コラム

cookieレス時代のターゲティングとは?Web広告効果を最大化する最新手法を一挙紹介

公開: 更新: インターネット広告

cookieレスターゲティング_アイキャッチ

Web広告の強みは、狙ったターゲットにピンポイントで広告を届けられる高いターゲティング精度にあります。しかし、近年のプライバシー保護の高まりを受け、このターゲティング手法は大きな転換を迫られています。

その背景にあるのが、cookie規制の動きです。

cookieとは、PCやスマートフォンに保存されるユーザーの行動履歴を記録する仕組み。この利用が制限されることで、従来の方法では効果的なターゲティングが難しくなっています

そこで本記事では、cookieを使わずにプライバシーに配慮しながら広告配信を行う、最新のターゲティング手法をまとめてご紹介します。

  • cookie規制とは?
  • Web広告のターゲティングとは?
  • プライバシー保護に配慮した最新の広告技術
  • ターゲティング手法の選び方

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

広告運用に関するお問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ。

 

1. cookie規制の影響

1-1. cookie規制とは?

cookieレスターゲティング_cookieとは

cookieとは、スマートフォンやPCに保存される小さなテキストファイルのこと。

このファイルには、ユーザーの行動履歴や会員情報などが記録されています。たとえば、ネットショッピングや会員登録が必要なサイトで、毎回ログインし直さずに利用できるのは、このcookieのおかげです。cookieは、サイトの利便性を高める役割を果たしています。

しかし、近年ではプライバシー保護の強化が求められており、cookieの利用に対する規制が進んでいます。特に、ユーザーの行動を追跡し、広告表示に利用する第三者cookie(広告主や外部サービスによって設定されるcookie)は、段階的に廃止されつつあります。Google Chromeも2024年までに第三者cookieのサポートを終了する予定です。

このような規制により、従来のウェブ広告やターゲティング手法が大きな変化を迎えています。

▼cookie規制についての詳細はこちらの記事もご覧ください

Cookieレスが広告に与える影響とは?Cookieが使われるシーン・今後の対策まで、初心者向けに詳しく解説

Cookieとは、ユーザーがWebサイトを開いたとき、スマートフォンやPCに保存される小さなテキストファイルのこと。ユーザーの行動履歴や会員情報などが保存されています。

1-2. cookie規制の影響

cookie規制によるWeb広告への影響は非常に大きく、これまでの広告運用における主要な手法が変わろうとしています。

特に、Web広告ではcookieを利用してユーザーの行動を追跡し、効果的な広告配信を行ってきました。特にcookieが重要な影響をはたしていたのは、以下のような領域です。

興味関心ターゲティング:ユーザーの過去の閲覧履歴をもとに、興味のある広告を表示する手法。
リターゲティング:一度自社サイトを訪れたユーザーに対して、再度広告を配信し、再訪を促す手法。
コンバージョントラッキング:広告がどれだけの成果(商品購入や資料請求など)につながったかを計測する仕組み。
フリークエンシーの計測:同じユーザーに対して、どれくらいの頻度で広告が表示されたかを把握する手法。

これらの手法がcookieに依存していたため、第三者cookieの廃止により、従来の方法では効果的な広告運用が難しくなります。

特に、リターゲティングやコンバージョン測定が困難になるため、企業が効果的にユーザーを再アプローチしたり、広告の成果を正確に把握することが難しくなってしまいます。

このような状況に対して、cookieに代わる新しい広告手法が今、注目されています。この記事では主にリターゲティングにおける代替手法を紹介します。

▼コンバージョン測定におけるcookieレス対策こちらの記事でご確認ください

Facebook広告のコンバージョンAPI(CAPI)とは?Cookieレス時代になぜ重要なのか・導入メリット・簡単な設定方法まで解説!

コンバージョンAPI(略称:CAPI)とは、Cookieを使用せずにコンバージョンを計測する方法です。

 

2. リターゲティング(リマーケティング)広告とは?

