすい
記事LPは、ユーザーが知りたいこと・困っていることが起点となっています。そのため、内容に共感してもらいやすいです。
課題への共感がベースにあると、解決策として提示される商材への納得感も高まります。結果として、購入・資料請求などのアクションにもつながりやすいのです。
2.よくある失敗:既存の記事風ページは記事LPとして使える?
記事LPについてよくご相談されるのは「既にある記事ページを記事LPとして使いたい!」ということ。たとえばお客様インタビューや事例紹介、コラム記事など、既に記事風コンテンツがあるケースもあります。
しかしどんな記事ページでも「記事LP」として有効、という訳ではありません。
記事LPの目的は「具体的なアクションを起こしてもらう」こと。記事を読むだけでは課題が解決せず、資料請求や購入などのアクションが必要になります。次のアクションにつながる導線がしっかりしていれば、既存コンテンツも記事LPとして利用できるでしょう。
一方、「記事を読むだけで解決する」コンテンツは記事LPとして不向き。記事を読めば課題が解決されるので、次のアクションにつながりにくいです。こういったコンテンツを記事LPにしたい場合は、アクションにつながるように構成・導線を組み直す必要があります。
3.記事LP制作:戦略設計のポイント3選
ここからは、記事LP制作のポイントを戦略設計・構成・ライティングの3つに分けてご紹介します!
まずは「戦略設計」。3つ重要なポイントがあります。
3-1.目的を明確化する
最も大事なのは「LPの目的を決める」ことです。
目的とは「サービスAの資料請求を増やす」「商品Bの購入を増やす」「会員登録を増やす」など、LPでユーザーにどんな行動をとってほしいか?という視点。ポイントは商品・サービスを絞り込みシンプルな目的にすること。「会員登録、購入、問い合わせも増やしたい!」という気持ちはもちろん分かりますが、LPでは基本的に目的は一つに絞りましょう。
3-2.ペルソナを設定する
目的を決めたら、LPでアクションを起こしてほしいターゲットを決めます。「20-30代の女性」とざっくりとしたユーザー層だけではなく「ペルソナ像」を決めておくとよいです。
ペルソナとは「商品・サービスを利用するユーザーを具体的にイメージするための人物像」。属性(性別、年齢、家族構成)だけでなく、趣味やライフスタイルなどのストーリーも含めて人物像を設定します。
(▲ユニークワンがSNS分析ツール「ooowl」で設定しているペルソナ像)
3-3.LPへのタッチポイント・集客方法も考える
想定したペルソナが記事LPを訪れて、購入(成約)に至るまでの具体的な流れを設計しましょう。
この導線を「カスタマージャーニー」と言います。
上記はユニークワンが想定するカスタマージャーニーです。
「認知(商材を知る)」→「興味を持つ」→「比較検討する」→「問い合わせる」という流れの中で、
・どのようなタッチポイントがあるのか?
・興味のあることはなにか?
・どんな情報が知れれば次のステップに進むか?
などを明確化していきます。一連の流れを考えることで、記事LPに盛り込むべき内容が浮かびやすくなります。
また、ただ記事LPを作っただけではユーザーに見てもらえません。カスタマージャーニーの中で「どのフェーズのユーザーに見てもらいたいか」を明確にした後、記事LPへの集客方法も併せて考えましょう。
たとえば「まだ自社商材を知らない潜在ユーザー」に見てもらいたければディスプレイ広告・SNS広告が有効でしょう。「積極的に情報収集している顕在ユーザー」であれば、検索連動型広告がおススメです。
このように、記事LPへの集客方法も必ずセットで考えましょう。記事LPと相性の良い広告手法については、後述します。
4.記事LP制作:構成のポイント3選
次に、記事LP制作「構成」のポイントを3つお伝えします。
4-1.悩み→原因→解決策(商材)の流れを作る
記事LPは一般的に、悩み→原因→解決策(商材)の順で構成を作ります。
ポイントは、いきなり商品・サービスを提案しないこと。ユーザーの知りたいこと・困っていることに寄り添ったうえで具体的な解決策を提示するのがポイントです。
広告感を抑えるには、ユーザーに悩みを自覚してもらうことが重要。
「確かにそうだな」「私にも当てはまるかも?」と共感できる流れを作りましょう。
4-2.信頼性を高める客観的な情報を加える
ニーズを自覚してもらったあと、解決策として「この商材が最適だ!」と提示します。
この時、商材の良さを自社視点で述べるだけでなく客観的な情報を加えることで、信頼性が高まります。
特に自社商材を知らない・ニーズを明確に認識していない潜在ユーザーに「この商材は必要だ!」と認識してもらうには、それなりの根拠が必要になります。
例えば、下記の情報は効果的です。
・第三者機関の調査データ
・記事LP執筆者・監修者の情報
導入事例を掲載する場合は、事前に承諾を得ましょう。調査データなど他社発信の情報を引用する際は、必ず引用元を明記することに注意です。
4-3.CTAボタンは文脈に合わせて設定
通常LPのCTAボタンは「ご購入はこちら」など、直接的な表現です。しかし記事LPでは、過度な売り込み感がでてしまいます。
記事型LPの場合は「事例を詳しく見る」「料金表を見てみる」など、文脈に沿った内容にするのがよいでしょう。アクションのハードルを下げるために「当日予約もOK!無料体験を申し込む」などCTA文言を工夫するのも有効です。
どんなCTA文言が有効なのか知りたい場合は、ABテストをするのも効果的です。
※ABテストについてはこちらもご覧ください!
