YouTubeやGmail、Google検索の画面下部で、「ディスプレイ広告」のような画像＋テキストの広告を見かけませんか？

その正体は「Googleファインド広告（以下、ファインド広告）」。
ファインド広告は、多くのユーザーが利用するGoogleサービス内に広告を配信できるメニューです。

2020年4月に全世界で利用可能となった新しい広告メニューなので、まだ活用していない企業も多いです。
また「ディスプレイ広告を配信してるけど、何が違うの？」という質問も多くいただきます。

ファインド広告は「サイト誘導」から「成果獲得」まで幅広く活用できる優れもの。
先駆けて活用することで広告成果を最大化することができます！

今回の記事では、

• ファインド広告の特徴やディスプレイ広告（GDN）との違いが分かる
• 広告成果を最大化するためのファインド広告の使い方が具体的に分かる

これを読めばファインド広告を活用したくなること間違いなし。ぜひご一読ください！

 

1.Googleファインド広告の特徴とは？

ファインド広告には3つの特徴があります！

1-1.YouTubeなど多くのユーザーが利用するGoogleサービスに配信できる

ファインド広告の特徴は何と言っても配信面。
ひとつの広告キャンペーンで、YouTubeやGmailなど、多くのユーザーが利用するサービスに配信できるのが最大の魅力です！

（引用元：Google広告ヘルプ「さまざまな場でユーザーに発見してもらえるファインド広告」）
上記画像は左から、YouTube・Discover・Gmail

Google公式ヘルプによると、

ファインド キャンペーンでは、Google フィード全体で最大 30 億人のユーザーにアプローチすることで、Google 広告における成果目標の達成を目指します。

最大30億人ものユーザーに「見つけてもらえる」＝「ファインド」広告、という由来なのかもしれません！

配信面の詳細は下記のとおりです。

YouTube	ホームフィード、次のおすすめフィード
Gmail	プロモーションタブ、ソーシャルタブ
Discover	Google検索画面下部のフィード

これらに共通するのは、ユーザーが新しい情報に関心を示しやすいタイミングで広告を配信できるという点です。

1-2.自然と目に入る広告フォーマット

各サービスのフィード内に広告が表示されるため、自然と広告に目が入りやすいフォーマットになっています。

さらに、ファインド広告は機械学習により広告アセットに登録した画像・テキストのなかから最適な組み合わせがユーザーに表示されます。
※広告アセットの詳細は「3-1.ファインド広告のクリエイティブ要件」をご覧ください！

1-3.Google保有のデータに基づく精度の高いターゲティング

近年「プライバシー保護」の流れが加速し、ネット広告のターゲティングに用いられてきた「Cookie」（特に第三者が発行する「サードパーティCookie」）の利用が規制されつつあります。
そのため、従来どおりのデータ活用が難しくなってくる広告媒体も増えてきています。

しかしファインド広告では、Googleが保有する自社媒体（YouTubeやGmailなど）のデータを活用できます。
Cookie規制の影響を受けにくいほか、ログイン情報なども保有しているため精度の高いターゲティングが可能です。

1-4.「新規顧客へのリーチ」や「獲得」まで幅広く効果的

ファインド広告は、基本的に「コンバージョン（＝広告上での成果）」を軸に入札戦略を定めます。
つまりコンバージョン見込みの高いユーザーに配信が最適化される、ということです。
※ファインド広告の入札戦略については「3-3.入札戦略」をご覧ください！

つまり「予算内でなるべく多く成果を獲得したい」という場合に向いています。

一方、YouTubeフィードやDiscoverといった多くのユーザーの目に触れるという意味では、今までリーチできなかった新しいユーザーに広告を配信できるのもファインド広告の強みです。

 

2.ファインド広告とGDN（ディスプレイ広告）の違い

ファインド広告とよく似ていると言われるGoogleディスプレイ広告（以下、GDN）。
しかし配信面やターゲティング、クリエイティブが異なるのでうまく使い分ける必要があります。

	ファインド広告	GDN
配信面	Googleサービス内への配信	Googleサービス内 ＋Googleサービス外のWebサイトやアプリへも配信
ターゲティング	ユーザー へのターゲティング	ユーザー＋配信面 へのターゲティング
クリエイティブ	シングル画像 ＋カルーセル画像	シングル画像のみ

2-1.配信面

GDNはGoogleサービスだけでなく、外部のWebサイトやアプリへも配信されます。
一方ファインド広告は、Googleサービス内への配信となります。

2-2.ターゲティング

GDN・ファインド広告はどちらも「人」に対するターゲティングが可能です。
(例)地域・年齢・性別、アフィニティ(興味関心)、ライフイベント、Webサイトを訪れたユーザーなど…

しかしファインド広告は、GDNで可能な「配信面」に対するターゲティングができません。
(例)プレースメント、キーワード、トピック

例えば特定ジャンルのWebサイトにディスプレイ広告を配信したい場合、GDNではプレースメントやトピックなどを指定して「配信面」をコントロールできます。
一方ファインド広告は、「YouTubeホームフィードにだけ掲載したい！」という指定ができかねます。