2-1. リターゲティング広告の概要

cookieレスリターゲティング_リターゲティング広告とは

リターゲティング広告とは、自社サイトを訪れたユーザーを追跡して配信する広告のこと。

例えば、一度訪れたショッピングサイトやサービスの広告を、その後に他のWebサイトやSNSで目にしたことがあるかもしれません。これがリターゲティング広告です。リマーケティング広告とも呼ばれます。

この広告手法は、ユーザーが一度サイトを訪れたという行動履歴をもとに、そのユーザーに対して再度アプローチするために使われます。

具体的には、ユーザーが自社サイトを離れた後も、さまざまなWebサイトやプラットフォームでそのユーザーに広告を表示することで、再訪を促し、最終的にコンバージョン(購入や問い合わせなど)に繋げることを目指しています。

Web広告の非常に協力な手法のひとつであるリターゲティング広告では、cookie情報を利用して、訪問者のブラウザに広告を表示させてきました。

2-2. リターゲティング広告とcookieの関係

リターゲティング広告は、cookieを使ってユーザーを追跡することで成り立っています。

ユーザーが一度サイトを訪れた際、そのユーザーのブラウザにcookieを保存し、その後もそのユーザーを追跡することで、適切なタイミングで広告を表示することを可能としていました。

しかし、cookie規制の強化に伴い、従来のリターゲティングが非常に難しくなるという課題が生まれています。

その結果、Web広告業界ではcookieに依存しない新しいリターゲティング手法が求められています。

プライバシーを保護しながらも、ユーザーに対して再度アプローチできる技術の開発が進められており、cookieレス時代に対応する広告手法の導入が急務となっています。

▼リターゲティング広告について更に詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください

リターゲティング広告とは?仕組みや活用法がわかる!iOSアップデートの影響も解説

「ターゲット」には「標的」という意味がありますが、ウェブ広告での「リターゲティング」とは「自社サイトを訪れたユーザーを対象として広告を出すこと」を指します。

 

3. プライバシー保護広告の進化

3-1. プライバシー保護広告とは

cookieレスリタゲ_プライバシー保護広告

現在、Web広告業界では、cookie規制に伴いプライバシー保護広告が急速に発展してきています。

プライバシー保護広告とは、ユーザーのプライバシーに配慮しつつ、パーソナライズされた広告を提供するための技術のこと。ユーザーのデータを尊重しながらも効果的に広告を配信するために、以下のような手法を取り入れるようになっています。

①ユーザーの同意を得たデータ収集

データの収集は、ユーザーが明確に同意を示した場合にのみ行われます。これにより、ユーザーが自分のデータがどのように利用されるのかを選択できるようになります。

②データの最小化

広告効果を高めるために、必要最小限のデータのみを収集するのが主流となっています。不要なデータの収集を避けることで、ユーザーのプライバシーをより一層保護することが可能です。

③データの匿名化

個人が特定されるリスクを避けるため、データを匿名化して収集します。これにより、広告のターゲティングの精度を保ちながら、プライバシーにも配慮することが可能です。

このように、cookieに依存しない広告手法が普及する中で、プライバシーを保護しつつも、ユーザーに適切な広告を届ける手法が台頭してきています。

3-2. プライバシー保護広告の具体例

では、プライバシーを守りながらも効果的なリターゲティングを叶えるために、具体的にどのような技術があるのでしょうか?以下に、その代表的な取り組みを簡単に紹介します。

①プライバシーサンドボックス

Google社が提供する、ウェブやAndroidアプリの両方でユーザーのプライバシー保護を強化と広告効果の最大化の両立を目指す、業界全体の取り組みのこと。

②ゼロパーティデータの活用

ユーザー自らが提供したデータを活用することで、cookieに依存せずリターゲティングやパーソナライズされた広告配信を可能にする手法のこと。

③同意管理プラットフォーム(CMP)

ユーザーが自分のデータの利用に関して明示的に同意を設定できる仕組みのこと。

これらの技術を活用することで、広告主はプライバシーを尊重しつつ、ユーザーに適切な広告を配信できるようになります。次の章では、cookieを使わない具体的なリターゲティング手法について、より詳しく解説します。

 

4. cookieを使用しないリターゲティングの代替手法

cookieなしリターゲティング_代替手法

ここからは、cookieを使用しないリターゲティングの代替手法を詳細に解説していきます。

4-1. ファーストパーティデータの活用

ファーストパーティデータとは、自社がユーザーとの直接的なやり取りを通じて収集したデータのこと。ユーザーの購入履歴やメールアドレス、会員情報などが含まれます。

このデータを活用すれば、ターゲティング広告を行う際に、cookieに依存せずとも、より精度の高い広告配信が可能です。例えば、購入履歴から特定の商品に興味をもった顧客に対して、関連商品の広告を表示したり、メーリングリストを使用して特定の顧客層にメールマーケティングを行ったりの施策が考えられます。

