マーケティングとは?【入門ガイド】意味や種類、Webにおける手法まで丁寧に解説。
SWOT(スウォット)分析とは、マーケティングで行われる分析方法の一つです。
自社の現状を把握する時に用いられる分析フォーマット(フレームワーク)のことです。
SWOT分析を活用することで、自社の事業の現状を把握できます。今後の事業方針を決めるのに役立ち、見落としていた自社製品やサービスのメリットやデメリットを見つけられます。
今回はSWOT分析について、下記を説明します。
- SWOT分析の意味
- メリットやデメリット
- 分析のやり方
- 簡単に分析する方法
- SWOT分析の具体例
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目次
1.SWOT分析とは?
まずはSWOT分析の概要について説明します。
1-1.自社の現状を把握する分析フォーマット
SWOT分析とは、マーケティングで行われる分析方法の一つ。自社の現状を把握する時に用いられる分析フォーマット(フレームワーク)のことを言います。
自社の商品(Product)・価格(Price)・流通(Place)・販売促進(Promotion)の4つを分析する4P分析や、市場環境(Customer)・自社環境(Company)・競合環境(Competitor)の3つを分析する3C分析とともに、マーケティングでよく行われるフレームワークです。
1-2.「4つの要素」を使って分析する
SWOT分析は、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つの要素を使って分析。
SWOTの名前は、この「強み、弱み、機会、脅威」の英語の頭文字を取ってつけられています。
SWOT分析はさらに縦軸「内部環境」と「外部環境」、横軸「プラス要因」と「マイナス要因」を組み合わせて分析していきます。
2.SWOT分析のメリット・デメリット
次にSWOT分析のメリットとデメリットについて説明します。
2-1.メリット
・自社の弱みや強みを把握できる
SWOT分析は自社の強みと弱みをセットで考えます。
状況を多角的に見ることができ、「良いか」「悪いか」の両極端な判断になりにくいのが特徴です。
・外部的な要因を発見できる
内部環境と外部環境で考えるため、内部的な要因だけでなく外部的な要因も発見できるというメリットがあります。
・わかりやすい
表で視覚化して分析するため、見た目にわかりやすく、マーケティングに詳しくない人でも分析が可能。結果を共有するのも簡単です。
2-2.デメリット
・グレーゾーンがない
SWOT分析は「強み」か「弱み」で分析。「どちらにも当てはまる」というあいまいな分類はしにくいです。
また片方から見ると「強み」と考えられるものも、別角度から見ると「弱み」と捉えられる場合があります。このような場合、どちらに入れればよいのか迷うことも多いです。
・主観的な判断に陥りやすい
一人で分析を行うと、主観的な判断に陥りやすいデメリットがあります。
複数人で分析を行うようにしたり、クライアントに客観的な意見を聞いたりするとよいでしょう。
3.SWOT分析のやり方
ここからはSWOT分析のやり方について説明します。
3-1.目的と目標を決める
まずはSWOT分析を行う目的を決めます。
「自社製品の売り上げを上げたい」「ホームページの閲覧数を上げたい」など、SWOT分析を行う目的を決めましょう。
次に目標も決めます。
目標はなるべく具体的に立てるようにしましょう。「自社製品の売り上げを上げたい」という目的であれば、「●ヶ月までに自社の●●という製品の売り上げを●%上げたい」と数値を入れて目標を作るとよいです。
3-2.「4つの要素」を挙げる
目的と目標を決めたら、「4つの要素」を挙げていきます。
・内部環境
内部環境とは、自社商品やサービスのスペックや認知力・ブランド力など、自社でコントロールできる影響のことです。
「強み」と「弱み」に分けられます。
・強み…自社や自社商品・サービスのメリットや強みを挙げます
・弱み…自社や自社商品・サービスのデメリットや弱みを挙げます
・外部環境
外部環境とは、市場の成長や政治・社会情勢など、自社ではコントロールできない影響のことです。
「機会」と「脅威」に分けられます。
・機会…自社や自社商品・サービスにとってプラスに働く環境変化を挙げます
・脅威…自社や自社商品・サービスにとってマイナスに働く環境変化を挙げます
内部環境も外部環境も思いつく限りたくさん挙げるようにしましょう。たくさん挙げても、整理するので大丈夫です。
3-3.整理・分析する
3-2.で挙げた要素を整理し、表にしてまとめましょう。
まとめている時に「これは違う」と思った要素は割愛していきます。
