Facebook広告のコンバージョンAPI（CAPI）とは？Cookieレス時代になぜ重要なのか・導入メリット・簡単な設定方法まで解説！
コラム
Cookieレス化が進むにつれて、Cookieを使用せずにコンバージョンを計測できるコンバージョンAPI（略称：CAPI）の需要が高まっています。
▼Cookieレスについてはこちらのコラムをご覧ください。
Cookieレスが広告に与える影響とは？Cookieが使われるシーン・今後の対策まで、初心者向けに詳しく解説
Cookieとは、ユーザーがWebサイトを開いたとき、スマートフォンやPCに保存される小さなテキストファイルのこと。ユーザーの行動履歴や会員情報などが保存されています。しかし最近では、Cookieの利用を制限する「Cookieレス」という動きがあります。
しかし、一般にコンバージョンAPIの導入はハードルが高いとされています。
「専門知識がないので設定できない」、
「設定が複雑であきらめてしまった」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はCookieレスの時代に必須のコンバージョンAPIを誰でも簡単に低コストで導入できるオススメのサービス「Stape」を紹介します。
- コンバージョンAPIとは
- Stapeの概要
- Sptapeの設定方法
ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社以上のデジタルコミュニケーションを支援してきました。
Web広告運用代行に関するご相談も承っております。こちらからお気軽にお問い合わせください。
目次
1. コンバージョンAPI（CAPI）とは
「Stape」を紹介する前に、コンバージョンAPIについて概説します。
1-1. コンバージョンAPIの概要
コンバージョンAPIとは、Cookieを使用せずにFacebook広告（Meta広告）のコンバージョン測定を正確に行うためのツールです。
従来のFacebook広告では、広告主のWebサイト内にピクセルタグを設置し、Cookieを使用してデータを収集していました。
Cookieとは、ユーザーがWebサイトを開いたとき、スマートフォンやPCに保存される小さなテキストファイルのこと。ユーザーの行動履歴や会員情報などが保存されています。
しかし、プライバシー保護の観点から近年Cookieの利用を制限する傾向が主流となっています。そこで、ユーザーの行動を計測する方法として現在脚光を浴びているのが、このコンバージョンAPIです。
コンバージョンAPIを使用した場合、Cookieを使用せずに、サーバーから直接データの取得をできるようになります。
1-2. コンバージョンAPI導入方法と従来のデメリット
続いて、コンバージョンAPIの主な導入方法と、導入のデメリットを紹介します。
【導入方法】
主なコンバージョンAPIの導入方法は下記の3つです。
①パートナー連携を利用
Shopify、WordPress、Makeshopなど、Facebook広告との統合を提供するプラットフォームを利用する場合は、「パートナー連携」でコンバージョンAPIの設定が可能です。
これらを活用する場合には、コーディング不要でイベントを設定することできます。
②Googleタグマネージャー（GTM）を利用
Googleタグマネージャー（GTM）は、Webサイトに埋め込むタグ（アナリティクスタグや広告タグ）を設定・管理できる便利ツール。このツールを利用してコンバージョンAPIを導入することも可能です。
※参考：サーバー側Googleタグマネージャ(GTM)用コンバージョンAPI
▼Googleタグマネージャー（GTM）についての詳細はこちらの記事もご覧ください。
Googleタグマネージャー（GTM）とは？完全ガイド｜広告タグ・GA設定や使い方を丁寧に解説
Googleタグマネージャー（GTM）は、Webサイトに埋め込むタグ（アナリティクスタグや広告タグ）を設定・管理できる便利ツール。サイトのアクセス解析や広告の成果測定に欠かせないツールといえます。
③自社開発
社内に専門知識を持ったエンジニアがいる場合には、自社開発も可能です。
【コンバージョンAPI導入のデメリット】
コンバージョンAPIの導入には、高いコストが必要です。
サーバー費用、保守費用、パートナー統合利用時のツール利用料などの価格面はもちろん、自社開発をする場合にも、専門性の高い人材の確保や、開発の時間もかかります。
これらのコストに対応しきれず、コンバージョンAPI導入に二の足を踏んでいるという企業も多いはず。
一方で、次章から紹介する「Stape」は、専門知識なしにコンバージョンAPIを導入できるサービス。利用料はかかりますが、比較的安価に導入できるのもポイントです。
▼コンバージョンAPI（CAPI）について、詳細はこちらの記事もご覧ください。