また、自社が保有するデータを活用することで、顧客との信頼関係をもとにしたマーケティングができるのも特徴。LTVを上げ、長期的な成長に寄与することができるでしょう。

【メリット】

●データの精度が高い

自社で直接収集したデータであるため、自社以外が収集したデータに比べ信頼性が高いのが特徴です。

●プライバシーの懸念が少ない

自社が直接収集したデータを使用するため、プライバシー保護の観点から懸念が少なく、規制にも適合しやすいと言えます。

4-2. カスタマーマッチ

カスタマーマッチは、ファーストパーティデータ(自社保有データ)を広告のターゲティングに利用する方法。既存顧客やその類似層に対して効果的に広告を配信したい場合に、特に有効な手法です。

4-1 で解説した「ファーストパーティデータの活用」と異なるのは、主にデータ活用範囲。

ファーストパーティデータの活用は、自社サイト内でパーソナライズされた広告を既存顧客に配信するなど、基本的に自社が所有するチャネル内でデータ利用が完結します。

一方でカスタマーマッチは、GoogleやFacebookなどの広告プラットフォームにアップロードして利用する手法です。

プラットフォーム側でそのデータをもとに、既存顧客や類似した新規ユーザーに対して広告を配信します。これにより、プラットフォームの広範なユーザーベースを活用し、リーチを広げることが可能に。自社のデータだけではリーチできなかった新しいユーザー層に対しても、広告を配信できるという点で、より拡張性が高い手法です。

【メリット】

●既存顧客への高精度ターゲティング

自社で既に把握している顧客に対して、ピンポイントで広告を配信できるため、コンバージョン率が高くなる傾向があります。

●広がりのあるターゲティング

既存顧客のデータをもとに、類似ユーザーをプラットフォームが自動的に見つけ出し、より広い層にアプローチできるのも特長です。

4-3. コンテキストターゲティング

コンテキストターゲティングとは、ユーザーが現在閲覧しているコンテンツの内容に基づいて広告を配信する手法。

例えば、ユーザーがフィットネスに関する記事を読んでいる場合、ページコンテンツに関連してジムや健康食品に関する広告を自動で表示する仕組みです。cookieを使用して行動を追わずとも、ユーザーの興味関心に合わせた広告を配信できるターゲティング手法と理解するとよいでしょう。

特に多数の記事を掲載するポータルサイトや、動画ストリーミングサービスなど、コンテンツ配信系のプラットフォームと相性の良い手法。視聴中のコンテンツと関連性の高い広告を配信することで、ユーザーにとっても違和感のない広告体験を提供できるのも強みです。

【メリット】

●cookieを使用せずユーザーの興味関心に沿ってアプローチできる

ユーザーの行動履歴を追跡する必要がなく、プライバシーを保護しながら関心に沿った広告を効果的に表示できます。

●コンテンツとの関連性の高い広告配信ができる

ユーザーが関心を持つコンテンツに基づく広告が表示されるため、クリック率やコンバージョン率の向上が期待できます。

4-4. プライバシーサンドボックス

プライバシーサンドボックスとは、Googleが提唱する、プライバシー保護を重視した広告技術。2019年にChromeからリリースされ、現在も開発が進められています。

この技術の特長は2点。1つ目は、ユーザーのデータをブラウザ内で処理するため、広告主に対して個別のユーザー情報を提供しないことです。2つ目は、コホートと呼ばれる、似た行動パターンを持つグループに対してターゲティングができることです。

すなわち、広告主が個別のユーザーの情報を収集せずとも、適切なグループへの広告配信を可能にする技術とまとめられます。

このため、プライバシー保護と広告効果の両立が可能な点が最大の特長と言えるでしょう。

【メリット】

●プライバシー保護

ユーザーのデータをブラウザ内で処理するため、広告主に個別のユーザー情報は提供されません。

●グループターゲティング

個人ではなく、行動パターンが似たユーザーをグループ化し、広告を配信。個別のデータを収集しなくとも、精度の高い広告配信が可能です。

4-5. 機械学習を使ったターゲティング

機械学習を使ったターゲティングとは、膨大なデータをもとに、ユーザーの行動や属性を予測し、最適な広告を配信する手法です。プラットフォームに収集されたデータをもとに、機械学習やアルゴリズムがユーザーの興味関心や行動パターンを分析し、精度の高いターゲティングが可能になります。

