テレビCMとネット広告を組み合わせて活用しよう!相乗効果を生むための4つのポイント
オンライン化が加速し、インターネット広告の勢いも増してきています。2021年には、マスコミ四媒体の広告費(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)を初めて上回りました。また、ネット広告の中でも動画広告・SNS広告が大きく伸びています。
テレビCMや新聞広告などがメインの場合「マス広告はやめてネット広告に変えたほうがいいのか?」と感じるかもしれません。しかし、マス広告とネット広告は得意分野が異なります。組み合わせることで、相乗効果が生まれやすくなるのです。
今回の記事を読むと、
- インターネット広告市場の状況が分かる
- ネット広告の伸びにどう対応すべきか理解できる
- マス広告×ネット広告で相乗効果を生むポイントが分かる
それぞれの特徴を知り、組み合わせることで広告効果を高めていきましょう!
目次
1.インターネット広告市場は2021年も2桁成長!
1-1.2021年には初めて「マス4媒体」を抜いた
株式会社電通の調査レポート(2022年3月9日発表)によると、2021年の日本の総広告費は通年で6兆7,998億円(前年比110.4%)。なかでもインターネット広告費は2兆7,052億円(前年比121.4%)と、高い成長率を保っています。
2021年には、ついに「マスコミ四媒体広告費(総計2兆4,538億円)」を初めて上回りました。
(電通 2021年日本の広告費(2022.2)をもとに作成)
1-2.SNS広告は30%以上の成長率
成長著しいネット広告の中でも「SNS広告※」の成長が著しいです。
※SNSや動画共有プラットフォーム上等で展開される広告
同調査によると、SNS広告は前年比134.3%の7,640億円。これは、インターネット広告媒体費全体の3分の1に上ります。
1-3.動画広告が5,000億円を突破
2021年は、インターネット広告のなかでも「動画広告」が初めて5,000億円を突破しました。そのうち83.7%は運用型広告での配信となっています。
(引用元:電通 2021年日本の広告費(2022.2))
外出自粛やコネクテッドTV増加等の影響により、動画コンテンツ視聴時間が大幅に増加したと考えられます。
1-4.しかし地方企業のインターネット広告活用はまだまだ
デジタル施策重視の流れが加速しているとは言え、首都圏に比べ地方のデジタル化はまだ後れを取っているのが現状です。
(経済産業省「平成29年特定サービス産業実態調査 広告業編」より作成)
たとえば広告予算を見ても、全広告費のうちインターネット広告に割いている割合は東京都の17%。一方ユニークワンの本社がある新潟は2.1%と圧倒的に低いです。TVCMのようなマス広告の優先度がまだ高く、「インターネット広告は余った予算で」と考える企業もまだ多くいます。
しかし、オンライン化が進むなかで広告活動をするには「インターネット広告」が欠かせない状況になっています。
大事なのは、マス広告とインターネット広告それぞれの特徴を理解し、組み合わせて相乗効果を生むことです。
2.マス広告とネット広告を組み合わせるメリット
2-1.テレビCMを見ない層にもリーチできる
近年は「コネクテッドTV(インターネットに接続されたテレビ端末)」が増え、テレビ画面でネットコンテンツを視聴するユーザーが増えました。実際、テレビ画面で見られるコンテンツの約50%はネットコンテンツだというデータもあります。
(参考:株式会社マクロミル「2021年 年末最新のテレビ利用動向調査」)
テレビ番組を見ない層にも商品・サービスを知ってほしい場合は、ネット広告を併用することでリーチできます。
(ニールセン2019年5月29日メルマガ「クロスプラットフォーム計測がもたらす価値とは」内データを基に作成)
2-2.インターネット上での拡散が期待できる
ネット広告の中でもSNS広告は、ユーザーによる拡散が期待できます。
例えば拡散性の高いTwitterでは、広告ツイート⾃体のクリックには課⾦が発⽣しますが、リツイートされた先でクリックされた場合は課⾦対象外となります。
ユーザーの関心を引くクリエイティブを作ることで、広告費以上の効果を生むこともあります。
2-3.実際の行動につながりやすい
多くのユーザーは、購入する前に検索エンジンやSNSで情報収集しています。
マス広告の場合、その商品が気になってもスマホ・PCが手元にない状態だと調べることができず、スルーされてしまうことも。
一方でネット広告は、商品が気になったら広告をクリックしてすぐに商品ページを見ることができます。
テレビCMとネット広告を組み合わせると、ネット広告が流れてきたときに「CMで見たことがある!」とクリックしてもらいやすくなることが期待できます。
3.マス広告×ネット広告の組み合わせ事例
3-1.テレビCM×YouTube広告
YouTubeは、月間アクティブユーザー数6500万人以上(2020年9月時点)を誇る動画投稿・再生プラットフォームです。
(引用元:Google広告ヘルプ「YouTube広告について」)
広告メニューが豊富で、動画の秒数やスキップ可/不可によってメニューが分かれています。16:9の横長フォーマットが基本なので、CM素材を大幅に変更しなくても活かしやすいです。
最近は、YouTubeをテレビ画面で視聴するユーザーが増加しています。そのためテレビCMがYouTube広告として流れてきても違和感なく受け入れてもらえやすいといえます。
実際、積水ハウスがテレビCMと同じクリエイティブをYouTube広告(コネクテッドTV)へ配信した事例があります(調査レポートはこちら)。テレビを見ない層へのリーチが広がったのはもちろん、リーチ単価がテレビCMを下回ったという結果に。
(引用元:Think with Google 「テレビ画面」でも関心層へのリーチと PDCA ——積水ハウスのコネクテッドテレビ広告に学ぶ)
テレビCMと異なり「広告が視聴された場合にのみ課金する」メニューを選ぶことも可能。気軽にチャレンジすることができます。
3-2.新聞広告×Twitter広告
新聞広告は、社会性や信頼性が高い・目に入りやすいというメリットがあります。
新聞広告と相性がいいのは「Twitter広告」です。Twitterは拡散性が高いSNS。トレンドに絡めた新聞広告をTwitter広告と組み合わせることで、新聞を読まないユーザーにも見てもらいやすくなります。
(引用元:新聞広告とTwitterでバズを生み出す「ザ・ニュース・モーメント」とは? | ウェブ電通報)
新聞広告とTwitter広告の組み合わせ方は、実はシンプル。出稿した新聞広告の画像をプロモツイートとして配信します。狙ってバズを生み出すのは難しいですが、Twitter広告であれば多くのユーザーへ確実にツイートを届けることができます。
※新聞によってはSNSへの転用がNGの場合もあるので、事前に新聞社へ確認するのがおススメです。
ツイッター広告については、こちらの記事もご覧ください!
