Instagramキャンペーンとは、フォローやいいね、コメント、特定のハッシュタグを用いた投稿などをユーザーから募集する懸賞のこと。

ユーザーを巻き込んだ企画設計が可能で、フォロー獲得など大きなメリットがあるのが特徴です。一方で、実施時には気を付けなければならない注意点が複数存在することはご存じでしたか？

今回の記事では、Instagramキャンペーン実施時の注意点について、下記を詳細に解説しました。

• Instagramキャンペーンのメリット・デメリット
• Instagramのガイドラインで気を付けるべきポイント
• Instagramキャンペーン実施時に知っておきたい関連法規
• Instagramキャンペーン時の応募規約のポイント

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

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1. Instagramキャンペーンとは

1-1. Instagramキャンペーンの目的

Instagramで行うキャンペーンは、フォロワー・エンゲージメント・UGC・来店や購入など、目的に応じて柔軟に設計することが可能です。キャンペーンへの応募特典や景品をうまく設定することで、ユーザーを巻き込むことができるでしょう。

ただし、詳しくは後述しますが、Instagramのガイドラインに則り、あくまでもメインの目的は「ユーザーとのコミュニケーション」を主眼に据えるべきということは忘れてはいけません。必要以上の個人情報の収集や、フォロワーを賞品や賞金で購入しているとみなされるようなキャンペーンは、悪質なアカウントと判断される場合があるので注意が必要です。

1-2. Instagramキャンペーンの種類（事例あり）

Instagramで行われるキャンペーンは、主にキャンペーン参加者に課す応募条件によって以下の4つのタイプに分けることが可能です。

①フォロー＆いいね

応募条件として、フォローおよび特定の投稿に対するいいねを課すタイプのキャンペーンです。

キャンペーンへの参加のハードルが低く、フォロワーを多く獲得しやすいのが特徴。一方で、参加ハードルの低さから、アカウントのターゲット外のフォロワーが増えてしまう懸念もあります。

▼フォロー＆いいねを応募条件とするキャンペーンの例

（引用：https://www.instagram.com/p/C9Toj2zNa-w/?img_index=1 ）

②フォロー＆コメント

応募条件として、フォローおよび特定の投稿へのコメントを課すタイプのキャンペーンです。

「いいね！」よりも参加ハードルは高まる一方で、より深くユーザーとコミュニケーションをとることが可能です。アカウントや景品についてのクイズに対するコメントを募集するなどで、よりターゲットに絞ったユーザーの獲得が見込めるでしょう。

▼フォロー＆コメントを応募条件とするキャンペーンの例

（引用：https://www.instagram.com/p/C9oBJz3yz2Q/?img_index=1）

③フォロー＆投稿

応募条件として、フォローおよび特定のハッシュタグやアカウントへのメンション・タグ付けをともなう投稿を課すタイプのキャンペーンです。

フォロー＆いいね、フォロー＆コメントよりも参加ハードルは格段に高いものの、UGC（ユーザー生成コンテンツ）が増えることで、新たな層へのリーチ獲得を見込めます。また、アカウントのファンコミュニティの醸成も期待できるので、すでにある程度のファンを獲得出来ている場合にはおすすめのキャンペーンタイプです。

フォロー＆投稿タイプのキャンペーンの場合、フォトコンテストなどの形式をとるなど、企画の設計も重要です。

▼フォロー＆投稿を応募条件とするキャンペーンの例

（引用：https://www.instagram.com/p/C7q65ZhRE9e/?img_index=1 ）

④フォロー＆来店などリアルのアクション

最後に、Instagram上で完結しない例として、フォローおよび来店などのアクションを応募条件として課すキャンペーンを紹介します。

来店時などにアカウントをフォローしていることを確認し、その場で特典を提供するタイプのキャンペーンです。その場でフォローを獲得できる上に、来店見込みユーザーに絞ってフォロワーを獲得できるので、リアル店舗を持つ場合などに有効と言えるでしょう。一方で、ユーザー対応のオペレーションが繁雑になるなどのデメリットもあります。

▼フォロー＆来店などのリアルなアクションを応募条件とするキャンペーンの例

（引用：https://www.instagram.com/p/C5Ut2ExLrro/?img_index=1 ）

 

2. Instagramキャンペーンのメリット・注意点

2-1. Instagramキャンペーンのメリット・効果

上述のキャンペーンタイプを踏まえ、目的に応じて企画を設計することで、アカウントのフォロワーや自社のファンを効果的に獲得できることが最大のメリットです。

Instagramは画像をメインにしたSNSのため、ブランドの世界観を表現したり、ユーザーの購買意欲を引き上げやすいなど様々なメリットがあるプラットフォーム。一方で、X（旧Twitter）などに比べると拡散性に劣り、潜在層にリーチすることが難しい場合もあるのも事実です。

キャンペーンを行うことで、エンゲージメント獲得による発見タブへの掲載や、UGC獲得による新規層へのリーチなど、拡散性の低さを補いつつ、潜在的なターゲットユーザーへ届けることが可能と言えるでしょう。