具体例あり!「ABテスト」とは?効果的なやり方・注意点をネット広告代理店が解説!
「ABテスト」とは、ネット広告やランディングページ、Webサイトを改善する手法のひとつ。しかし「とりあえずABテストをする」だけでは、成果につながりません。成果を挙げるには「目的を明確にして」「改善インパクトの大きい部分から」ABテストをすることがポイント。このコラムではABテストのメリットややり方、陥りがちな落とし穴を解説します!
また、CTAボタンの位置もポイント。途中で離脱するユーザーもいるので、CTAボタンはページの末端だけではなく、複数箇所に設置するほうが効果的です。
5.記事LP制作:ライティングのポイント4選
続いて、記事LPにおいて重要な「ライティング」のポイントを4つお伝えします。
5-1.タイトルは30字前後・数字や記号も使って目を引くように
タイトルは記事を読んでもらえるかどうかの要です。タイトルが良くないとそもそも読まれないという結果になりがちなので、読みたくなるようなタイトルづけがポイント。
魅力的なタイトルをつけるポイントは5つです。
・2フレーズに分ける:リズムが良いタイトルになり、理解しやすい
・数値や具体例を含める:顧客満足度98%・3人に1人が… など
・読者への問いかけ:知ってましたか?・知らないと損?など
・記号を使う:【】、!、?など、記号を使ってメリハリをつける
たとえば、会計ソフトを販売する会社のタイトルであれば
・タイトルB:3時間の作業が1分に?会計ソフトを選ぶための5つのポイントとは
Aでは、会計ソフトの売込み感が出てしまっています。また、1フレーズなので冗長な印象を受けますよね。
一方、Bは数字を使っているのでイメージが沸きやすいです。2フレーズに分けているのでテンポがよく、頭に入りやすいです。
5-2.見出しは分かりやすく
タイトルと同様に重要なのが「見出し」。理想は、見出しを見るだけでLPの内容が理解できるくらい「分かりやすい」ことです。
ユーザーは必ずしもすべての文章を読んでくれるとは限りません。そのため「メリット1」「〇〇の原因」など、単調な見出しでは興味をそがれてしまいます。
例えば、基礎化粧品の記事LPだとして
・見出しB:シミが消えないのは「冬の対策」不足だった!
見出しAは淡々としており、印象に残りにくいです。一方見出しBは、シミが消えない原因を具体的に明示しています。記号も使って、頭に入りやすい見出しとなっているのが分かります。
5-3.通常テキストは改行や強調で見やすく
タイトル・見出し以外のテキストでも「分かりやすさ」が大変重要です。
まず、1文はなるべく短く・シンプルにしましょう。
目安は1文あたり40-60文字程度。伝えたいことを書いていると、ついダラダラと長い文章になりがちです。「短すぎるかも?」というくらいがちょうどよいです。無駄な言葉は可能な限り省きましょう。
また、「改行」は意識的に多めに入れるとよいでしょう。特にスマホから見ると1画面に表示される文字数はパソコンより限られます。あまりに文字が詰まっていると見にくいので、適宜改行を挟みましょう。
さらに、強調や箇条書き、枠囲いなどで見てほしい部分を明確にするのも重要です。
執筆していると「客観的に読みやすいのか?」判断しにくくなります。第三者からもチェックしてもらいましょう。
5-4.画像・図で伝わりやすく
画像・図には、
・文章の内容を具体的にイメージしやすい
・文章よりも簡単に理解しやすい
・文章より言いたいことが伝わりやすい
というメリットがあります。文章だらけの教科書よりもマンガの方が分かりやすいのと同じです。
フローや関係図など、言葉よりも図にしたほうが伝わりやすい内容は図にしてみましょう。また、イメージ画像を所々差し込むことで、具体的なイメージが沸きやすくなります。
注意点として、他社サイトなどから画像を引用する際は必ず引用元を明記しましょう。無断で転用・加工すると著作権の観点で違反となるので注意が必要です。
6.記事LPと相性の良い広告手法
記事LPは、制作するだけでなく「どのように見てもらうか?」という集客戦略も重要。ネット広告のなかでも、記事LPと相性のよい3つの広告手法をご紹介します!
