成果の出るランディングページ(LP)とは?ホームページとの違い・作り方・活用方法|地方企業での事例も
LPO(Landing Page Optimaization)とは、「ランディングページの最適化」を指します。
Web広告運用でサイトへの流入は確保できたものの、お申込みや購入などの成果=コンバージョンに結びつかない場合は、LPに原因があることも。そのような課題を解決するために、LPの構成やデザインなどを最適化する施策が「LPO」です。
今回のコラムでは、「そもそも”いいLP”って?」「具体的に何から手を付けたらいいの?」という方にもわかりやすいよう、LPOの基礎を解説します。
- LPOとは?
- LPOの実施の手順
- LPOを行う際のチェックリスト
- おすすめのLP分析ツール
ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。LPの制作やLPOについても多数の実績があります。
LP制作やLPOに関するお問い合わせは、こちらからお気軽にどうぞ。
目次
1. LPOとは?
まずはLPOについて概要を説明します。
1-1. LPO=ランディングページ最適化
LPOとはLanding Page Optimaizationの頭文字をとったもので、「ランディングページの最適化」を意味します。
LP(ランディングページ)とはユーザーが最初に訪れるページのこと。広義には、ユーザーが最初に閲覧するページは全てランディングページともいえます。
一方で、狭義には主にWeb広告の遷移先として、ユーザーのアクション誘発を目的としたページを指してLPと呼ぶことがあります。
今回の記事で解説するLPOにおけるLPは、狭義のLPを意味します。つまりLPOとは、ユーザーがサイトに訪問した際に、いかにユーザーの関心をひきつけ、離脱を防ぎ、ユーザーのアクションを獲得できるかが重要になる施策なのです。
1-2. LPはWeb上の営業パーソン
LPの目的は、ユーザーの態度変容を促し、コンバージョンを獲得することです。
Web広告で集客したユーザーに対し、実際にアクションを起こしてもらうため説得、接客を行うのがLPの役目。その意味で、LPはWeb上の営業パーソンと言えるでしょう。
ただサービス・商品の紹介を羅列するのではなく、コンバージョンによってユーザーが得られる便益(ベネフィット)を伝え、購入やお問い合わせ等に導くため、LPは下記のような特徴を備えています。
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①1ページ完結型の縦長のレイアウト
LPは情報を1ページにまとめた縦長のレイアウトが特徴。セールストークさながら、サービス・商品の紹介から、アクションを誘発する最後の一押しまで、一連のストーリーとして読めるように全体を構成します。
②目を引くデザイン
ユーザーを飽きさせず一連のページ展開に引き込むため、LPはユーザーの目を引くデザインが望ましいです。また、ただ奇をてらうだけではなく、受賞歴などのユーザーの関心を引く情報や、サービスを端的に表現するキャッチコピーを印象に残るように配置するなどの工夫も必要です。
③CTAボタン
CTA(Call To Action)とは、「行動喚起」を意味し、Webサイトに訪問したユーザーに具体的なアクションを呼びかけることを目的とした要素。例えば、商品購入や資料請求など、コンバージョンに至るリンクがこれに当たります。
1-3. LPOの重要要素
コンバージョン率の高いLPに最適化していくために必要なのが、LPO。より多くのユーザーにアクションを起こしてもらうには、ポイントを押さえて検証と改善を繰り返す必要があります。
その際に、特に注目すべき重要要素を3つ紹介します。
①ターゲットの理解
LPOを実施する際には、「誰に」「どんな行動を」とってほしいのかを明確にすることが重要です。例えば、10代男性と60代女性とでは、デザインひとつとっても異なる改善が必要になるでしょう。
コンバージョンに結びつく改善を行うためには、ざっくりとしたユーザー層だけではなく、「ペルソナ像」を決めておくのがおすすめです。ペルソナとは「商品・サービスを利用するユーザーを具体的にイメージするための人物像」。属性(性別、年齢、家族構成)だけでなく、趣味やライフスタイル、彼らが抱えている課題やビジョンも含めて人物像を設定出来ているか確認しましょう。
ターゲットを解像度高く理解することで、ユーザー視点でのLP改善が可能になります。
※ペルソナについて詳しく知りたい方は下記もご覧ください!
