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コラム

【Facebook広告】ASC(Advantage+ ショッピングキャンペーン)とは?工数削減で成果最大化!

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ASCとは_アイキャッチ

ASCとは、「Advantage+ ショッピング キャンペーン」の略で、Facebook、Instagramなどを提供するMeta社の広告キャンペーン

2022年に登場した比較的新しいキャンペーンで、最大の特徴は、Metaの膨大なデータとAIを活用し、広告配信を自動化してくれる点にあります。機械学習を活用し、効率の良いコンバージョン獲得に有効ということで、広告運用担当者の間では、「MetaのP-MAX」と評されることも。

▼P-MAXについてはこちらのコラムもご覧ください

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今回のコラムではこのASCについて、メリット・デメリットから、ASC配信時におさえておきたい実践的なポイントまで詳細に解説しました。

  • ASCと従来の広告キャンペーンの違い
  • ASCのメリット・デメリット
  • ASCにおける広告配信時に気を付けたいポイント

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。Meta広告をはじめ、Web広告各種についても多数の実績があります。

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1. ASCとは

1-1. ASCの特徴

ASCとは_meta広告

(引用:Meta広告 – Facebook、Instagram、Messenger、WhatsAppで広告を掲載して顧客にオンラインでリーチする | Meta for Business

Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)とは、2022年10月に新たに登場したMeta広告のキャンペーンメニュー

Webコンバージョン獲得に特化したキャンペーンで、「売上」を目的としたInstagramやFacebook広告で使用できます。従来は一部の広告主のみ利用可能でしたが、2023年9月以降、すべての広告主が「売上」目的で利用可能となっています。

ASCの最大の特徴は、最新の機械学習モデルにより自動化に特化していること。

広告アカウント内に蓄積されたデータから、配信面、オーディエンス、広告クリエイティブなどの組み合わせを自動で決定して配信。より効果に繋がりやすそうなターゲットに効率よく配信されるのはもちろん、手動で広告設定を調整する工数も削減できます。

1-2. ASCが効果的なシーン

上述の通り、ASCは「売上」を目的とした場合に使用できる広告キャンペーン。特に下記のシーンで効果を発揮します。

①ECサイトなどのショッピングキャンペーン

Advantage+ ショッピングキャンペーンの名の通り、ECサイトなど、オンラインでの購買行動を促進する広告との相性は抜群です。後述するように、ASCは広範なターゲットへリーチする可能性の高い広告。そのため、大規模なセールなどでより効果を発揮します。

②リード獲得など、ショッピング以外の獲得を目的としたキャンペーン

「売上」を目的としたキャンペーンで使用できるASCですが、ECなどのショッピングプロモーション以外にも活用可能です。具体的には、リード獲得など、Web上のコンバージョン獲得を目的としたサービスであれば、十分に効果を発揮できるでしょう。

③大規模なクリエイティブのテストを行いたいとき

ASCではクリエイティブの組み合わせを自動的に最大150までテストし、最もパフォーマンスの高い広告にて配信を行います。 大量のクリエイティブを同時に配信し、最適な組み合わせをテストするのにも有効なキャンペーンと言えるでしょう。

 

2. ASCと従来のキャンペーンの違い

この節では、ASCの特徴を従来のキャンペーンとの比較で詳細に紹介します。

2-1. 機械学習モデル

ascとは_機械学習モデル

ASCは、これまでのモデルをさらに進化させた機械学習モデルを使用している点が、従来のキャンペーンとの大きな違いです。 これにより、広告アカウントに蓄積されたデータからコンバージョンにつながりやすいユーザーをセグメントし、より効果的に配信することが可能になりました。

詳細は以下で後述しますが、ASCは従来のモデルと比較して、より多くのデータと、より高度なアルゴリズムを用いています。

特にターゲットセグメント情報が配信アルゴリズムに組み込まれている点が特徴です。 つまり、従来のキャンペーンでは考慮されていなかった、ターゲットとなるユーザーセグメント内の情報も利用して、広告配信の最適化が行われます。

そのため、より精度の高いターゲティングと、効果的な広告クリエイティブの配信が可能になっています。

2-2. キャンペーン/広告セット数

従来のキャンペーン:キャンペーン数や広告セットに制限なし
ASC:同じ国をターゲットにしたキャンペーン数は最大8つまで、1キャンペーンあたり1広告セットまで

従来の広告キャンペーンでは、キャンペーン数や広告セットに制限はありませんでした。

一方で、ASCでは、同じ国をターゲットにした場合、作成できるキャンペーン数は最大8つまでに制限されています。また、1つのキャンペーンに対し、作成できる広告セットは1つのみです。