Facebook広告のコンバージョンAPI（CAPI）とは？Cookieレス時代になぜ重要なのか・導入メリット・簡単な設定方法まで解説！
コンバージョンAPI（略称：CAPI）とは、Cookieを使用せずにコンバージョンを計測する方法です。Cookieレス時代が進む昨今では、注目も高まっているのではないでしょうか。
2. Stapeとは
2-1. Stapeの概要
（引用：誰でもできる、簡単なサーバーサイドのタグ付け – Stape）
Stapeとは、「STAPE, INC.」というアメリカの企業が提供するサービスのこと。
このSTAPE, INC.とMetaが共同で開発したのが、「Meta Conversions API Gateway Hosting」。めんどうな手動のタグ設定なしでFacebook広告のコンバージョンを簡単に実装できるサービスです。
実装の手軽さはもちろんのこと、Meta公認のサービスのため、信頼性も高いと言えるでしょう。
2-2. Stapeの機能
Stapeを特徴づける機能は、主に下記の3点です。
（引用：手軽にMetaコンバージョンAPIゲートウェイを実装 – Stape）
①サーバーサイドトラッキングを使用し、より正確なデータ収集が可能
「サーバーサイドトラッキング」とは、ユーザーのブラウザではなくサーバーを利用してWebサイト上のユーザー行動を収集する方法です。
従来はCookieを使用することで、ブラウザで収集したデータを広告に利用していました（クライアントサイドトラッキング）。
この手法に代わるものとして「サーバーサイドトラッキング」は登場しました。「サーバーサイドトラッキング」は、広告主のサーバーから広告プラットフォームへ直接データを送信できるため、主に下記のような利点を兼ね備えています。
・サーバー側でデータを処理することで、より一貫性のある分析データを取得可能
・ページにかかる負荷を軽減し、Webサイトの速度低下を防ぐことが可能
・広告ブロッカーやクライアント側のスクリプトによる問題が解消され、より正確なデータを取得可能
・サーバーから直接データを送信するので、ユーザーの匿名性を維持し、個人を特定できる情報を保護することが可能
②手動のタグ設定が不要
通常、コンバージョンAPIの導入においては、Facebookサーバーに送信が必要な情報を手動で設定することが必要になります。この手順が繁雑なため、ITエンジニアなどの専門的な知識がなければコンバージョンAPIの導入は難しいと言われています。
しかし、Stapeの場合は、Stapeの管理画面上でほとんどの設定が完了します。そのため、専門的な知識に乏しくとも、容易にコンバージョンAPIの導入が可能なサービスというわけです。
③1つのコンバージョンAPIで複数のMetaピクセルを設定可能
Metaピクセルとは、商品の購入や問合せのようなWebサイト内でのユーザーの行動（コンバージョン）を計測するために、サイト内に設置するJavaScriptコードです。
Stapeは、1つのコンバージョンAPIで複数のMetaピクセルの設定が可能という特徴を備えています。複数のWebサイトを同時に計測したい場合でも安心して利用できます。
また、Stapeは、パートナー連携のように、広告主が利用するプラットフォームに依存した計測方法ではありません。特定のプラットフォームのみの計測を行いたい場合は、パートナー連携を利用した方がよい場合もあるでしょう。しかし、複数のプラットフォームを横断して計測したい場合には、Stapeをおすすめします。
2-3. 費用
Stapeでは、従量課金プランと無制限プランのいずれかの料金プランから選択できます。なお、2024年7月現在、いずれのプランも登録時から7日間の無料トライアルを利用可能です。
（引用：Server-side hosting pricing – Stape）
①従量課金プラン：1ピクセルごとに月額10ドル
・毎月最大1,000万件のイベントを計測可能。
・ヘルプデスクのSLA―最大2営業日
②無制限プラン：月額100ドルで毎月最大100ピクセル数
・毎月最大2億件のイベント
・ヘルプデスクのSLA―最大1営業日
自社の広告のコンバージョンを計測したい場合には、従量課金プランで十分でしょう。
複数のサイトを運営している、代理店としてStapeを導入したいという場合には、予算との兼ね合いで無制限プランを検討するのがオススメです。
3. Stapeの実装手順
この章では、Stapeの実際的な設定の手順について解説します。
3-1. アカウントの作成
まずはこちらのページから必要情報を入力し、アカウントを登録してください。
3-2. プランの選択
希望する料金プランを選択してください。1ピクセルごとに月額10円の従量課金プランか、月額100ドルの無制限プランを選択可能です。なお、無制限プラン以上の内容を希望の場合には、価格を個別に相談することもできます。