2-2. Instagramキャンペーンの注意点

一方で、Instagramキャンペーンの実施時には以下の点にも注意が必要です。

①応募条件のハードルが高いと参加者が集まらない

キャンペーンの内容によって、ユーザーの参加ハードルが異なります。ハードルを上げれば上げるほどターゲットに絞って参加者を集められる一方で、ハードルが高くなりすぎると応募者が集まらない可能性も。自社のアカウントや商品・サービスの認知度に応じて、適切な応募条件を設定することが重要です。

②フォロワーの質がさがり、キャンペーン後一次的にエンゲージメントがさがる可能性がある

一方で、応募ハードルを下げると参加者を集めやすくなるものの、アカウントや商品・サービスに関心のないフォロワーにリーチしてしまう可能性が高まります。その場合、キャンペーンの効果でフォロワーが増えても、その後の投稿のエンゲージメント率が落ちてしまったり、キャンペーン終了後にフォロワーが減少する可能性もあることを踏まえておくべきでしょう。

③Instagramのガイドラインに違反しているとアカウント停止の可能性がある

Instagramでは、コミュニティガイドラインや、プロモーションガイドラインに違反しているとみなされると、最悪の場合アカウントが停止される可能性もあります。キャンペーンがガイドラインを遵守して行いましょう。ガイドラインの詳細については、次の章で解説します。

 

3. Instagramのガイドライン

Instagramでは、アカウント運用やキャンペーン実施時のガイドラインが定められています。この章では、ガイドラインの詳細について解説します。

3-1. 特に確認すべき2つのInstagramのガイドライン

①コミュニティガイドライン

Instagramを利用する上での一般的なガイドラインが記載されたページです。不適切なコンテンツやユーザー行動に関する規定が示されているので、キャンペーン実施時にも参照するようにしましょう。

※Instagramコミュニティガイドラインはこちら

②プロモーションガイドライン

コンテスト、懸賞などのプロモーションの運営のためにInstagramを利用する場合のルールや規約が記載されたページです。今回の記事で紹介するようなキャンペーンを実施する際にはかならず参照するようにしましょう。

※Instagramプロモーションガイドラインはこちら

3-2. コミュニティガイドラインで抑えるべきポイント

Instagramキャンペーン実施時におさえておくべきコミュニティガイドラインの規定を下記にまとめました。

①「いいね！」やフォローをお金で買っているとみなされる行為はNG

（引用：コミュニティガイドライン | Instagramヘルプセンター）

上記の通り、金銭や金券などのプレゼントと引き換えに「いいね！」やフォロー、コメントを含むやり取りを要求することは明確に禁止されています。そのため、キャンペーンの応募要件においては下記の点を踏まえるようにしましょう。

NG：フォローしてくれたら景品をプレゼント
OK：応募条件としてフォローが必要（例えば、当選の発表をDMで行うために、キャンペーン期間中はアカウントのフォローが必要、など）

②無断の転載はNG

（引用：コミュニティガイドライン | Instagramヘルプセンター）

上記の通り、写真や画像の無断転載はNGです。たとえばハッシュタグ型のキャンペーンとしてフォトコンテストなどを実施する場合でも、ユーザーの投稿を紹介する場合にはかならず投稿主に許可を取るようにしましょう。

3-3. プロモーションガイドラインで抑えるべきポイント

続いて、プロモーションガイドラインで特におさえておくべきポイントを下記にまとめます。

①プロモーションを合法的に運営すること

（引用：プロモーションガイドライン | Instagramヘルプセンター）

ここでのポイントは2つです。

まず、当然のことながら合法的なキャンペーンの運用を行うよう、規定が定められています。景品表示法や個人情報の取り扱いなど、関連法規には十分注意を払ってキャンペーンを実施しましょう。景品表示法等の詳細については次章で詳しく紹介します。

また、キャンペーンの規約や資格要件を設定するよう明記されていることもポイントです。キャンペーン実施時には、かならず応募規約を作成し、明記するようにしましょう。

②キャンペーンがInstagramと無関係であることを明記する

（引用：プロモーションガイドライン | Instagramヘルプセンター）

また、Instagramはキャンペーンなどのプロモーション運営について、支援を行わないとの記載があります。実施するキャンペーンとInstagramが無関係であることは、必ず応募規約に含めるようにしましょう。

 

4. Instagramのガイドライン以外に注意が必要な項目（景品表示法・個人情報）

4-1. 景品表示法

「景品表示法（以下、景表法）」とは、企業が商品やサービスを販売するにあたって、以下の事項を禁止する法律です。

• 消費者を誤認させるような不当な広告をすること
• 消費者の判断を誤らせるような過大な景品の提供をすること

▼景表法についてはこちらのコラムも併せてご覧ください！

景品表示法（景表法）とは？意味や違反になるポイント、事例をわかりやすく解説

景品表示法は企業側が広告やキャンペーンを行う際に必ず知っておきたい法律です。ただ、法律という専門的な知識になるので、「難しそう」と敬遠してしまうケースがあります。