ペルソナとは?マーケティングにおける作り方や意味、成功事例を徹底解説
マーケティング、特にコンテンツマーケティングを行う際にペルソナ設定は必要だと言われています。
②コンテンツの制作
ペルソナを設計したら、ターゲットに向けてどのようなコンテンツでアプローチするかを再検討します。
見出しや本文が長すぎず適切な分量で配置する、業界特有の専門用語を極力避けるなど、初めてLPを訪れたユーザーにも伝わる内容を心がけているでしょうか?
コンバージョン率を高めるため、LPのコンテンツはユーザーの視点に寄り添い、端的にベネフィットを伝えることが重要です。一度作成したコンテンツは必ず見直し、ユーザー視点に変換しましょう。
③CTAの設計
CTAは、LPの中でも直接的に行動を促す重要な要素。
コンバージョン意欲が高いユーザーがページを訪問しても、CTAが適切に設計されていなければ、アクションを起こす前に離脱されてしまう可能性があります。ユーザーに行動を促すためには、デザイン、配置、テキスト、それぞれの要素においての工夫が必要不可欠です。
配色や形状などのデザインのほか、LPの冒頭やコンテンツの区切りなどの目立つ位置に配置するなど、ユーザーの目に止まるようにしましょう。
また、単に目立たせるだけでは唐突な印象を与えかねません。LP内の各コンテンツの内容と連動して配置を設計することで、自然な流れでCTAボタンに誘導できます。
ボタン内のテキストは、ユーザーがクリックしたくなるにはどうしたらいいか?という観点で考案するのがおすすめ。
魅力的な文言でクリックに誘導するのはもちろんですが、クリックに対する警戒心や心理的負担を減らすよう心がけましょう。クリック後どのようなページに遷移するのか明確にする、「無料」「●分で完了」などの文言でクリック後の負担が少ないことを示すなどの方策があげられます。
CTAを改善する際にも、ペルソナを元にユーザーが何を求めているか仮説を立てて検証することが重要です。
2. LPO実施の手順
それでは、LPOを実施するにあたって、どのような手順で行うべきなのでしょうか?
2-1. 現状の課題を把握する
まずは、現在のLPが抱えている問題点を把握することが必要です。LPが改善するべき課題は大きく分けて2パターンに分類できます。
②コンバージョン率が低い:滞在時間には問題がないにもかかわらず、最終的なコンバージョン獲得に結びついていない状態
Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを用いて、現在抱えている課題を定量的に確認しましょう。具体的には、クリック率、コンバージョン率、直帰率、滞在時間、離脱率などの項目を確認することで、おのずと問題点が見えてくるはずです。
※Googleアナリティクスの詳細については、下記もご覧ください!
【GA4】基本&探索レポートの使い方・特徴を丁寧に解説!
GA4には「基本レポート」と「探索レポート」という2種類のレポートがあります。従来のユニバーサルアナリティクス(以下、UA)と比べて、見た目や機能が異なるので使いこなせるか不安な方が多いのではないでしょうか?
2-2. 課題の原因の仮説をたて、分析・検証を行う
課題が把握できたら、その原因について仮説を考案します。
例えば、流入してきたユーザーがすぐにページから離脱している場合には、LPの内容がユーザーの期待するものとは違う可能性などが考えられます。構成やデザインの変更が必要となるでしょう。また、最終的なコンバージョン率のみに問題がある場合には、CTAボタンやお申込みフォームの修正が必要となります。
仮説に基づいて施策を立て、「ABテスト」などで検証しながら最適化していきましょう。
※ABテストの詳細については、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください!
具体例あり!「ABテスト」とは?効果的なやり方・注意点をネット広告代理店が解説!
「ABテスト」とは、ネット広告やランディングページ、Webサイトを改善する手法のひとつです。
3. まずはここから!今すぐ実践できるLPOチェックリスト
LPの抱える課題がわかったら、具体的な改善に着手しましょう。この節では、離脱率とCVR、それぞれの課題ごとに見るべきチェックポイントをまとめました。
3-1. 流入元との関連性(離脱率を改善したい)
広告をクリックして流入してきたユーザーは、広告からサイトの内容をある程度想定した上でLPに流入してきます。したがって、広告クリエイティブとLPのデザイン・内容に整合性を持たせることが重要です。
LPで訴求する内容は、広告と揃えるのがベストです。
また、広告クリエイティブとLPのデザインが大きくかけ離れていると、リンク先を間違えたかな?と離脱されてしまう懸念もあります。広告の設計と併せてLPのデザインを調整しましょう。
3-2. ファーストビューの改善(離脱率を改善したい)
(引用元:佐渡産ふっくら銀鮭【新潟直送】鮭好きに人気の銀鮭/初回送料無料|新潟たけうち)
ファーストビューとは、ユーザーがLPに訪れた際に最初に目に入る部分のこと。画面をスクロールせずに見られる最初の部分でユーザーの関心を引かないと、最後までLPを見てもらえない可能性があります。
ファーストビューを改善する際には、下記のポイントをチェックしましょう。
・LPの概要が、ファーストビューで簡潔にわかるようになっているか?
