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カスタマージャーニーマップとは?意味や作り方、目的などをわかりやすく解説【テンプレートつき】

公開: 更新: マーケティング施策

カスタマージャーニーマップ_アイキャッチ

カスタマージャーニーマップとは、顧客(カスタマー)が商品やサービスを利用する過程を時系列で図にまとめたものです。

マーケティングにおいてよく名前を聞きますが、「何の役に立つのだろう」「どうやって作ればいいのかわからない」と感じている人も多いと思います。

カスタマージャーニーマップはやり方さえ覚えれば、誰でも簡単に作成できます。マーケティング施策にも役立ちます。

今回はカスタマージャーニーマップについて、下記を説明します。

  • カスタマージャーニーマップの意味
  • カスタマージャーニーマップの作り方
  • カスタマージャーニーマップの目的やメリット

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

カスタマージャーニーマップを始めとしたフレームワークを使用するマーケティング運用案件も多く支援しています。

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1.カスタマージャーニーマップとは

まずはカスタマージャーニーマップについて、概要を説明します。

1-1.「顧客の旅の地図」という意味

カスタマージャーニーマップ(Customer Journey Map)は直訳すると「顧客の旅の地図」という意味になります。

顧客(カスタマー)がどのようなニーズを持っているのか。そのニーズからどのような商品やサービスを選ぶのか。そしてどのように商品やサービスを購入して利用するのか。

これらの流れを知るために用いられるフレームワークの一種です。

※フレームワークについては下記のコラムも参照ください。

マーケティング担当者が知っておきたいフレームワーク7選!【分析や戦略に使えるテンプレートつき】

マーケティングを行う時、フレームワークはとても重要です。 例えば自社の売上の分析をしたり事業戦略を考えたりする時に、フレームワークは指標として非常に役立ってきます。

1-2.顧客視点の戦略を立てる時に用いられる

カスタマージャーニーマップ_戦略

カスタマージャーニーマップは主に企業側が顧客視点の戦略を立てる時に作成して用いられるものです。

カスタマージャーニーマップを作ることで、自社の商品やサービスの改善点を見つけ、顧客満足度を高める戦略設計の助けになります。

 

2.カスタマージャーニーマップの目的

次にカスタマージャーニーマップを作る目的を説明します。

2-1. 顧客のニーズや欲求を理解する

カスタマージャーニーマップは顧客が商品やサービスを利用する際の体験を可視化することができます。それにより顧客のニーズや欲求が何かを明確化できます

顧客のニーズや欲求を理解することで、それに沿った戦略を立てられるようにもなります。

2-2. 顧客体験を改善する

カスタマージャーニーマップを作成することで、そのマップ上で課題などを特定できるようになります。

また課題の解決策を見つけることができ、顧客体験(顧客が商品やサービスに興味を持つ段階から利用後に得られる経験までの一連の体験のこと)の向上に繋がります。

2-3. 顧客ロイヤルティの向上

顧客体験の改善により、顧客が良い体験を得られ満足度が高まります。それによって企業やブランドに対するロイヤルティの向上が期待できます。

2-4. マーケティング戦略の改善

顧客の行動や意思決定プロセスが理解できるようになり、それに基づいて効果的なマーケティング戦略を立てられるようになります。

 

3.カスタマージャーニーマップの作り方

ここからはカスタマージャーニーマップの作り方を解説します。

3-1. 目的を明確にする

まずはカスタマージャーニーマップを作成する目的を明確にしましょう。

またカスタマージャーニーマップで顧客体験の何を理解したいか、何を改善したいかも明確にしておきましょう。

目的を曖昧にしておくと、せっかく作ったカスタマージャーニーマップを上手く活用できない可能性があります。

3-2. ターゲット顧客の選定

カスタマージャーニーマップ_ターゲット

目的を明確にしたら、次にターゲットになる顧客を選定します。

この時、なるべく細かくターゲット顧客を選定することが大切です。性別や年齢など、自社の商品やサービスのターゲットとなる人物を、なるべく細かく詳しく明確にしていきましょう。

ターゲット顧客を選定する時はペルソナを設定すると、より細かく人物像を選定することができます。

※ペルソナについては下記のコラムも参照ください。

ペルソナとは?マーケティングにおける作り方や意味、成功事例を徹底解説

マーケティング、特にコンテンツマーケティングを行う際にペルソナ設定は必要だと言われています。 「ペルソナマーケティングは古い」という意見もありますが、ペルソナを作ることには様々なメリットがあります。

