集客アップを狙うホームページ(HP)作成の基本&おすすめ無料ツール5選
オウンドメディアとは、その名の通り「自社で保有するメディア」。Webマーケティングの文脈では「情報発信を行うブログ形式の自社メディア」を意味することが多いです。
「オウンドメディアがうまく行けば広告費を削減できるので、やってみたい!」という声をよく伺います。しかし、Web集客の効果を上げるには、オウンドメディアだけではなく広告やSNSもバランス良く活用することがポイントです。
今回は、オウンドメディア活用に興味がある方向けに
- オウンドメディア運用の目的やメリット
- コーポレートサイトとの違い
- オウンドメディアの始め方・運用方法
- よくあるお困りごとへの解決策
をお伝え!自社で運営するオウンドメディアの事例も交えて解説します。
目次
1.オウンドメディアとは?
オウンドメディアとは、直訳すると「自社で保有するメディア」。
本来はパンフレットなどのオフラインのメディアも含みますが、Webマーケティングの文脈では「自社で保有し、情報発信を行うブログ形式のWebメディア」を意味することが多いです。
1-1.オウンドメディアの位置づけ
オウンドメディアは、ペイドメディア・アーンドメディアと合わせて「トリプルメディア」と呼ばれます。どれもユーザーとの接点になる、大事なメディアです。
種類 | 説明 | 一例 |
ペイドメディア | お金を払って情報発信できる媒体 | テレビCM、ネット広告 |
オウンドメディア | 情報発信を行う自社メディア | ブログ型の情報発信サイト |
アーンドメディア | 信頼・評判を獲得するための媒体 | SNS、ソーシャルブックマーク |
3つのメディアはそれぞれ影響しあっています。
なかでも「オウンドメディア」は、「ペイドメディア」と「アーンドメディア」を統合し、企業評価を高めるハブ的な役割を担います。
オウンドメディアは、ターゲットのニーズに合わせた有益な情報を増やしていくことで、ユーザーへアプローチする手法です。「コンテンツマーケティング」の代表的な手法となります。
1-2.オウンドメディアの目的
オウンドメディアを運営する目的は、下記の4つがメインになります。複数の目的で運用するメディアもあります。
(2)問い合わせ・資料請求などのリード獲得
(3)リピーターの増加
(4)採用ブランディング
そもそも認知されてないユーザーに対して商材を知ってもらう段階から、資料請求などより関心の高い「見込み顧客」を集める段階まで、幅広く活用できます。
さらには、一度購入してくれたユーザーに再度購入してもらう=「ロイヤリティ」を高める目的にも使われます。
1-3.オウンドメディアが注目されている背景
オウンドメディアが注目されている背景として「情報の流通量が多すぎてほとんどの情報がスルーされる」状況があります。
オンライン化が進み、企業はホームページ・SNSでの情報発信が欠かせない時代となりました。
しかし、ほとんどのオンラインコンテンツは見られていません。なぜなら、発信されている情報量(=流通情報量)が実際に見られている情報量(=消費情報量)よりもはるかに多いからです。
(総務省「平成23年度版 情報通信白書」を元に作成)
Webを活用して成果を上げるには、膨大な情報の中から自社のコンテンツを見てもらう必要があります。
ユーザーが見たいのは、自分の気になることや悩みを解決してくれるコンテンツです。
オウンドメディアのポイントは「自社が伝えたいこと」ではなく「ユーザーが気になること」をコンテンツ化すること。
直接的なコンバージョンには結びつかなくても「このサイトは価値ある情報を届けてくれる」と好印象を持ってもらうことで、最終的に購入してもらえる確度が高まります。
膨大な情報の中から選ばれるためのコンテンツとして、オウンドメディアという形態は相性がよいのです。
1-4.ホームページ(コーポレートサイト)との違い
企業で所有するWebサイトというと、会社概要や事業紹介が載っている「コーポレートサイト」をイメージされると思います。
コーポレートサイトも広義ではオウンドメディアではありますが、厳密に言うとオウンドメディアとは異なります。
(1)対象のユーザー
まず「サイトが対象とするユーザー」が大きく違います。
コーポレートサイトは、会社の基本情報を知りたいユーザーや、既存顧客、取引先や従業員といった、ビジネス上の関係者がメインで閲覧します。
一方で、オウンドメディアは、会社を知らない人も含めて不特定多数のユーザーに向けて発信します。
(2)サイトの内容
もう一つ「サイトに掲載する情報の内容」が大きく異なります。
コーポレートサイトは、会社概要や事業紹介など「会社の顔」としてのサイトです。そのため、日々更新するというよりは固定的な情報を掲載するのが一般的です。
一方、オウンドメディアは新しいコンテンツを更新していきます。会社のことを知らないユーザーも見るので、ニーズをくみ取りながら、必要とされる情報を追加していく必要があります。
1-5.オウンドメディア運用の事例
オウンドメディア運用の事例として、当社のコラムをご紹介します。
※この記事もコラムの一つです!