そして、従来の広告キャンペーンでは、広告を配信するオーディエンスごとにキャンペーンを作成する必要がありました。他方で、ASCでは機械学習のデータを効率よく貯めるため、特別な目的がない限りは1つの国につき1つの広告キャンペーンでの配信が推奨されています。

2-3. 設定の自動化

ascとは_設定の自動化

(引用:Facebook広告とInstagram広告を自動化する | Meta for Business

従来のキャンペーン:ターゲティング、配信面、広告クリエイティブをすべて手動で設定
ASC:配信先の国のみを手動で選択

従来のキャンペーンでは、ターゲティング、配信面、広告クリエイティブをすべて手動で設定する必要がありました。これは、ASCが自動化に重点を置いているのとは対照的です。

●ターゲティング

従来は、年齢、性別、興味関心などでターゲットオーディエンスを絞り込むことができました。ASCでは、国レベルのターゲティングのみが許可されています。ただし、地域レベルでの除外設定は可能です。

●配信面

従来のキャンペーンでは、Facebookのフィード、Instagramのストーリーズなど、広告を表示する場所を細かく指定することが可能。他方、ASCでは、自動配置を使用します。機械学習によってMetaのアルゴリズムが、広告を表示するのに最適な場所を決定します。

●広告クリエイティブ

使用する画像、動画、テキストなど、広告クリエイティブのすべての要素を手動で組み合わせていた従来のキャンペーン。一方、ASCでは、機械学習を使用して、パフォーマンスの高いクリエイティブ要素を自動的に選択し、組み合わせることができます。

2-4. クリエイティブ数

従来のキャンペーン:従来のキャンペーンでは、最大50件までしか入稿できなかった
ASC:1つの広告セットに最大150件のクリエイティブを入稿可能

ASCでは、1つの広告セットに最大150件までのクリエイティブを入稿可能。また、過去に配信したキャンペーンからパフォーマンスの高かった広告を取り込む機能もあるので、以前のクリエイティブを改めて広告セットに入稿する必要もありません。

2-5. 新規顧客/既存顧客への配信調整

従来のキャンペーン:新規顧客と既存顧客を分けて配信する場合、それぞれ別のキャンペーンを作成する必要があった
ASC:1つのキャンペーン内で新規顧客と既存顧客への配信割合を調整し、それぞれの数値内訳を確認可能

ASCでは、カスタムオーディエンスを既存顧客として定義することで、1つのキャンペーン内で新規顧客・既存顧客への出し分けが可能です。

新規・既存の配信割合も調整できるほか、広告管理画面上でそれぞれの数値内訳を確認することも可能。広告セットの「内訳」→「利用者層データ別」→「オーディエンスタイプ」を選択することで、新規顧客と既存顧客それぞれの内訳を見られるので、それぞれにあわせた広告クリエイティブの分析を行うことで、より効果的な配信が可能です。

また、新規・既存を1つのキャンペーンに統合できるようになったことで、キャンペーンの学習の効率も増しました

2-6. 入札方法

従来のキャンペーン:自動入札と手動入札から選択できる
ASC:自動入札のみ利用可能

ASCは自動化に特化したキャンペーン。配信面やターゲティング設定と同様に、入札方法も自動化されています。

手動入札とは、希望する入札額を手動で入力し、それに応じて成果が獲得される入札方法。一方で、自動入札戦略とは、機械学習を用いて自動的に最適な入札調整を行うこと。

ASCでは、予算内でコンバージョン数が最大に、CPA(1コンバージョンあたりにかかった費用)が最小になるように調整されていきます。

 

3. ASCのメリット

この節では、ASC導入のメリットを3つ紹介します。

3-1. キャンペーン作成時の工数が少ない

従来の広告運用では、成果獲得のためには、広告管理画面から随時成果を確認し、適宜ターゲティングや入札額などを調整することが必要とされてきました。

他方、ASCは自動化に特化した広告キャンペーン

従来に比べ、配信開始時に必要となる設定も少ないという特徴をもっています。また、機械学習によってターゲティングや配信面、クリエイティブが自動で選定されるため、広告運用の工数が大幅に軽減されます。

3-2. 自動で適切なターゲットに配信

ASCでは、配信を行いながら学習を進め、最適なターゲティング、最適なクリエイティブ、最適な配信面の組み合わせを自動で見つけ出します

国を指定するだけで自動的に最適なターゲティングを行うので、新規顧客をふくむ幅広い層にリーチしやすくなりました。従来のように年齢や興味関心などでターゲティングを絞る必要がないので、より広範囲のユーザーにアプローチできる可能性が高まっています。