機械学習を用いたターゲティングが可能な広告の代表例として、Google広告のP-Max(Performance Max)や、Meta広告(Facebook広告・Instagram広告)のASC(Advantage+ Shopping Campaigns)があります。これらは、ファーストパーティデータの活用や、機械学習とAIによる予測を用いて、自動でターゲティングの最適化を行うことが特長です。

これらのキャンペーンは、cookieレス環境でも精度の高い広告配信が可能であるため、今後も有効な広告キャンペーンとして注目が高まっています。

【メリット】

●cookieに依存しない

機械学習は、cookieに依存せず、他のデータソース(ファーストパーティデータやプラットフォームに蓄積された膨大なデータなど)を活用して正確な予測が可能です。

●高精度なターゲティング

機械学習のアルゴリズムを活用することで、従来のターゲティング手法よりも精度の高い広告配信が期待できます。膨大なデータセットからユーザーのパターンを見つけ出し、最適なタイミングで広告を届けることが可能です。

▼P-MAX、ASCについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください

【初心者向け】Google広告の”P-MAX(パフォーマンス最大化)キャンペーン”とは?注意点や設定方法も解説!

「P-MAX(パフォーマンス最大化)キャンペーン」とは、2021年にGoogle広告で新しくスタートした広告プロダクトです。

【Facebook広告】ASC(Advantage+ ショッピングキャンペーン)とは?工数削減で成果最大化!

ASCとは、「Advantage+ ショッピング キャンペーン」の略で、Facebook、Instagramなどを提供するMeta社の広告キャンペーン。

4-6. ゼロパーティデータの活用

ゼロパーティデータとは、ユーザーが自ら進んで提供するデータのこと。

例えば、アンケートに回答したり、サイト内でカスタマイズの設定を行ったりする際に、ユーザーが直接提供する情報がこれに該当します。cookieなどの追跡データとは異なり、ユーザー自身が明確に意図して提供したデータであるため、プライバシー保護の面で非常に優れた手法です。

ゼロパーティデータを活用することで、企業はユーザーのニーズや興味を正確に把握し、パーソナライズされた広告や提案を行うことができます。

【メリット】

●ユーザーの信頼を得やすい

ユーザーが自ら提供するデータであり、追跡や第三者データに依存しないため、プライバシーへの懸念が少ないのが特長。また、ユーザーが自らの意思でデータを提供しているため、ユーザーにとっても価値の高い内容を届けやすくなります。

4-7. デバイスターゲティング

デバイスターゲティングとは、スマートフォンなどのデバイスに付与された固有の情報を利用して、特定のユーザーに広告を配信する手法です。

iOSデバイスではIDFA(Identifier for Advertisers)、AndroidデバイスではGAID(Google Advertising ID)といった識別子(Device ID)が使われており、これらの情報をもとにデバイスを対象にしたターゲティングを行います。

この手法の大きな特長は、特定のアプリ内や複数のアプリ間で広告を配信することが可能な点。ブラウザのcookieに依存することなく、デバイスに基づいて長期的な追跡が可能です。

【メリット】

●アプリ内でも有効な追跡ができる

スマートフォンアプリなどでは、ブラウザcookieが使えないことが多いです。しかし、デバイスIDを利用すれば、cookieに依存せず、アプリ内でもターゲティングされた広告を配信することが可能です。

●長期的な追跡が可能

デバイスIDは特定のデバイスに紐づけられているため、cookieのように消去されにくく、同じデバイスに対して長期間にわたる追跡や広告配信が可能です。

 

5. cookieレス時代のWeb広告にどの手法が最も有効か?