3-4. 情報を収集

顧客の視点から、下記のようなカスタマージャーニーマップのテンプレートの各項目の情報を収集します。

カスタマージャーニーマップテンプレート

ここで大切なのは「顧客の視点」から情報を収集することです。3で作成したペルソナの人物がどういう機会で商品やサービスを認知するのか、どのように興味や関心を持つのか、顧客視点から考えるようにしてください。

項目を収集する時は顧客のインタビューやアンケート、データ分析を活用するのもよいでしょう。

3-5. マップの作成

収集した情報を元に、カスタマージャーニーを可視化するマップを作成します。

例えばおしゃれなカトラリーに興味がある「川辺リサ」さんのペルソナとカスタマージャーニーマップは、下記のようになります。

カスタマージャーニーマップ_川辺リサ

カスタマージャーニーマップ_川辺リサマップ

カスタマージャーニーマップは通常は横枠に「認知」「興味・関心」「比較・検討」「ファン化・行動」縦軸に「フェーズ」「チャネル」「タッチポイント」「行動」「思考・感情」「インサイト(欲求のスイッチ)」が設けられています。

その横軸・縦軸に沿ってマス目を埋めていき、マップを作成していきます。

3-6. マップを分析する

マップを作成し終えたら次に分析し、顧客のニーズや課題・機会を見つけていきます。

例えば例の川辺リサさんの場合、主にSNSなどで情報を得ています。川辺さんに商品を認知させるにはSNSによる施策が有効だと考えられます。

3-7.改善策を考える

最後に分析に基づいて、具体的な改善策を立てましょう。

川辺リサさんに関してはSNSによる施策が有効だと考えられました。SNSの施策にはネット広告やインフルエンサーマーケティングなどがあります。

自社の方針や予算に合わせて、SNSによる施策を考えてみましょう。

※SNSによる広告やインフルエンサーマーケティングに関しては下記のコラムも参照ください。

Instagramカルーセル広告とは?具体的な配信設定方法・3つの有効活用シーン・成果を出すコツまで詳しく解説します!

Instagramカルーセル広告とは、1つの広告に複数の画像や動画を表示させることができるものです。それぞれのクリエイティブに異なる誘導先や見出し、CTAを設定することができます。

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4.カスタマージャーニーマップのメリット

カスタマージャーニーマップを作成することで様々なメリットを得ることができます。

4-1. 顧客への理解度が向上する

カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客のニーズや課題を把握することができるようになります。

例えば例で挙げた川辺リサさんの場合、例え商品の質やデザインがよかったとしても、商品保証などのサポートがなければ、商品購入までは至らない可能性があります。

商品の質の向上だけでなく、アフターフォローなども検討の材料になっていることが分かります。

このように顧客への理解度が上がると、顧客により適切なサービスや製品を提供することが可能になります。

4-2. 顧客体験の改善

カスタマージャーニーマップは顧客が直面する課題や障害を特定し、顧客体験を向上させるための具体的な改善策を見つけるのに役立ちます

顧客が円滑に商品やサービスを利用できることで、顧客満足度が向上し、顧客ロイヤルティが高まる可能性があります。

例の川辺リサさんの場合、「実店舗で商品を見たいが、気軽に行ける場所にない」という障害があります。

実店舗やECサイトだけでの商品提供ではなく、人がたくさん集まる地元デパートで期間限定店舗をオープンさせるのも良い施策と考えられます

4-3. 組織内で共有できる

カスタマージャーニーマップのメリットは施策に対するものばかりではありません。

カスタマージャーニーマップは組織内で目的や顧客の分析内容を共有するのに役立ちます

同じ施策を行っているチーム内で顧客への理解や課題などを共有することができます。

 

5.カスタマージャーニーマップで顧客満足度を高めよう!

今回はカスタマージャーニーマップについて、下記を説明しました。

  • カスタマージャーニーマップはフレームワークの一種
  • 顧客のニーズや欲求を理解するためなどに用いられる
  • 顧客への理解度向上、顧客体験改善などのメリットがある

カスタマージャーニーマップはテンプレートを使ってご自身で簡単に分析や事業戦略設計ができます

しかし例えマップを作ることができたとしても、その後のマーケティング展開が大切になってきます。

ユニークワンではWebマーケティング事業を展開する企業として、50以上の業種、計1,250社のデジタルコミュニケーションを支援してきました。

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