併せて支払い情報の登録も必要になるので、指示にしたがってクレジットカードを登録してください。
3-3. Meta Conversions API Gatewayに登録
クレジットカードの登録後、アカウントへの招待メールが届きます。24時間以内に記載のリンクをクリックして登録を完了してください。
3-4. Metaピクセルの接続
（引用：Stape）
3-3まで完了したら、管理画面に入れるようになります。「データソース追加」のボタンをクリックし、Metaの広告アカウントとの連携を行いましょう。
なお、Stape公式では、ここで「自動詳細マッチング（Automatic advanced matching）」の項目をオンにすることを推奨しています。「自動詳細マッチング」を有効にすることで、イベントの計測の質が向上します。
（引用：Stape）
セットアップが完了した画面は上記のようになります。
3-5. テストを実行
（引用：Stape）
セットアップが完了したら、正しく接続されているか確認するためにテスト送信を行います。
なお、テスト送信がピクセルの接続から30分後以降を目安に行うようにしてください。
4. Stape導入のメリット
ここでは、Stape導入のメリットを改めて整理します。
4-1. 技術的な専門知識がなくても容易に設定できる
上記の通り、Stapeは管理画面上でほぼすべての設定が完了するサービスです。Stapeの管理画面を発行し、Metaの広告アカウントと紐づけるだけで簡単にコンバージョンAPIの計測が行えます。
※テストや接続に不安を感じた場合には、ぜひユニークワンにお問い合わせください。ユニークワンでは、Stapeを活用したWeb広告運用を行っています。
4-2. GTMを利用するよりも設定が簡単で安価
Facebook広告のコンバージョンAPIを導入する代表的な方法のひとつに、サーバーサイドGTMの活用が挙げられることはすでに述べました。
ただし、サーバーサイドGTMを活用する方法はやはり高コストです。GTM自体は無料で利用可能ですが、サーバーを設置するためにクラウドサービス「Google Cloud Platform（GCP）」の契約が必要で、継続的に利用料が発生します。また、この方法の場合は計測タグの実装だけではなく、サーバーの立ち上げ管理も必要となるため、技術的コストもかかります。
安価に簡単に自社でコンバージョンAPIを実装したい場合には、やはりStapeがオススメといわざるを得ないでしょう。
ただし、一部ではStpaeを使用せずとも簡単にコンバージョンAPIを導入できるケースもあります。例えばWordPressで作成したサイトを計測する場合などは、下記のコラムの手順を参照してみてください。
▼Wordpressを用いたコンバージョンAPI導入方法についてはこちらの記事をご覧ください
Facebook広告のコンバージョンAPI（CAPI）とは？Cookieレス時代になぜ重要なのか・導入メリット・簡単な設定方法まで解説！
コンバージョンAPIの設定事例として、”簡単”と言われているWordPressを使用した方法をご紹介します。
4-3. Stapeを入れると広告の学習速度があがる可能性がある
Stapeの導入は、Facebook広告の成果向上にも貢献する可能性があります。
サーバーサイドトラッキングの技術を用い、広告ブロッカーの影響を最小限におさえ、サーバーにてより一貫性のあるデータ収集が可能です。そのため、質のよいデータが効率よく集まる可能性が高く、広告の学習速度向上に寄与すると考えられます。
5. Stapeのデメリット
最後に、Stape導入のデメリットも紹介します。
5-1. 無料ではない
Stapeの利用は無料ではありません。
すでに述べたとおりGTM使用時のサーバー費用よりもStapeの方が安価になる可能性は十分ありますが、使用したいピクセル数によっては採算が合わないという場合もあるでしょう。
5-2. トラブルシューティングが必要な場合がある
コンバージョンAPIの設定が簡単にできるStapeですが、エラーの解消には専門的な知識が必要となる場合があります。自社で問題の解決が難しい場合には、プロに設定を依頼することも検討しましょう。
6. まとめ
今回はコンバージョンAPIの導入を簡単にするサービス「Stape」について紹介しました。
- Stapeは技術的な知識がなくともコンバージョンAPI導入を可能にするサービス
- Stapeの設定において、手動でのタグ設置は不要
- サーバーサイドトラッキングの技術により、広告の学習効率が向上する可能性がある
ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社以上のデジタルコミュニケーションを支援してきました。
Web広告運用代行に関するご相談も承っております。こちらからお気軽にお問い合わせください。