2-3.クリエイティブ

GDNは「シングル画像（画像1枚）」のフォーマットが基本です（レスポンシブディスプレイ広告・イメージ広告）。
一方ファインド広告は、「シングル画像」のほかに「カルーセル（複数枚の画像）」フォーマットを利用できます。

（引用元：Google広告ヘルプ「さまざまな場でユーザーに発見してもらえるファインド広告」）

また、GDNはファインド広告に比べ配信面が広い一方、サイトによっては不自然な形で表示される場合もあります。

比べてファインド広告はGoogleフィード内に配信されるので、広告フォーマットの表示が安定的です。
どちらも一長一短ですので、特性を理解して使い分けるとよいでしょう。

 

3.ファインド広告の基本情報

3-1.ファインド広告のクリエイティブ要件

ファインド広告には、2種類の広告クリエイティブがあります。
表示される画像数によって、「ファインド広告」と「ファインドカルーセル広告」の2タイプがあります。

(1)ファインド広告

ファインド広告は、画像1枚＋広告文を組み合わせた形式の広告です。
複数の画像・広告見出し・説明文を設定すると、成果が見込める組み合わせが自動的に表示されます。
レスポンシブディスプレイ広告と似ているイメージです。

●広告文
ファインド広告のテキスト要素は下記です。

広告見出し	全角20文字（半角40文字）以下、最大5つまで設定可能。
説明文	全角45文字（半角90文字）以下、最大5つまで設定可能。
会社名	全角12文字（半角25文字）以下。1つ設定。
行動を促すフレーズのテキスト	デフォルトの候補から選択

●画像
最大15枚まで。①横長（1.91:1）、②スクエア（1:1）、③縦長（4:5）の3種類が指定可能。
そのうち、①横長または②スクエアの画像が1枚以上必要になります。

推奨サイズ	①横長：幅1200px*高さ628px ②スクエア：幅1200px*高さ1200px ③縦長：幅960px*高さ1200px
最小サイズ	①横長：幅600px*高さ314 ②スクエア：幅300pz*高さ300px ③縦長：幅480px*高さ600px
ファイルサイズ	最大5MB

●ロゴ画像
最低1枚は必須、最大5枚まで。スクエア（1:1）サイズが設定可能です。

推奨サイズ	幅1,200px*高さ1,200px
最小サイズ	幅144px*高さ144px
ファイルサイズ	最大1MB

●遷移先URL
広告をクリックした際に遷移する先のWebサイトURLを1つ設定します。

 

(2)ファインドカルーセル広告

ファインドカルーセル広告は、紙芝居のように複数枚のカードがスライドする形式の広告です。
カルーセルカード内とカード外、それぞれに見出し・URLを設定することができます。

●カルーセルカード外に設定できるもの

遷移先URL、広告見出し、説明文、会社名、ロゴ画像を設定できます。
文字数や画像要件については「カルーセル広告」と同様です。

●カルーセルカード内に設定できるもの

カルーセルカードは、画像・広告見出し・URL・行動を促すフレーズのテキストを組み合わせたセットです。
1つの広告に、最低2枚～最大10枚まで設定できます。
※文字数や画像サイズについては「カルーセル広告」と同様です。

各カードに異なる遷移先URL、広告見出し、行動を促すフレーズのテキストが設定可能。
カードごとの広告見出しは見切れる場合があるので、冒頭に伝えたい内容を持ってくるのがおススメです。

カード画像の注意点として、各カードの画像のアスペクト比は同じである必要があります。
カードごとに①横長、②スクエア、正方形すべての画像サイズが揃っているのがベスト。
やむを得ず全画像サイズが難しい場合は、①横長または②スクエアでカード画像をそろえましょう。

下記のようなカード画像設定はNGです。

また、カードは設定された順番で表示されます。目立たせたいカードがある場合は冒頭に設定しましょう。

3-2.ターゲティング

「2.ファインド広告とGDN（ディスプレイ広告）の違い」でも少しご紹介しましたが、ファインド広告では「人」に対する詳細なターゲティングが可能です。
※下記は日本国内で利用可能なターゲティング設定です。

一方で「配信面」のターゲティングはできないので注意が必要です。

3-3.入札戦略

ファインド広告は「コンバージョン」に基づく入札となります。
そのため選択できる戦略は自動入札の「コンバージョン数の最大化」または「目標コンバージョン単価」の2タイプです。

クリック数や広告表示回数を目標とした自動入札や、手動入札は使用できません。
あくまでコンバージョンを軸とした自動入札となります。

 