Instagramキャンペーンを実施する際には下記の2点を必ず理解しておきましょう。

①不当表示規制

消費者を誤認させるような不当な広告表示は、景表法で禁止されています。商品やサービスの品質について実際よりも著しく優良であるかのような表示をしたり、消費者に誤解を与えたり、事実と異なる印象を与える表示は避ける必要があります。

あわせて、キャンペーンの実施時には、応募規約に景品の内容や当選確率をかならず明記するようにしましょう。

②景品規制

Instagramキャンペーンは、「懸賞」にあたります。懸賞には「オープン懸賞」と「クローズド懸賞」の2種類があることをおさえておきましょう。

【クローズド懸賞】
クローズド懸賞とは、応募条件に商品・サービスの購入が必要な懸賞のこと。

〈例〉
・商品添付のシールや購入時のレシートと引き換えに応募できる
・特定の金額以上の購入で応募できる
・購入額に応じた抽選券で応募できる

【オープン懸賞】

オープン懸賞は、応募条件に金銭取引が発生しない、誰でも簡単に応募できる懸賞のこと。

〈例〉
・メルマガ無料会員で応募できる
・簡易的なアンケートの回答で応募できる
・LINEの友だち登録で応募できる

上記の2つの懸賞のうち、景品規制の対象となるのは、クローズド懸賞のみ。Instagramキャンペーンの場合、多くはオープン懸賞に当たるため、景品の金額上限等は定められていないと理解していいでしょう。

ただし、あまりに高額などの過大な景品はその他の規定やInstagramのガイドラインに抵触する可能性があることも忘れてはいけません。不安な場合は、景品内容に問題がないか、専門家や自社の法務部などに確認するのが無難でしょう。

4-2. 個人情報の取り扱い

景品の発送が必要な場合、住所や氏名など、ユーザーの個人情報の取得が必要です。この場合には、個人情報の取得を適切に取り扱うことが重要です。

個人情報の保護に関する法的要件を遵守し、プライバシーポリシーや応募規約内に、個人情報の取得・利用・保管・共有に関する明確な記述をかならず含めましょう。

また、個人情報の流出を避けるため、DMで直接や個人情報を収集するのではなく、セキュリティのかかった専用のフォームを通して個人情報に関する回答を収集するのが無難です。

 

5. 応募規約のポイント

最後に、Instagramキャンペーン実施時の応募規約作成のポイントについて解説します。

5-1. 応募規約の基本ポイント

まずは、応募規約に必ず含めるポイントについて復習しましょう。

①参加条件

応募規約には、参加条件、期間、賞品内容、当選確率や選考基準などの詳細を必ず明記します。

曖昧な表現や解釈の余地がある表現は、不要な混乱や紛争のリスクとなります。具体的な要件や制約を明記するようにしましょう。

また、ユーザーが意図せず参加対象になるようなキャンペーンは、Instagramのプロモーションガイドラインに抵触する恐れがあります。例えば、応募要件をフォローのみにするのは、キャンペーンへの応募意思の表明としてフォローしたのか、自然流入としてフォローしたのかの区別がつかないためNGです。応募規約には、ユーザーからの意思確認となりうる応募方法の記載が必須となるので注意しましょう。

②法的規制との整合性

キャンペーンの応募規約は、Instagramのガイドラインや景表法など、摘要される日的規制や業界のガイドラインと整合している必要があります。詳しくは本記事3章、4章を参照してください。

③免責事項と責任の制限

一般的に、応募規約には企業の免責事項と責任の制限の明記が必要です。

例えば、意図せずアカウントが停止されたりInstagramに関連する動作環境の不良によりキャンペーンが中止または中断された場合についての損害責任等については、記載しておく方がよいでしょう。

また、応募規約内に「応募者は、本応募規約およびInstagramの利用規約・ガイドラインに同意するものとします」の一文を加え、応募がすなわち同意であることを明記することもポイントです。

5-2. 規約内に定めておくべき要素・例文

以上を踏まえ、Instagramキャンペーンの応募規約は、次のような構成で作成するとよいでしょう。

上記を踏まえ、以下の例文をベースに応募規約を作成することをオススメします。

 

6. まとめ

今回の記事では、Instagramキャンペーン実施時の注意事項について、以下の点を解説しました。

• 目的に応じたInstagramキャンペーンの4つの型
• Instagramガイドラインや景表法等関連法規のポイント
• 応募規約作成時のポイントや例文

繰り返しになりますが、Instagramキャンペーン実施には大きなメリットともに、多数の気を付けるべきポイントが存在します。以上の内容をもとに、公正なInstagramキャンペーンの運営を行うようにしましょう。

なお、ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。Instagramキャンペーンについても多数の支援実績がございます。

キャンペーンの実施や応募規約の作成に不安があるという方は、お気軽にこちらよりご相談・お問い合わせください。

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