・キャッチコピーなどの最も伝えたい情報が、視認性高く配置されているか?
・色調や画像などが、ターゲットに合わせたものになっているか?
・ファーストビュー内にCTAボタンが配置されているか?
・「受賞歴」や「No.1」、「期間限定」などの引きの強い情報が、ファーストビューに配置されているか?
デザインやキャッチコピーなどは、最初から複数パターンを用意し、ABテストで最適化していくのがいいでしょう。
3-3. サイトの高速化(離脱率を改善したい)
関心を持ってリンクをクリックしたのに、サイトがなかなか読み込めなくて離脱してしまった経験は誰にでもあるはず。同様に、LPも読み込み時間を高速化することで、離脱率の改善が見込めます。
また、ページの読み込み時間を短縮することは、コンバージョン率の改善にも繋がります。Googleの調査によると、読み込み時間が 1秒遅れるごとにコンバージョン獲得の可能性が最大 20%減少することがわかっています。
(出典:4 things you need to know about the future of marketing)
LPの読み込みを高速化するにあたり、すぐに着手できて最も効果が高いのは、LP内の画像に着目すること。画像を圧縮、テキスト化することで、データ容量を減らし、読み込みを高速化できます。
3-4. CTAの改善(CV率を改善したい)
(引用元:Instagram・Twitter運用のための分析ツール | ooowl(オウル))
CTAは、ユーザーにアクションを起こしてもらうための最後のひと押し。CTAボタンのテキストやデザインを最適化することで、コンバージョン率が向上する可能性があります。
①CTAボタンのテキスト
「今買わなければ!」「今自分には必要!」と思わせる文言を配置し、購入を決めかねているユーザーの背中を押します。
コピーや文言の表現のポイントは、「緊急性」「有益性」「簡便性」のいずれかを訴求することです。マイクロコピーで内容を補足することも効果的です。
またCTAのテキストも、単に「資料請求」とするだけではなく、「資料を請求する」など、具体的な行動を示した方が効果的な場合もあります。どのコピーがコンバージョン率が高いのか、ABテストで見極めましょう。
②CTAボタンのデザイン
LPの中でしっかり目立つような配色・デザインを心がけることが重要です。
また、LPの中にCTA以外のボタン風のデザインの素材や、リンクが配置されていたら極力取り除くようにしましょう。ユーザーを迷わせずに、まっすぐコンバージョンに導くよう構成することが、コンバージョン率改善に繋がります。
3-5. EFO(CV率を改善したい)
(引用元:ユニークワンお問い合わせフォーム)
EFOとは、「エントリーフォーム最適化(Entry Form Optimization)」のこと。
せっかくCTAをクリックしてくれても、その後の入力フォームが繁雑だと最終的なコンバージョンに結びつかないことも。
CTAのクリック率に問題はないのになかなか成果獲得できていないという場合は、下記をチェックしてみてください。ユーザーの入力負担を減らすようフォームを最適化することで、コンバージョン率の改善が見込めます。
・エントリーフォームの入力項目は適切か?項目数は多すぎないか?
・入力すべき内容はわかりやすいか?
・入力エラーがある場合は、自動で表示されるか?
・郵便番号による住所の自動入力などで、ユーザーの負担を軽減できているか?
・送信ボタンはわかりやすいか?
EFOについて詳しく知りたいという方は、ぜひ下記の記事もご覧ください!