自社サイト内で「Webマーケティングに関するコラム記事」を更新しています。
SNS運用やネット広告、アナリティクスなど内容はさまざま。
週1回のペースで記事を更新しています。
コーポレートサイト配下でコンテンツを更新していますが、ユニークワンを知らない方からの流入狙ってコンテンツを更新しています。
「潜在ユーザーからの認知度を高めるためのコンテンツ」という意味で「オウンドメディア」といえます。
コラムを更新し始めて1年強で、自社サイトのPV(ページビュー)数は月間10万PVを突破しました。
最も閲覧されている記事は「インスタで予約投稿をする方法」。
1ヵ月で1.5万PV以上閲覧されています!
自社サイトのPV数が増加するに伴い、「問い合わせ」や「セミナー申込」といったリード件数も大幅に増加しました。
同じ分野の競合メディアは、毎日記事を更新しているところも多いです。
しかし「限られたリソースでも多くの方に見てもらいたい」という思いから、当社では記事数をやみくもに増やすのでなく、記事の質にこだわるよう工夫しています。
「オウンドメディアを始めたい!」という場合、オウンドメディア運用に割けるリソースが少ないことがほとんど。
しかし、本当にニーズのあるコンテンツに絞って情報発信することで、着実に成果を増やすことはできます。
2.企業がオウンドメディアに取り組むメリット
2-1.認知度向上・イメージアップにつながる
オウンドメディアを運用することで、自社を知らないユーザーからも知ってもらえる機会が増えます。
たとえば「Googleアナリティクスの初期設定」について知りたいユーザーが、検索エンジンから当社のコラムにたどり着いたとします。
このユーザーはユニークワンの存在を知らないですが、自分の知りたいことを分かりやすく解説してる記事をみて「このサイトはいいな」と好印象を持ってもらえます。
しばらくして別のキーワードで検索したときも当社コラムにたどり着き、何回か閲覧したとすれば「このサイトは信頼できるな」とイメージアップにもつながります。
2-2.長期間にわたり集客効果が見込める
オウンドメディアは1-2年という長いスパンで集客効果が見込めます。
他のメディアは「フロー型=流れてしまう」の情報です。
たとえばネット広告は、出稿している期間しか集客できません。SNSも同様で「今」の投稿が良く見られる傾向にあります。
しかしオウンドメディアは、質の高いコンテンツを更新しつづけていれば検索エンジンから評価されやすくなります。
検索エンジンで上位に表示されれば、長期間にわたり集客効果が期待できるでしょう。
ただし、テーマによっては公開後も最新情報を更新していく必要があります。
2-3.営業資料やメルマガなどへ二次利用できる
オウンドメディアで作った記事コンテンツは、サイトに公開して終わりではありません。
下記のように、さまざまな用途で二次利用できます。
・メールマガジンで発信する
・提案資料/営業資料にする
・SNSでシェアして認知拡大につなげる
・社内向けにノウハウとして共有する
実際に当社でも、コラム記事をメールマガジンとして配信しています。
オウンドメディアへコンテンツを増やすことで、ユーザーとの接点を増やしやすくなります。
2-4.長期的に見るとコストパフォーマンスが良い
オウンドメディアは「長期的に見ると」コストパフォーマンスが良いメディアです。
立ち上げて軌道に乗るまでは手間と時間がかかりますが、よく見られる記事ができると集客効果は長続きしやすいです。
検索エンジンで上位表示されれば、オウンドメディアが「24時間365日稼働する営業マン」として集客してくれます。
広告やSNSだけではリーチできない「潜在層」にも知ってもらえるきっかけになります。
ただし「オウンドメディアは広告費がかからない!広告の代わりに始めよう」と考えている場合は注意です。
オウンドメディアの運用には人手が必要です。
仮に専任の担当者がいない場合でも、他のメンバーに記事作成を依頼するとその時間分、労働=人件費が発生します。
そして、オウンドメディアの効果を実感できるまでには時間がかかります。
記事を書いたらすぐに見られるわけではないからです。
見られるようになったとしても、売上に直結していないのでは?と感じることもあります。
オウンドメディアはあくまで「長期戦」。
Web集客で成果を高めるには、短期的に成果があがりやすい「ペイドメディア=ネット広告」も組み合わせ、バランスよく運用することが重要です。