6-1.LINE広告
LINEは、月間アクティブユーザー数9,000万人(2021年12月末時点・関連サービス合計)を誇る人気のSNS。
LINE関連サービスはもちろん、外部サイト・アプリにも幅広く広告を掲載することができます。登録した情報や行動履歴からユーザーの属性や趣味関心が予測されるので、精度の高いターゲティングも可能です。
(引用元:【LINE広告】クリエイティブの基本│静止画と動画について)
記事LPの効果を高めるには、配信面を「LINE広告」(LINE関連アプリ)と設定し、外部サイト・アプリは一旦除外してみるのをおススメします。トークの最上部やLINE NEWSは、記事風の広告見出しと相性が良いためです。
フリークエンシー(ユーザー1名あたりに広告が表示される回数)が高まってきたら、ターゲティング・配信面の拡張を検討するとよいでしょう。
※LINE広告について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください!
【入門編】LINE広告とは?特徴・費用・地方企業での事例をご紹介!
LINE広告は「商品・サービスの認知度向上」や「個人向け商品・サービスの購入促進」など、様々な目的におすすめな広告サービス。今回の記事ではLINE広告の特徴・費用感、成果を出すためのコツを詳しく解説しました。
6-2.スマートニュース(SmartNews)広告
スマートニュースは、月間アクティブユーザーが約2,000万人(2019年8月・日米合算)を誇る、ユーザー数No.1のニュースアプリ。TVCMもおなじみとなっており、働く世代を中心に、さまざまなユーザー層に利用されています。
スマートニュース広告は、ニュース記事の間に広告が表示されることが多いです。
(引用元:広告 | スマートニュース株式会社)
広告見出し・画像をニュース記事テイストに工夫することで、広告感を薄く配信することができます。ユーザーは「有益な情報を知りたい」という気持ちで閲覧しているので、記事LPとの相性も良いです。
メインユーザー層が20-50代の働く世代であることから、ビジネスマン向けの商材は相性がよいです。たとえば転職系サービスやキャリアアップを狙う人向けの習い事、保険や投資商品などは相性がよいでしょう。また、年収500万円以上のユーザーも多いことから、不動産や自動車などの高単価商材も向いています。
※スマートニュース広告について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください!
スマートニュース広告とは?特徴や活用シーンをWEB広告代理店のプロ目線で解説!
幅広いの方が利用しているニュースアプリといえば「スマートニュース(SmartNews)」に、運用型広告を出稿できるんです!今回はスマートニュース広告の特徴やクリエイティブ・ターゲティング、成果を上げるためのコツをお伝えします。
6-3.Yahoo!ディスプレイ広告 運用型(YDA)
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)を活用すると、Yahoo!トップページやYahoo!ニュースのタイムラインに広告を表示できます。タイムライン形式のページに広告を表示する広告掲載方式を「インフィード広告」と言います。
(引用元:ヤフーの「ディスプレイ広告(運用型)」(バナー広告)Yahoo!広告)
厳密に言うと、YDAには「インフィード広告」というメニュー自体はありません。しかし、YDAでも条件を満たせばインフィード広告に近い形式での配信は可能です。キャンペーン目的やプレースメント(広告掲載箇所)を指定することで配信できます。
詳細は、下記の公式ヘルプをご覧ください!
ディスプレイ広告(運用型)でインフィード広告のような配信をする方法はありますか? – ヘルプ – Yahoo!広告
7.まとめ:記事LP×広告で成果を高めよう!
今回は「記事LP」について解説しました。
- 記事LPは広告感が薄く見てもらいやすい
- 既存コンテンツを活かす場合はアクションへの導線整備が必要
- 記事LPと相性のよい広告(インフィード広告など)と組み合わせるべし
ユニークワンでは、創業時から培ってきた「データ分析力」をもとに効果的なランディングページを制作してきました。
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