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Cookieレスが広告に与える影響とは?Cookieが使われるシーン・今後の対策まで、初心者向けに詳しく解説

公開: 更新: インターネット広告

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Cookieとは、ユーザーがWebサイトを開いたとき、スマートフォンやPCに保存される小さなテキストファイルのこと。ユーザーの行動履歴や会員情報などが保存されています。

しかし最近では、Cookieの利用を制限する「Cookieレス」という動きがあります。

そんな中

「Cookieレスって?」
「Cookieレスによって広告に影響はあるの?」

と、広告に関わる方は疑問に思うはずです。

この記事では、広告を配信している企業の方・広告運用を実際に行っている方に向けて下記を丁寧に解説しました。

  • Cookieレスとは
  • Cookieレスによる広告への影響
  • Cookieレスへの対策

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

広告運用に関するお問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ。

 

1.Cookieレスとは

Cookieとは、スマートフォンやPCに保存される小さなテキストファイルのこと。

ユーザーの行動履歴や会員情報などが保存されていますが、これらの利用を制限する動きをCookieレスといいます。

例えば、広告では下記のような場面でデータが使われます。

・興味関心ターゲティング
・リターゲティング
・コンバージョン トラッキング
・フリークエンシーの計測

これらは、Cookieレスによって影響がある領域です。

 

2.Cookieの主な種類

Cookieについても詳しく解説します。Cookieには2つの種類があります。

Cookieレス_種類

2-1.ファーストパーティCookie (1st party Cookie)

ファーストパーティCookieとは、アクセスしたWebサイトのドメイン下に保存されているCookieです。

例えば、一度PCの電源を落としてもサイトにログイン情報が保存されているため、すぐにログインでき、「便利だな」と思ったことはありませんか?

これはファーストパーティCookieを使用しています。他にも、閲覧履歴・カート追加情報などが該当します。

ファーストパーティCookieが有効になるのは、ユーザーがアクセスしている同じドメインのサイト上のみです。

2-2.サードパーティCookie(3rd party Cookie)

サードパーティCookieとは、ファーストパーティCookieとは反対に、アクセスしたWebサイト以外のドメインのサイトから発行されるCookieです。

例えば、複数のサイトをまたいで閲覧した場合、その履歴を追跡することができます。

今回、規制の対象になり影響を受けているのがサードパーティCookieです。

 

3.GoogleのCookieに対する仕様変更

Cookieレスによる仕様変更は媒体によって異なります。

今回はGoogleについて詳しくご紹介します。

【GoogleでCookieを使用している主な箇所】
・リマーケティング/Googleアナリティクス
→広告の配信、無料商品リスティング、成果のトラッキング
・Google広告のコンバージョントラッキング機能

※参考:Google広告ヘルプ Cookie とは

Googleは2023年12月に、「Chromeブラウザでのサードパーティ Cookieの段階的廃止に向けた次のステップ」という記事を公開しました。

内容はサードパーティCookieを段階的に廃止するための取り組みが書かれています。

また、2024年1月 からトラッキング保護機能のテストを行っているそうです。

サードパーティCookie へのアクセスをデフォルトで制限することで、ウェブサイト間トラッキングを防止するトラッキング保護機能のテストを 2024 年 1 月 4 日から、全世界の Chrome ユーザーの 1% に展開します。(引用元:Chrome ブラウザでのサードパーティ Cookie の段階的廃止に向けた次のステップ

このテストはランダムに選出されるため、もしかすると既に選ばれている方もいるかもしれません。

その場合は通知が届き、「了解した」をクリックするとサードパーティCookieがデフォルトで制限されるようです。

このように、多くの人が使用するGoogleでもCookieレスに対する取り組みが具体的に始まっています。

 

4.Cookieレスによる広告への影響

GoogleのようにCookieが制限される状況で、主にどんな影響が広告にあるのか、2つご紹介します。

4-1.リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、「自社サイトを訪れたユーザーを追跡して配信する広告」です。

例えば、サイトAを訪れたら、サイトBを閲覧しているときやSNSを使っているときにサイトAの広告が出てくることがありませんか?

これがリターゲティング広告、またはリマーケティング広告です。

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リターゲティング広告は「このユーザーはサイトAに訪問した」というCookie情報に基づいて、広告を配信しています。

媒体ごとに対応状況は異なります。しかし、先ほどご紹介したGoogleは「2024 年後半に全てのユーザーのサードパーティCookieを段階的に廃止する」とのことなので、Google広告で使えなくなる日も近いでしょう。

4-2.コンバージョン測定

先ほどお伝えしたように、CookieはGoogle広告のコンバージョントラッキング機能にも使用されています。

コンバージョンとは問い合わせや資料請求など、「成果」を計測するための指標。

このコンバージョンが正しく計測されなくなる、ということは、広告がどんな経路をたどって・どのくらい成果獲得に繋がったかを把握しにくくなるということです。

 

5.Cookieレスへの対策

5-1.Cookie以外でターゲティングする手法の導入

例えば、GoogleではサードパーティCookieの段階的な廃止に伴い、新たな手法である「Topics API 」を提案しています。

※参考:Google広告ヘルプ Google 広告とディスプレイ&ビデオ 360 で、サードパーティ Cookie を使わないインタレスト ベース広告をテストする仕組み

これらの導入を検討することも一つの方法です。

5-2.Cookieが影響しない広告を活用する

Cookieが影響しない広告も存在します。

例えば、Googleファインド広告です。

Googleファインド広告とは、「ディスプレイ広告」のような画像+テキストの広告で、Googleサービス内に広告を配信できるメニューです。

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先ほどの新しい手法を導入する方法もありますが、コストや手間を考えると難しい方も多いでしょう。

そのためまずは、Cookieに依存しない広告の活用を考えることがおすすめです。

5-3.効果的な広告運用をする

広告が全て、Cookieを使用すればうまくいく、という訳ではありません。

Web広告で成果を上げるためには、目的やターゲットに適切な広告媒体を選ぶ・クリエイティブのPDCAを回す・ユーザー心理に合ったLPを用意するなど、やるべきことがたくさんあります。

まずは、広告運用の本質を見直すことが必要です。

5-4.オウンドメディアの活用

CookieレスによってWeb広告で思うような結果が得られにくくなってきたと感じた時は、コンテンツマーケティングも同時に行うことで新たな仕組みを作ることができます。

例えば、下記が考えられます。

・自社サイトでお役立ちコラムの作成
・採用広報としてnote記事作成
・Instagram、X(旧:Twitter)などSNSの活用

Web広告に依存しない、新たな手法に挑戦するのも良いでしょう。

 

6.まとめ

今回の記事では、Cookieレスについて詳しい解説と、広告に与える影響について解説しました。

  • CookieレスとはCookieの利用、特にサードパーティCookieを制限する動き
  • CookieレスによってターゲティングやCV測定に影響あり
  • 対策としては新たな手法導入または、Cookieに依存しない手段の活用

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