3.オウンドメディアの始め方
3-1.目的とターゲット(ペルソナ)を明確にする
まずはオウンドメディアの「目的」と「ターゲット」を明確にしましょう。
「まだ自社を知らない潜在ユーザーに知ってもらう」「商品を買ったことがあるユーザーにリピーターとなってもらう」など、具体的な目的が望ましいです。
また、ターゲットとして「主婦層」などざっくりと設定するだけでなく、「ペルソナ」も策定しましょう。
「ペルソナ」とは、商品やサービスの架空のターゲットを具体的にイメージするための人物像。オウンドメディアを読んでほしい人物の属性(性別、年齢、家族構成)はもちろん、趣味やライフスタイルなどのストーリーも含めて設定します。
たとえば上記は、ユニークワンコラムを読んでほしいと想定しているペルソナです。
今の悩みやよく検索しているキーワード、将来的にどうありたいか、といった考え方まで細かく考えてみましょう。
一番良いのは、ペルソナに近い方へ直接インタビューすることです。
当事者の声も聞きながら、ペルソナを作りましょう。
3-2.サイトコンセプトを設計する
目的とペルソナが固まったら、それに合わせてコンセプトの設計を行います。
たとえばキッチン器具のメーカーが「自社のブランドをもっと知ってほしい」という目的でオウンドメディアを立ち上げる場合は、「まだ自社を知らないユーザーにも興味を持ってもらう」サイトにする必要があります。
「すでに自社商材を使っている人にリピーターになってほしい」という目的であれば、「商品を使いたくなるコンテンツを発信するメディア」となるでしょう。
3-3.カスタマージャーニーを設計する
想定したペルソナが自社のオウンドメディアに訪れて、購入(成約)に至るまでの具体的な流れを設計しましょう。
これを「カスタマージャーニー」と言います。
上記はユニークワンが想定するカスタマージャーニーです。
「認知」→「興味を持つ」→「比較検討する」→「問い合わせる」という流れの中で、
・どのようなタッチポイントがあるのか?
・興味のあることはなにか?
・どんな情報が知れれば次のステップに進むか?
などを明確化していきます。カスタマージャーニーを作ることで、コンテンツ案が浮かびやすくなります。
3-4.サイト制作
ペルソナやコンセプト、カスタマージャーニーの設計が終わったらWebサイト制作に着手します。
Webサイト制作については、オウンドメディア構築経験のある制作パートナーを選ぶとよいでしょう。
デザインはもちろんですが、ユーザーにとっての見やすさ・使いやすさも重要です。
また、オウンドメディアは作った後もデータを分析して改善を重ねる必要があります。「データ分析」「アクセス解析」に強いかどうかも、パートナーを選ぶポイントです。
3-5.コンテンツ制作
サイト制作と同時進行で、コンテンツ制作も進めましょう。
コンテンツは「だれが・いつ・どのテーマで書くのか」というスケジュールを事前に決めておくと運用がスムーズです。
外部の会社に依頼してコンテンツ制作を進める場合も、サイト制作と同じく得意/不得意を見極めてパートナーを選びましょう。
4.オウンドメディアをうまく運用するポイント
4-1.定期的な記事更新
何より大事なのが「定期的にコンテンツを更新」していくこと。
特にオウンドメディア立ち上げ当初は、アクセスが集まらずコンテンツ更新のモチベーションが下がりがちです。
しかし、オウンドメディアとして効力を発揮するにはある程度のコンテンツ量がある方がよいです。
記事型のコンテンツであれば、まずは20-30記事を目指して記事を作るとよいでしょう。
なるべく多く更新したほうが望ましいですが、数にこだわって低質なコンテンツばかり増えても本末転倒です。
週1回でも、ニーズを満たす良質なコンテンツを作っていきましょう。
また、メディアのテーマによっては記事のリライト(最新情報の追記など)が必要なことも。
コンテンツ数を増やすだけでなく、質向上も狙って更新していきましょう。
4-2.SEOを意識したキーワード選定
自然検索からの流入を増やしたい場合「キーワード選定」が重要になります。
想定したペルソナが検索しそうなキーワードやボリュームを必ず調査しましょう。
キーワード調査には、Google公式ツール「キーワードプランナー」がおススメ。使い方は下記コラムをご覧ください!
Googleキーワードプランナーの効果的な使い方|地方企業のSEO対策にも効く!