3-3. 新規顧客と既存顧客のデータを統合できる

繰り返しになりますが、ASCでは、1つのキャンペーンで新規顧客と既存顧客それぞれに広告の出し分けが可能

従来のキャンペーンでは、ターゲティングごとに広告キャンペーンを分ける必要がありました。そのため、各広告セットのデータ量が少なく、なかなか学習が進まないというケースも。

一方で、ASCは、ターゲットごとに広告キャンペーンや広告セットを分ける必要がありません。1つのキャンペーン内にデータを統合することで、機械学習の精度・スピードが高まり、より効率的な運用に繋がると言えるでしょう。

 

4. ASCのデメリット

進化した機械学習による自動化で、さまざまなメリットを持つASC。しかし、デメリットとして、下記の点には注意が必要です。

4-1. ターゲティングの詳細設定ができない

ASCでは、国レベルのターゲティングのみが可能。裏を返せば、詳細なターゲティングが出来ないというデメリットを抱えています。

従来のキャンペーンでは、年齢、性別、興味関心などで詳細なターゲティングを行うことができました。

ASCでも、地域、最低年齢、配信面の除外設定は可能です。しかし、ASCでは、「特定の地域に住んでいる」「特定の趣味を持っている」などの設定ができません。

狭い層にピンポイントで配信を行いたい、細かくターゲットを指定したい場合には、従来のキャンペーンを活用するのがよいでしょう。

4-2. 分析が難しい

また、自動化によるもうひとつの弊害はPDCAを回しづらいということでしょう。

ASCでは、配信のほとんど全てが自動で行われます。例えばターゲティングや広告クリエイティブ毎に広告セットを分けていないので、どの要素が広告の成果に影響を与えているかの判別が困難だと言わざるを得ません。

 

5. ASC運用時のポイント

asc_運用のポイント

最後に、ASCで広告を配信する際におさえておきたい実践的なポイントをいくつか紹介します。

5-1. 広告クリエイティブを10~16本用意する

ASCでは、10~16本の広告クリエイティブを同時配信することが推奨されています。

Meta社の統計データによると、広告クリエイティブ数が16本を超えると学習効率が落ちると示唆されています。

また、逆にクリエイティブ数が少なすぎると、勝ちパターンの発掘に繋がらない可能性が高まります。そればかりか、CPM(広告を1,000回表示させるのにかかった金額)が上昇して、予算を無駄に消化してしまう可能性も。

自動化による効率を最大限に高めるためにも、推奨本数を目安に広告クリエイティブを用意するようにしましょう。

5-2. 広告クリエイティブの質

ASCに限らず質の高い広告クリエイティブを準備することは、Meta広告の成功の秘訣です。

いくら最適なユーザーに自動で配信できるからといって、クリエイティブの質が低ければ成果には繋がりません。ユーザーのニーズをおさた質の高いクリエイティブ制作を心がけましょう。

▼広告クリエイティブ制作については、こちらのコラムもご覧ください

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自社でWeb広告を出稿する際に、最初にネックになるポイントのひとつが、バナー制作ではないでしょうか?Webにおけるバナーとは、ほかのWebページやサービスを紹介するために配置する画像のこと。

5-3. 通常キャンペーンとの平行運用

ASCの導入当初は、通常のキャンペーンと平行して運用することもオススメです。

ASCでは、同一アカウント内のほかのキャンペーンデータも機械学習に利用します。通常キャンペーンの広告の良し悪しもASCの学習に反映されるので、相乗効果でCPAの改善が見込めるでしょう。

最初は通常キャンペーンの予算を多めにし、学習が進むにつれてASCへ予算を寄せていくことで、さらに効率的な運用につながります。

5-4. 学習のやり直し

機械学習が完了したにもかかわらず、CPAが目標よりも大幅に高くなっている場合には新しいキャンペーンをたてて学習をやり直すことも検討しましょう。

ただし、頻繁なキャンペーンの立て直しや広告内容の修正は、学習を妨げる結果にもなりかねません。配信ステータスが「情報収集中」かつ、学習進捗度が70%を超えるタイミングを目安に判断するのがよいでしょう。

 

6. まとめ

今回は、Meta広告の新しいキャンペーン「ASC(Advantage+ ショッピングキャンペーン)」について、概要から運用時のポイントまで紹介しました。

  • ASCは、最新の機械学習モデルにより自動化に特化した広告キャンペーン
  • オンライン上のコンバージョン獲得を目的としたキャンペーンと相性◎
  • 自動で適切な組み合わせで配信されるので、工数削減や大規模なテストにも
  • ASC導入初期は、通常のキャンペーンと平行運用するのがおすすめ

機械学習による自動化で効率的な運用が可能なASC。

ただし、全てを自動配信に任せておけばよいわけではなく、成果を最大化するためには質の高い広告クリエイティブの制作などいくつかのポイントがあります。

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

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