最後に整理した表を見て、分析していきましょう。
4.簡単に分析できるやり方
SWOT分析は誰でも容易に自社製品やサービスを分析できます。
しかし、マーケティングの初心者にはどう分析すればよいのかわからない場合もあるかもしれません。
ここではSWOT分析を簡単にできるやり方のポイントをご紹介します。
4-1.いろいろな項目やテーマごとにやる
例えば、同じ「自動車」という項目でも、ブランドによって違う自動車が存在します。
その場合は「自動車」という項目のみでSWOT分析を行うのではなく、自動車のブランドごとに行うようにしましょう。
4-2.目標を明確にする
SWOT分析を行う時に目標を決めますが、その目標は具体的に明確に立てましょう。
「来場客数を増やす」のであれば、「●代女性の●月の来場客数を前年比の●%増やす」と目標を細かに立てます。
機会や脅威の環境変化はターゲットの年代や季節などによって変わります。目標を細かく立てないと詳細に分析できないので注意しましょう。
4-3.クライアントの立場に立って考える
特に強みや弱みを考える時は、クライアントの立場に立って考えることが必要です。
自社の商品やサービスがクライアントから見てどのように映っているかを客観的に考えるようにしましょう。
4-4.様々な人からの意見を取り入れる
SWOTは有効な分析方法ですが、一人で分析すると偏った考えになる可能性が高くなります。
自社スタッフに聞いたり直接クライアントに聞いたりするなど、一人で全て考えずに他者の意見を仰ぐことが必要です。
4-5.クロスSWOT分析もやってみる
クロスSWOT分析とは、SWOT分析でわかった情報をかけあわせて考える分析方法です。
例えば、下記のように考えます。
・「強み」×「機会」…強みを活かしてビジネスチャンスに乗るにはどうしたらいいか
・「弱み」×「機会」…ネガティブをポジティブに変えるにはどうしたらいいか
・「強み」×「脅威」…ネガティブを最小限に抑えるにはどうしたらいいか
・「弱み」×「脅威」…最悪の事態を回避するにはどうしたらいいか
SWOTで分析するよりも、より具体的に分析でき、解決方法も具体的にわかります。
5.SWOT分析の具体例
ここからはSWOT分析の具体例をご紹介します。
※候補や具体例は他にもありますが、これからご紹介する分析や戦略はあくまで一例になります。
5-1.有名ファーストフード店の場合
SWOT分析の表に当てはめてみると、上記のようになります。
ここからクロスSWOT分析で見ていくと、下記のような戦略が考えられます。
「強み」×「機会」…強みを活かしてビジネスチャンスに乗るにはどうしたらいいか
・テイクアウト専用のメニューを考える
「弱み」×「機会」…ネガティブをポジティブに変えるにはどうしたらいいか
・ヘルシー志向の店舗を限定展開
「強み」×「脅威」…ネガティブを最小限に抑えるにはどうしたらいいか
・商品材料を企業内で開発・栽培
「弱み」×「脅威」…最悪の事態を回避するにはどうしたらいいか
・調理のオートメーション化
5-2.有名自動車メーカーの場合
SWOT分析の表に当てはめてみると、上記のようになります。
ここからクロスSWOT分析で見ていくと、下記のような戦略が考えられます。
「強み」×「機会」…強みを活かしてビジネスチャンスに乗るにはどうしたらいいか
・安全性に特化した電気自動車の開発
「弱み」×「機会」…ネガティブをポジティブに変えるにはどうしたらいいか
・海外への積極的な輸出
「強み」×「脅威」…ネガティブを最小限に抑えるにはどうしたらいいか
・若者へのブランド力を活かしたアピール
「弱み」×「脅威」…最悪の事態を回避するにはどうしたらいいか
・低価格な軽自動車の開発
6.まとめ:SWOT分析をマーケティングに活用しよう!
今回はSWOT分析について、意味や具体例、簡単に分析するやり方やメリット・デメリットまで解説して来ました。
- SWOT分析とは、自社の現状を把握する時に用いられる分析フォーマット
- 「4つの要素」を使って分析する
- 自社の弱みや強みを把握できるメリットがある
- グレーゾーンがないというデメリットがある
- 目的と目標をしっかりと決めるとよい
SWOT分析は有効な方法ではありますが、それだけで自社マーケティングを上手く行うのは難しいです。
分析方法には、4P分析や3C分析などSWOT分析以外にもたくさんの方法があります。SWOT分析を含めたいろいろな方法を有効活用しながら、マーケティングに活用しましょう。
また、分析結果から最適なマーケティング方法を導き出すには自社だけでは難しい場合もあります。
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