流入を狙いたいキーワードがどのくらい検索されているのか?関連キーワードで狙えるものはあるか?を調べるのに有効なのが「Googleキーワードプランナー」。これからSEO対策を始める!という地方企業・中小企業の方に向けたSEO対策のコツもお伝えします。
キーワードの候補が出てきたら、実際に検索してみましょう。
検索ボリュームが多いキーワードは、もちろん検索順位が上がった場合の効果が大きいです。しかし競合が多く、難易度は高い場合も。
大手企業や大手ポータルサイトなどが1ページ目に表示されている場合は上位表示までの難易度が高いといえます。一方比較的新しいサイトや同規模企業のサイトが表示されている場合はSEO対策の効果が出やすい可能性があります。
さらに詳しく調査したい方は「Ubersuggest」というツールを併用することをおすすめします。
4-3.コンテンツを拡散する
コンテンツをただ公開しただけでは、なかなかアクセスが集まりません。ネット広告やSNSを使ってコンテンツを拡散させましょう。
検索エンジンからコンテンツを評価され、一定数の流入が見込めるまでには数週間~数か月かかります。
他の流入経路からもアクセスを確保することで、より早くコンテンツを見てもらえるでしょう。
さらに、SNSやネット広告での反応で「どんなコンテンツが見られやすいのか」という傾向を早めに掴むこともできます。
4-4.アクセス解析で効果検証をする
オウンドメディアは、コンテンツを公開して終わりではありません。「アクセス解析」でPDCAサイクルを回すことが重要です。
「アクセス解析」とは、Webサイトに訪問したユーザーの特性や行動を分析すること。
アクセス解析のコツをつかめば、オウンドメディアへのアクセスや問い合わせを増やすためのヒントが見つかります。
メディア立ち上げから2-3か月経った頃から、本格的にアクセス解析に取り組みましょう。
アクセス解析には「Googleアナリティクス」という解析ツールが不可欠です。
こちらの記事を読むと、初期設定方法はもちろん、どの指標を見るべきかが分かります。
【入門ガイド】 Googleアナリティクスの基本的な使い方・設定方法
Googleアナリティクスを活用する目的は「WEBサイト改善に活かす」こと。今回は、初心者の方向けに「Googleアナリティクス入門ガイド」として分かりやすく&詳しく解説しています。
5.オウンドメディア運用のお困りごと&解決策
ここからは、お客様からよくご相談いただく「オウンドメディア運用」に関するお困りごとと、解決策をご紹介します。
5-1.コンテンツのネタがない
一番多くいただくお悩みが「オウンドメディアに追加するネタがない」ということ。
業界・自社商材に慣れ親しんでいると「こんな情報は誰でも知っているから…」と勝手にコンテンツのハードルを上げてしまっていることも。
しかし実は、社内の方にとっては「当たり前」と思う情報でも、ユーザーにとっては価値があることも多いのです。
ツールを使って検索ボリュームを見ることも大事ですが、実際にユーザーの声を聞くことも同じくらい重要です。
ネタに困ったら、ターゲットとしているユーザーに直接聞いてみるとよいでしょう。
それが難しい場合は、営業部門に「お客様からよく聞かれることは?」とヒアリングするのも効果的です。
5-2.コンテンツを作る時間がない
記事や動画など「オウンドメディア用のコンテンツを作る時間がない」というご相談も多くいただきます。
オウンドメディア運用を担当する方は、他の業務と兼業する場合も多いでしょう。
担当部署だけでコンテンツの更新が難しいなら「社内で他部署に依頼する」か「コンテンツ作成を外注する」べきといえます。
他の部署にも協力してもらうのが一番スムーズかもしれません。しかし、記事コンテンツのクオリティにバラつきがでたり、本業以外の業務なので依頼しにくかったりと、しがらみが多いこともあります。
コンテンツ作成を外注する場合は、もちろん費用は発生します。しかし、プロが作成するので良質なコンテンツを更新できます。依頼する際は、得意分野や今までの実績などを考慮しましょう。
5-3.周囲の理解を得られない
「オウンドメディアなんて売上につながらないのでは?」と、認識のズレにより周囲の理解を得られない・評価されないケースはあります。
まず「オウンドメディアで成果を出すには長期的に取り組む必要がある」という認識を合わせたほうがいいでしょう。
あわせて、オウンドメディアの目的・評価するためのKPIもすり合わせる必要があります。
(例)目的:自社サービスの認知拡大/KPI:6か月後に●PV など
短期間で直接的な成果をあげるには、リスティング広告など獲得型のネット広告にも取り組むべきです。
長期施策であるオウンドメディアと合わせて、獲得型の施策もバランスよく実施しましょう。
6.まとめ:オウンドメディア運用は長期的にコツコツと!
オウンドメディアの特徴やメリット、始め方について解説しました!
- オウンドメディアは長期的に見て価値の高い集客方法
- 目的・ペルソナなどの戦略設計が大切
- ペルソナのニーズに合ったコンテンツを定期的に更新すべし
- コンテンツの良しあしを分析して改善していくべし
オウンドメディアで効果を出すには、Webマーケティングの知識やスキルが必要です。専任の担当者がいないと効果的な運用が難しいことも。
「オウンドメディアをやってみたいけど、今のリソースでは自信がない」
「オウンドメディアの知見が豊富なパートナーを見つけたい」
そんなときはユニークワンにご相談ください!
自社での運用・他社様への支援から蓄積したノウハウで、お客様をサポートします。