Twitter広告(ツイッター広告)とは?特徴やターゲティングの種類を初心者向けに解説!
Twitter広告(プロモツイート)の特徴や種類について解説いたします。ターゲティングやクリエイティブの種類まで、詳しく載ってます!
3-3.ラジオ広告×radikoオーディオアド
ラジオ広告とぜひ組み合わせたいのが「radiko(ラジコ)オーディオアド」。
(引用元:株式会社オトナル|radiko(ラジコ)オーディオアド|媒体資料/広告出稿)
「radiko」は、2010年から開始された、無料で聴けるインターネットラジオアプリ。自身のいるエリアのラジオを「タイムフリー(条件あり)」でいつでも聴くことができます。外出自粛やテレワーク等の影響で、月間平均利用者数は890万人に迫っていると言われています(参考:株式会社オトナル|radiko(ラジコ)オーディオアド|媒体資料/広告出稿)。
radikoオーディオアドは、全国各地の放送局から広告枠を取得し、良質なコンテンツの間に広告を挿入できるサービス。
通常のラジオ広告と比較すると、radikoオーディオアドでは細かいターゲティングが可能です。位置情報や興味関心、ライフスタイルなど細かいセグメントが用意されています。また、広告に接触したユーザーへのリターゲティング広告(バナー・動画広告)も可能。認知拡大から購入まで、どのフェーズにも訴求することができます。
4.ネット広告と相乗効果を生む3つのポイント
4-1.クリエイティブは媒体ごとに適切なサイズ・尺に
動画形式のネット広告には、テレビCM素材をそのまま使用できることも多いです。
ただし、広告媒体によって適切なサイズ・尺に合わせて修正した方が広告効果を高めることができます。
例えばInstagram広告は、①1:1のスクエアサイズ(フィード用)と②9:16の縦長サイズ(ストーリーズ用)を用意すべきです。
また、動画の尺についてはフィード・ストーリーズともに15秒以内が望ましいです。
媒体に応じて最適なサイズ・尺は異なりますので、詳しくはお問い合わせください!
4-2.BGMやナレーションがなくても伝わりやすい内容
ネット広告のなかでもSNS広告は、音声オフ状態で視聴されることが多いです。
また、Facebook社の調査から下記のデータも判明しています。
80%の人は、フィード内の動画広告がいきなり音を鳴らし始めると媒体と広告主の両方に対して否定的な感情を抱きます
例えばテレビCM素材でBGM・ナレーションを使用している場合は、BGMをオフにしテロップを加えるとよいでしょう。
4-3.成果獲得目的の広告も併用する
マス広告の多くは「商品の認知拡大」を目的に配信されています。
しかし購入や申し込みなど「アクションにつながりやすい」というネット広告の特徴を生かすには、「成果獲得」を目的とした広告も配信しましょう。
分かりやすい例では、検索エンジンの検索結果上に表示される「リスティング広告(検索連動型広告)」。
自ら積極的に情報収集しているユーザーに向けて広告を配信できます。
マス広告で「認知拡大」を狙いつつ、商品・サービスにマッチした検索キーワードに広告を出稿して「成果獲得」も狙うことで、相乗効果が期待できます。
5.まとめ:まだまだ伸びるネット広告。少額からでも始めてみよう!
インターネット広告への投資は、これからも伸びていくことが予想されます。
- 2021年、ネット広告費はマス4媒体合計の広告費を初めて抜いた
- ネット広告の中でも動画広告・SNS広告が伸びている
- ネット広告とマス広告の特徴を理解し、組み合わせることが大切
しかし、ネット広告(特に運用型広告)については、専門知識が必要。「ターゲティングは適切なの?」「意外と成果が出ない…」とお悩みの方も多いです。
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