無料ツールでも出来る!EFOとは?|フォーム離脱を防ぐ3つのポイント・ツールの使い方も解説
EFO(Entry Form Optimization)とは「入力フォーム最適化」を指します。Webサイト上でアクション(会員登録や資料請求)するとき、必ず通るのが「入力フォーム」です。フォームにたどり着くユーザーはアクションの意欲が高いはずですが、実は想像以上に多くのユーザーがフォームから離脱しています。
3-6. コンテンツ内容・表示順の最適化(離脱率を改善したい・CV率を改善したい)
以上をチェックしてもコンバージョンの改善が見込めない場合、LP全体の構成が原因の可能性があります。ユーザーのニーズに応えられているか、コンバージョンによって得られるメリットが明確か、改めてチェックしましょう。
必要に応じてよくあるご質問や、「こんなお悩みはありませんか?」と共感コンテンツなどを配置することも効果的です。
(引用:出張ドッグトレーニングWanLife(わんらいふ) – 愛犬のしつけ教室、ドッグトレーニング、グループレッスン|茨城県古河市|ライフスタイルにあわせたトレーニングメニューご提案)
4. LPOに迷ったら
LPOは「一度改善したら終わり」ではありません。ひとつひとつの改善施策に対し、地道に分析と検証を重ね、徐々に最適化を行う必要があります。
「分析に迷う…」、「何を改善したらいいかわからない!」という場合は、下記の方法を試してみてください。
4-1. 分析ツールを導入する
Googleアナリティクスを使った分析では心もとないという場合には、「ヒートマップ」を活用してみるのがいいでしょう。
(引用元:User Heatサービスページ)
Web解析におけるヒートマップとは、色の強弱によってユーザーの動きを可視化したもの。マウスの動きなどを追跡し、クリックした箇所や、注目した箇所を一目で確認できます。例えば、クリック数が多い場所ほど赤色で表示されることになります。
非常に便利なヒートマップですが、使いこなせるか不安という方もいらっしゃるはず。無料でも使えるおすすめの分析ツールをご紹介します。
おすすめ分析ツール:「ミエルカヒートマップ」(株式会社Faber Company)
(引用元:【無料】ミエルカヒートマップでコンバージョン最大化)
こちらの特徴は、「アテンション」、「スクロール」、「クリック」といった、主要な3指標の計測が可能なこと。
ABテスト機能や専任コンサルタントによるABテストの設計支援も無料で付属しているので、分析だけではなく改善施策を実行する際にも活用できます。
また、今後の用途によって、有料でプランをアップデートしていけるので、サイト規模が拡大した場合にも継続して使用が可能です。
4-2. プロに依頼する
Webに関する知識に自信がない、Web担当者がいないなど、知識・リソースの面で課題を抱えている方も多いはず。効果的なLPOを行うには、Webマーケティングに詳しい外部会社に依頼するのも一つの手です。
LPOを相談する会社を選ぶ際の見極めポイントを、2つ紹介します。
①戦略から一緒に考えてくれるか
LPO対策を相談する際には、戦略立案から具体的な施策まで伴走してくれる会社を選びましょう。
効果的なLPOを行うには、「戦略」に基づき実行と改善を繰り返すことが必要不可欠。LPの目的やターゲットを理解し、効果的なLPO施策を提案してくれるプロを探しましょう。Web広告とセットで戦略を立てていくことが望ましいので、マーケティング戦略全般に詳しい会社だとさらによいです。
②データから客観敵にアドバイスしてくれるか
LPOで効果を実感するには、データをもとにした客観的な分析が求められます。
LPOを相談した場合に提出してもらえるレポートのサンプルをもらうといいでしょう。また、チャットや電話、定例会といったサポート体制もあわせて確認しましょう。
5. まとめ:LPOでコンバージョンを最大化しよう!
今回は「LPO(ランディングページ最適化)」について、初心者でも実施できるように解説しました。
- LPOは、Web広告のランディングページを改善し、コンバージョン率の向上を目指すこと
- 現状の課題の洗い出し、改善施策の実施・検証を繰り返し、PDCAを回しながら最適化を行う
- LPを最適化するために見るべきチェックポイント
- LPOに迷ったら、「ヒートマップの活用」や「プロに依頼」をしよう
効果的なLPOを行うには、なんとなく・思いつきでの改善施策はご法度。データに基づいた「戦略」を立て、Web広告施策とも連動しながら改善・検証を繰り返すことが重要になります。
ユニークワンは、Webマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。LPOやWeb広告の運用についても数多くの支援実績がございます。
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