4.ファインド広告の効果的な使い方3選

ここからは、ファインド広告の効果的な使い方を3つお伝えします。

4-1.ディスプレイ広告などでサイト誘導＋ファインド広告でリマケ

まず王道的な使い方はディスプレイ広告などでサイト誘導をし、
サイト訪問者をターゲットに（＝リマーケティング）ファインド広告を発信するというやり方。

一度サイトを訪れたユーザー＝見込みの高いユーザーを追客することで成果を高めます。
この際、ディスプレイ広告では表示できない「カルーセル形式」のフォーマットで商品ラインナップをアピールするのも効果的です。

4-2.YouTube動画広告で認知＋ファインド広告で獲得

ファインド広告のメインの配信面であるYouTube。
YouTubeの動画広告を認知目的で配信＋ファインド広告でサイト誘導→成果獲得を狙うという組み合わせはおすすめです！

（引用元：YouTube Ads「あなたのマーケティング目標は？」）

 

ちなみにファインド広告では、「YouTube動画の視聴ユーザー」をターゲティングすることができます。
YouTube動画広告と併用することで、見込みの高いユーザーにアプローチ可能です。

4-3.ファインド広告でサイト誘導＋リスティング広告で獲得

もう一つの活用パターンは、リスティング広告（検索連動型広告）との組み合わせです！

（引用元：Google広告「クリック課金型（PPC）検索広告で集客力を高めましょう」）

ファインド広告はサイト誘導にも効果的ですが、その時点では購入や資料請求といったゴールに至らないこともありえます。
しかし、後日ユーザーが気になって検索したときに検索エンジン上に表示されれば、成果につながる可能性が高まります！

 

5.ファインド広告出稿時の注意点

さまざまな目的で活用できるファインド広告。出稿する前に押さえておきたい注意点を4つお伝えします。

5-1.コンバージョン設定が必須

「コンバージョン」を軸として広告が配信されるファインド広告。
配信するには誘導先のWebサイトにコンバージョンタグを設置し、コンバージョン行動が計測できるよう設定する必要があります。

計測にはタグ設置やコンバージョンのトリガー設定など、専門知識が必要になります。
詳細の設定は、広告運用代理店またはサイト制作会社に相談することをおすすめします。

5-2.配信面を指定できない

既出ですが、ファインド広告は配信面の指定・除外はできません。
また、2021年9月現在では配信面ごとの配信結果の確認もできない仕様になっています。

自動入札により最適な配信面が選ばれているとはいえ、せめて結果だけでも確認できるようになるといいですね…！

5-3.自動入札による機械学習が進むような予算設定が必要。

他のGoogle広告メニューと異なり、ファインド広告ではデバイス単位のターゲティングができません。
たとえば「スマートフォンのみ配信したい」という場合も指定はできないので注意です。

また、「コンバージョンを軸とした自動入札」が特徴なので、いわゆる「手動での入札調整」ができません。
目標コンバージョン単価は変更できますが、たとえばクリック単価やCPMといった単価の手動調整は不可となっています。

良くも悪くも、機械学習に任せることになります。
そのため、機械学習による最適化が進むよう適切に予算を設定する必要があります。

Google広告ヘルプには日予算の目安が記載されています。

1 日の平均予算として目標コンバージョン単価の 10 倍以上の金額を設定し、少なくとも 40 件のコンバージョンが発生するまでキャンペーンへの変更を控えましょう。

理由: ファインド キャンペーンの成果はデータが増えるにつれて向上します。Google の機械学習でキャンペーンの理想的な最適化を行うには十分なデータを集める必要があり、その収集には 2～3 週間かかります。

機械学習が働くまでは設定変更をなるべくせず、2-3週間待つのが得策です。

5-4.CTAボタンのある画像・自撮り画像はNG

ファインド広告で使用する画像は、ポリシーを順守する必要があります。
Google広告ポリシーヘルプ「ファインド広告のフォーマット要件」

なかでもよく抵触するポリシーは「クリック可能に見える画像」と「自撮り写真の画像」の2点。

（引用元：Google広告ポリシーヘルプ「ファインド広告のフォーマット要件」）

画像内にクリックできそうなボタン（「詳細はこちら」など）を入れるのはNGです。
また、自撮り棒や写真撮影などの商品・サービスに関連するものを除き、自撮り写真の画像は許可されないので注意しましょう。

 

6.まとめ：幅広い目的で効果的なファインド広告を活用しよう！

多くのユーザーに目が届くGoogleサービス内への配信・コンバージョンを軸とした自動入札…
ファインド広告はこれからのインターネット広告において益々主流になっていく可能性があります。

• YouTube・Gmail・Discoverに表示される画像＋テキストの広告
• コンバージョンを軸とした自動入札
• YouTube動画広告やリスティング広告と組み合わせるとさらに効果的

ファインド広告は自動入札がメインとはいえ、クリエイティブの工夫は必須です。また、コンバージョン設定など専門知識が必要な場面もたくさんあります。
ユニークワンでは、地方企業におけるファインド広告の配信実績が豊富です。
ぜひお気軽にご相談ください！