5-1. 手法選びのポイント

cookieレスターゲティング_手法の選びかた

前章では、cookieを使用しないリターゲティングの方法として、具体的なものをいくつか紹介しました。では、実際にどの手法を選択するべきなのでしょうか。

cookieを使わない広告手法にはさまざまな選択肢があり、それぞれに特有の強みがあります。効果的な広告運用を実現するためには、自社の広告目標や配信媒体に応じて、最適な手法を選ぶことが重要です。ここでは、手法を選ぶ際のポイントについて説明します。

●広告の目的に応じた手法の選択

ターゲットをしぼった新規顧客の獲得、既存顧客へのアプローチ、認知度の向上など、広告を配信する目的に応じて手法を選択することが重要です。例えば、再訪を促したい場合にはカスタマーマッチ、購買が見込める新規層へのアプローチには機械学習を活用したターゲティングなど、場合に応じて手法を使い分けましょう。

●業種や保有データに基づく組み合わせ

自社の業種や保有しているデータの種類に応じて、複数の手法を組み合わせることで、ターゲティング精度を上げることが可能です。例えば、ファーストパーティデータを活用する企業では、自社データとカスタマーマッチを組み合わせることで、より効果的な広告配信ができるでしょう。

5-2. 手法ごとの最適シーン

cookieを使わない代替手法には、それぞれ特定の場面で効果を発揮する特徴があります。ここでは、手法ごとの最適な活用シーンを紹介します。

●ファーストパーティデータの活用

購買データやCRMデータを豊富に持つECサイトやサブスクリプション型ビジネスに最適です。自社で保有するファーストパーティデータを使って、精度の高いターゲティングやパーソナライズが可能です。

例:過去の購買履歴をもとに、リピート購入を促すメール広告や、顧客の購買傾向に合わせた特別オファーを提供。

■カスタマーマッチ

顧客との接点が多い企業や、オンラインとオフラインのデータを統合した広告展開を行いたい企業に向いています。

例:既存の顧客リストを使って、特定の顧客に対して広告を配信したり、類似オーディエンスをターゲットにして新規顧客を獲得。

■コンテキストターゲティング

ニュースサイトやメディアサイトでの広告配信に有効です。ユーザーの興味に関連した広告を、現在閲覧中のコンテンツに基づいて表示できるため、パーソナライズを維持しつつcookieに依存しないターゲティングが可能です。

例:自動車関連の記事を読んでいるユーザーに対して、自動車保険や車両販売の広告を配信する。

■プライバシーサンドボックス

Google広告を活用する企業におすすめです。プライバシー保護を重視しつつ、ユーザーの興味関心に基づいたターゲティングが可能です。

例:コホート(行動パターンが似たグループ)をターゲットにした広告配信で、個別のユーザー情報を収集せずに関心に基づく広告を表示。

■機械学習を使ったターゲティング

配信面にこだわらず、広告の自動最適化を求める企業に最適です。特に、AIを使ったターゲティングに任せたい企業や、リソースを削減しながらも高い広告効果を狙いたい場合に有効です。また、複数のデータソースから得た情報を活用し、ターゲティングの精度を上げたい企業にも向いています。

例: P-maxを使ってGoogleの複数チャネル(検索、YouTube、ディスプレイなど)での広告を一括最適化したり、ASCを利用してFacebookやInstagramで類似オーディエンスを自動的に作成し、購買予測に基づく広告を配信する。

■ゼロパーティデータの活用

顧客に対してパーソナライズされたサービスを提供するビジネスに向いています。特に、ファッション、旅行、フィットネスなど、顧客の好みやニーズに応じた提案が重要な業種に効果的です。

例:顧客が提供した好みや要望に基づいて、個別にカスタマイズされた商品やサービスを提案する広告。

■デバイスターゲティング

モバイルアプリやクロスアプリ広告を多用する企業に適しています。デバイスIDを活用することで、アプリ内での広告配信や、異なるアプリ間でのターゲティングが可能です。

例:特定のモバイルアプリを使用するユーザーに対して、関連アプリのインストール広告やサービスの利用促進広告を表示。

6. まとめ

今回の記事では、cookieレスに対応するターゲティング手法について解説しました。

  • cookieレスとは、特にサードパーティcookie(第三者cookie)の制限を指す
  • cookieレスによって、Web広告のターゲティングやコンバージョン測定が難しくなる
  • cookieに依存しない新しいターゲティング手法の導入が必要
  • cookieに依存しないターゲティング手法には各々の特長があるので、目的に応じた使い分けが必要

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

地方では数少ないGoogle・Yahoo!JAPAN・Facebookの正規パートナーです。広告出稿をご検討している方は、お気軽にこちらよりご相談・お問い合わせください。

 

あわせて読みたい